お主も悪いやっちゃのーといいたくなるような話。それが東電設備談合。遂に課徴金がでました。その額とは。また、なぜ氷山の一角なのかもしれないのか。
富士通と大井電気、合計4億291万円の課徴金
日経新聞によれば、東電設備談合に関して、公正取引委員会が、富士通と大井電気に対して合計4億291万円の課徴金の納付を命じたとのこと。
富士通と大井電気に対して合計4億291万円の課徴金の納付を命じたと発表
これって、実は話としては既に5月にありました。その時は、日経新聞によれば、まずは各社の反論を聞いたうえでとしていました。
公取委は処分案の通知を始めており、各社の反論を踏まえて正式に処分
ただ、額の変更やらなかったようですね。各社の反論はあまり反論になっていなかったか、何も反論はなかったか、といったところなんでしょうか。
豆知識: 東電設備談合とは
一言で言ってしまえば、東電が発注する機械の納入で、数社が談合を繰り返していたというものです。もう少し詳しく、日経新聞から、まとめると下記のとおりになります。
機械とはどんな機械か
上記日経新聞によれば、機械は保安通信機器のようです。
保安通信機器は電線が切れるなどした場合の遠隔制御や非常災害時の情報伝達に使われる。
どこの会社が何をしていたのか
上記日経新聞によれば、調査されたのが5社。うち、富士通、大井電気、NECが関与していたようです。
ただ、NECは、違反自主申告により、課徴金減免制度(リーニエンシー)で納付を見送られました。
富士通と大井電気は、数年前から見積もりを擦り合わせて、提示価格など調整していた模様。なんでこのようなことをしていたのかというと、東電の採用方式が、技術力を踏まえて数社指名し、その中から最低額を示した会社を選ぶというものであったからとのこと。
2社は同機器の納入や工事の調達で遅くとも数年前から担当者が見積もりを擦り合わせるなどし、受注予定社や提示価格を調整
東電が技術力などを踏まえて指名した複数の社に見積もりを提出させ、最低価格を示した業者が受注する方式
公取委は昨年5月、計5社に立ち入り検査
談合に直接的に関与していたとみられるのは2社とNEC
NECは違反を自主申告したため、課徴金減免制度(リーニエンシー)により納付命令は見送られる
NECはそれでも役員報酬の一部を自主返上すると発表
日経新聞によれば、NECはリーニエンシーにより納付命令を免れたものの、会長、社長、執行役員などの役員報酬の一部を自主返上するとのこと。
NECは公取委から独禁法違反を認定されたことを受け、遠藤信博会長と新野隆社長は月額報酬の30%、関係する執行役員5人は同10~20%をそれぞれ1カ月分返上
まぁ世間的な目線でいえば、NECはなぜ制裁されないと疑問に思う方も多くいるでしょう。上層部は自主的に報酬返上をしました。そういう姿勢は常識的に考えて、大事でしょう。
というか、私の方ではNECを何度か扱ってますが、NECは世界で勝負できるいい技術があるんだから、フェアにやってほしいですよ。がっかりです。
富士通と大井電気の課徴金の内訳
上記日経新聞によれば、
富士通が2億8510万円
大井電気が1億1781万円
氷山の一角の可能性も
実はですね。今回の話は、東電の受注の話ですが、中部電力の受注の話でも、この手の話題がでています。日経新聞によれば、
中部電力が発注する電力保安用通信機器を巡り、談合が繰り返されていた疑いが強まったとして、公正取引委員会は16日、独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで、NEC、富士通、大井電気など計4社に立ち入り検査した
というわけで、これも同じく保安用通信機器の話なんですね。で、メンバーを見ると、NEC、富士通、大井電気。。。どうなっとるのという話ですね。
こういった話は、まだほかにもあるかもしれません。というか、これだけピックアップされたから、もう凝りましたかね。今後に要注目です。