未公開の決算情報を顧客に流す、これ反則。

最近はこの手のニュースが多くなってきました。なんともモラルに欠けたというかなんというか。今回はクレディスイスが東証から処分された話です。具体的な罰金というか過怠金もでました。

 

過怠金合計9000万円

6月16日の日経新聞の記事によると、16日、東京証券取引所(略して東証)は、クレディスイス証券に罰金、いや正確には過怠金、6000万円を科す処分を発表したとのこと。また、日本証券業協会もクレディスイス証券に3000万円の処分。ということで、合計の制裁金は9000万円となりました。なお、記事では、

東証によると、2015年9~10月の間に少なくとも5件の不適切な情報提供があったという。

とでているので、うほ、これはなんかもう、こういうことをするのが当たり前になっていたような感じを受けますね。どうしようもない。

 

営業員が未公開情報を使い、勧誘

上場会社の公表前の決算情報を自社の営業員らに伝えて顧客を勧誘した

6月16日の日経新聞の記事より

というわけで、自分で何か買って儲けようとしたとかではなく、顧客に流して、顧客を勧誘したというものです。

 

ドイツ証券も今年2月に処分されている。制裁金も同じく9000万円。

なお、今年前半のニュースを覚えておられるでしょうか。はい、ドイツ証券もこんな類のことをやってました。その時も今回と全く同じく、

東証 6000万

日本証券業協会 3000万円

 

でした。東証も日本証券業協会も全く同じ金額ということで、興味深い。

 

 

今回の問題点

外資証券には部署があるんですね。重要な情報かどうかを判断する部署が。こういった部署がちゃんと機能していなかったみたいです。これは問題です。

 

ただ、それ以上に問題なのは、複数の顧客にこういう情報を流している時点で、この営業員らは、悪いことをやっているという意識があったのかどうかかなり不透明でもありますね。よって、社員教育とかいう話にもなってきます。両方大事なんですが。

 

私も付き合っていたのでよくわかりますが、こういう業界ってのは半端なく忙しくて、だからこういう情報が来たとき、ストップしてくれるところと、あと瞬時にこれは流したらあかん、と考えることができる、この両方が重要です。この2つともかけていたように思えます。

 

クレディスイスってのは大手で、いまだに人気の証券会社です。しっかりしてほしいものです。

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