今年も出ました、世界シェア調査、日本は11品目でシェア首位。

なんだかんだいって日本企業はトップシェアをとっている企業がたくさんあります。素晴らしいことです。以下、7月4日の日経新聞の記事をまとめ、考察していきます。

 

 

対象55品目のうち、11品目で日本企業が首位

上記日経新聞によると、55品目中、11品目で日本企業が首位だったとしています。

 

11品目を上記日経新聞を元にまとめてみました。なお、このようにリスト形式ではなく、文章で示されているので、若干言葉が異なる可能性はなきにしもあらずです。

  • CMOS(相補性金属酸化膜半導体)イメージセンサー

  • 炭素繊維

  • リチウムイオン電池の中核部品であるセパレーター

  • 自動車

  • 産業用ロボット

  • 白色発光ダイオード(LED)

  • タイヤ

  • マイコン

  • 中小型液晶パネル

  • レンズ交換式カメラ

  • デジタルカメラ

 

55品目などかなり細かそうなんで、気になる方は原本をじっくり読まれることをオススメします。

 

 

中国勢、躍進   

なお、日経新聞によれば、

監視カメラや太陽電池など市場が急拡大している分野では中国勢の躍進が目立った。

 

とあるように、中国勢の躍進が目立っているという認識をしています。具体的にどれぐらいのシェアでしょうか。

 

別の日経新聞の関連記事によると、中国企業のシェア1位数は、8品目。これは韓国と同じで、日本に次ぐ多さです。確かに多いですね。

 

 

産業用ロボット、ドイツ企業と比べる

さて、私はドイツ企業のこと、けっこう詳しいですから、日本企業と比べて言及しておきたい項目が1項目あります。その項目とは、

  • 産業用ロボット

です。

 

 

産業用ロボットの1位はファナック、2位はKUKA(クーカ)

まず産業用ロボット。これ、1位はファナック。まぁ皆様ご存知の企業です納得の1位でしょう。で、2位がKUKA(クーカ)。ドイツの会社です。KUKA(クーカ)をご存知ない方。この会社、今実はいろいろ話題に上がっています。私が以前書いた下記の記事をぜひご覧ください。

[大波乱を引き起こしそうなTOB] 中国の美的集団、ドイツのロボット大手会社であるクーカへTOBを仕掛けた!クーカはドイツのインダストリー4.0の顔。これは政治的にみても難しい判断を迫られそうだ

上記記事では、KUKA(クーカ)がいかにドイツのインダストリー4.0で重要なプレーヤーを担っているか、しかし、中国企業がまさにこの会社をTOBしようとしていることについて書きました。

 

 

日本も真剣に買収防衛対策を練っとくべし

日本でもインダストリー4.0に追いつけみたいな話はよくでます。インダストリー4.0ってなんやねんという話ですが、繰り返しになりますが、インダストリー4.0というのは、製造業で、例えば生産工程を自動化させたりして、コストの削減をさせることです。だから、FAをやってるKUKA(クーカ)が、重要な役割を担っているわけです。

 

中国企業は、このようなインダストリー4.0という政府主導のプロジェクトの、核となる企業を買おうとしているわけです。

 

でも、KUKA(クーカ)の件に関しては、政治家もけっこう難色を示したりしていたわけです。しかし、マーケットと政治は基本、別ですからね。。。

 

日本においても、このような事態は起きうるわけです。例えばAIだとか、バイオだとか、国の柱としてしていこうとする産業がたくさんあるわけです。で、シェア1位の会社が買収されたら、国の政策としても、かなり危うい話になるわけです

 

そのため、国の政策に関わるような分野で、シェア1位とかいう会社は、手遅れになる前から、何が何でも買収防衛策をしていないといけないわけです。そうでないと、国の政策が崩れるわけですから。このあたりの認識というのを、果たしてしているのか、疑問に感じます。もう他人事ではなく、日本でもKUKA(クーカ)のようなことは起こりうると認識し、予め対策を練っていただきたく思います。

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