インサイダーはなくならないものなのか。

 

 

東証マザーズ上場のALBERT(アルベルト)の元会長、立件へ

日経新聞によると、東証マザーズに上場しているALBERT(アルベルト)の元会長が、インサイダー取引容疑で近く東京地検に立件されるとのこと。

 

  • 東証マザーズ上場のALBERT(アルベルト)の元会長(59)

  • (インサイダー取引)容疑で、近く元会長を立件する方針

上場までさせた実力があるのに、インサイダーとは、なんともむなしい人生です。

 

 

この元会長の名前は山川義介氏

ところで、この元ALBERT(アルベルト)会長の名前は、山川義介氏です。山川氏は、ALBERT(アルベルト)創業者でもあります。

 

 

豆知識: 山川義介氏とは~経歴等

いちよう上場企業の会長だった方ですから、知っている人もいるかとは思いますが、知らない方もいると思います。以下、Albertのホームページの過去の決算書の情報を私なりにまとめてみました。

 

  • 生年月日 昭和32年1月8日
  • 東京電気化学工業株式会社(現TDK株式会社)入社
  • マルマン入社
  • エムアンドシー代表取締役
  • インタースコープ取締役副社長
  • インタースコープ代表取締役社長
  • インタースコープ代表取締役会長
  • ALBERT(アルベルト)設立、代表取締役会長
  • ALBERT(アルベルト)最高顧問

ALBERTの決算書とニュースリリースより。

 

ALBERT設立が2005年、その10年後の2015年にはマザーズ上場。その意味では経営者としての素質はあるのでしょう。ただ、今回はインサイダーの話。立件されるとなれば、人間としてのモラルはなかったという結論か。

 

 

具体的にどのようなインサイダー疑惑か

上記日経新聞によると、アルベルトは2015年12月期の業績予想を下方修正、直後に株価は大幅に下落とのこと。しかし、山川氏は親族や知人に、公表前の業績に関する情報を伝え、損失回避をさせた疑いが強まっているとのこと。さらに、山川氏自ら、保有株を売却し、損失を免れた疑いがあるとのこと。

 

  • アルベルトは15年12月期の業績予想を下方修正

  • 直後に株価は大幅に下落

  • 親族や知人は、元会長から伝えられた公表前の業績に関する情報をもとに同社株を売却

  • 損失を免れた

  • 元会長も保有株を売却

  • 損失を免れた疑い

 

しかしよくもこんな露骨なことやりますよね。こんなのバレバレじゃないですか。しかも、知人、親族に伝えているのでインサイダーその1、さらに自らが行為をしたことでインサイダーその2ダブルインサイダーってことですか。

 

 

具体的にどれくらい株価は下がったのか

ちょっと時系列で追ってみましょう。今回のテーマは業績予想の下方修正です。これが公表されたのが2015年10月29日。参考資料として、アルベルトの公式の文章を貼っておきます。

 

業績予想の修正、特別損失の計上、及び繰延税金資産の取り崩しに関するお知らせ

 

株価を調べてみました。

10月29日の高値は2080円。終値は1990円。

10月30日の始値が1590円。

 

終値では400円の下落。

 

こうなる前に、親族、知人、自身は売っていたと。

 

ところで、アルベルトの7月27日終値の株価は1236円。

 

[更新] アルベルト元会長を在宅起訴

日経新聞によると、山川元会長がインサイダー取引の罪で在宅起訴となりました。損失回避のための情報伝達を禁じた改正金商法の規定による初めての刑事事件化とのこと。山川被告、親族や知人など3人で計約1500万円の損失を免れたとのこと。

  • 山川義介元会長(59)を金融商品取引法違反(インサイダー取引)の罪で在宅起訴

  • 損失回避のための情報伝達を禁じた改正金商法の規定による刑事事件化は初めて

  • 3人で計約1500万円の損失を免れた

 

会社を応援している投資家そっちのけで金儲けに走ったら本末転倒。上場して終わりじゃあんまりにもむなしいですよ。常に株主や応援してくれる人のことを考えて経営してもらいたいものです。

スポンサーリンク