三菱電機、4.6億円もだまし取られているのに気づかないとは、三菱電機の内部監査は大丈夫か?

 

まぁ話の趣旨が全く違うので、比較するべきではないんですが、それでも我々一般庶民が聞くニュース。三菱と聞くと、最近はあまりぱっとしないニュースが多いように感じます。三菱自動車問題もそうですし、三菱重工も大型客船問題で1300億円の特別損失。そして今回は三菱電機の元社員が詐欺容疑です。

 

 

事件概要

三菱電機の元出向社員が、詐欺容疑で6月8日に逮捕。どんな内容だったのでしょうか?産経新聞によると、

東海道・山陽新幹線の予約システムの保守業務にからみ、三菱電機から知人の会社に業務を架空発注して外注費をだまし取っていたとして、警視庁捜査2課は8日、詐欺容疑で、同社元出向社員、渡辺勇治容疑者(58)=千葉県習志野市袖ケ浦=を逮捕した。

6月8日の産経新聞の記事より

で、三菱電機の被害総額4億6千万円だそうです。この元社員がだましとった金額そのものは2000万円(のちに更新あり)→さらに7500万円もだましとった。また、他にも逮捕者がでており、結局だまし取った金額も膨らんでいきました。(下記参照)。

 

 

[更新] 渡辺勇治容疑者が再逮捕、だまし取った金額、さらに7500万円

6月29日のNHKの報道によると、渡辺勇治容疑者は再逮捕、金額は7850万円だまし取ったということです。

警視庁は元社員が、ほかにも会社から7800万円余りをだまし取ったとして、詐欺の疑いで再逮捕しました。

 

ほかにも7500万円って、ちょっとやばい金額になってきましたね。

 

 

なんと出向してから間もない平成13年から22年までという超期間!

上記産経新聞によると、

出向して間もない平成13年以降、22年春ごろまでに会社経営の知人に手数料を渡し、ともに架空発注を繰り返していたとみている

これはタチが悪すぎます。なんと1年目からいきなり詐欺するとはどういった状況なんでしょうか。。。そして、この期間。10年ぐらい不正していたんですか。恐ろしいですね。

 

 

元社員の渡辺容疑者は詐欺でだまし取った金額をどう使ったのか

この詐欺でだまし取った金額。渡辺容疑者はどのように使ったのでしょうか。上の産経新聞によると、捜査2課が話したところでは渡辺容疑者が

「投資信託や海外旅行にあてた」などと容疑を認めている。

としています。これは本人がそういったという話。しかし、毎日新聞を見ていると、ちょっと別の話が。

 

詐取した金は私的な遊興費やローンの支払いなどに充てていたとみられる。

6月8日の毎日新聞の記事より

こちらを読むと、もう少しダーティーなことに使ったようなイメージがわきます。

 

 

三菱電機の内部監査は大丈夫か?

で、個人的に今回の記事のミソは、上記毎日新聞に書かれてあるこの部分。

取材に対し三菱電機広報部は「発注関連の書類がそろっていたため、見抜けなかった。チェック機能が不十分だった。着服は組織的な行為ではない」としている。税務調査に入った東京国税局が2013年に架空請求の疑いを指摘し、三菱電機が内部調査を進め、警視庁に告訴していた

 

というとですね。もう2013年には疑いがかけられており、約3年もこの逮捕まで時間がかかっているわけです。事情はよく分かりませんが、これはちょっとスローだと思いますね。そして、見抜けなかった理由が、発注関連の書類がそろっていたためとしていますが、4億6000万円ですから。三菱電機の内部監査がアマイでしょう。ちなみに、監査法人はあずさ監査法人。でもこれはどうも偽装書類からかなり完成度高くやっていたような話ですから、やはりまず三菱電機の内部監査が絶対見破らなければならなかった話なわけです。これはお粗末でした。三菱電機には内部監査の強化に努めてほしいですね。それではまた!

 

 

[更新] 新たな逮捕者

この件で新たに逮捕者がでた模様。

視庁捜査2課は28日、新たに詐欺容疑で、「三菱電機インフォメーションテクノロジー(現三菱電機インフォメーションネットワーク)」元社長の野村斉(70)=東京都世田谷区大原=と、三菱電機元社員の金山茂敏(66)=富山県立山町草野=の両容疑者を逮捕した

6月28日の産経新聞の記事より

 

野村斉、金山茂敏、両容疑者とも、容疑を認めているとのことです。三菱電機インフォメーションテクノロジー(MDIT)、元社長ってちょっとやばいですねぇこれは。結局三菱電機系の社員3人逮捕ですか。。。いやー、内部監査の改善は進んでいるのだろうか。。。

 

 

[更新] 。三菱電機インフォメーションテクノロジー(MDIT)元社長、野村斉、とは?

写真は三菱電機インフォメーションテクノロジーのアーカイブ記事に載ってます。この当時は社長でしたが、今は社長でないので注意を。

 

 

野村斉 経歴等

昭和20年8月13日 生まれ

 

昭和43年4月 三菱電機株式会社入社
平成13年4月 三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社常務取締役第一事業本部長
平成15年4月 三菱電機インフォメーションテクノロジー株式会社取締役社長
平成20年4月 同社相談役
平成21年9月 当社監査役
平成22年9月 当社常勤監査役(現任)

Ulletより

 

というわけで、社長だったのはもちろんやばいし、監査役だったってのもかなりやばい。勘弁してくださいよ。これは問題ですよ。これは会社できちんと説明した方がいいですね。

 

 

騙し取った手法と騙し取った金額

6月28日の読売新聞によると、

2人は2009年5月~10年5月、東海道・山陽新幹線のネット予約システム「エクスプレス予約」の保守業務の一部を、横浜市のシステム開発会社が三菱電機から受注したと装い、同社から架空の外注費約4200万円をだまし取った疑い

 

ということで、手法は渡辺容疑者と同じ話じゃないですか。

 

なお、上記読売新聞によると、

同庁は2人が詐取金を株式投資や借金返済などに充てたとみている。

 

ということで、渡辺勇治容疑者とは違い、遊行費は含まれていないようですが、まぁどうしようもないですね。

 

 

野村容疑者は金に困っており、渡辺容疑者に手法を教わる

なお、6日28日の日経新聞の記事によると、

野村容疑者に資金の捻出を頼まれた渡辺容疑者が架空発注の手口を教えた。

 

ということで、ちょっと気になるのは、そもそもなんで野村容疑者が渡辺容疑者に声をかけたのかってところですね。

 

[更新] 東京地検が20日日までに、3名を起訴する

日経新聞によれば、20にちまでに3名を詐欺罪で起訴したとのこと。

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