オリックスの出資話

オリックスが地熱発電に関心があるのは最近の動きを見ればよく分かりますが、今回、オリックスはオーマット・テクノロジーズという大手に出資することを決めました。アジア参入を狙うということですが、やはり狙いはインドネシアあたりでしょうか。

 

 

オリックスが地熱発電大手の米オーマット・テクノロジーズに出資。オリックスはオーマット社の発行済み株式の22.1%を約710億円で取得へ。

日経新聞によると、オリックスは4日、地熱発電大手の米オーマット・テクノロジーズに出資することを決めたとのこと。

 

発行済み株式の22.1%を約710億円で7月にも取得するとのこと。オリックスが地熱発電の事業会社に出資するのは初めてとのこと。

 

  • オリックスは4日、地熱発電大手の米オーマット・テクノロジーズ(ネバダ州)に出資することを決めた

  • 発行済み株式の22.1%を約710億円で7月にも取得する

  • オリックスが地熱発電の事業会社に出資するのは初めて

 

 

考察: オリックスが出資するオーマット・テクノロジーズはバイナリー式と呼ぶ設備で世界トップシェア。最近、インドネシアで世界最大規模のサルーラ地熱発電所が運転開始したが、ここの共同出資会社でもある。インドネシアでの規模拡大も期待され、オリックスはインドネシアでも将来的には攻めたいのだと思われる。

さて、オーマット・テクノロジーズっとはいったいなんぞやという話。

 

下記で豆知識も書いていきますが、まずはこの会社の概要から。

 

この会社、大手であり、NYで上場しています。また、バイナリー式で世界トップシェアであることでも有名です。

 

上記日経新聞によると、オーマット社はニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場しているとのこと。地熱発電設備の設計・製造から販売・施工まで一貫して手がけるとのこと。

 

米国や中米、アフリカでは地熱発電事業も展開するとのこと。2016年の売上高は前年比11%増の6億6260万ドル(約750億円)。やや低温の温水でも発電できる「バイナリー式」と呼ぶ設備で世界トップシェアを握るとのこと。

 

  • オーマット社はニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場している

  • 地熱発電設備の設計・製造から販売・施工まで一貫して手がける

  • 米国や中米、アフリカでは地熱発電事業も展開する

  • 2016年の売上高は前年比11%増の6億6260万ドル(約750億円)

  • やや低温の温水でも発電できる「バイナリー式」と呼ぶ設備で世界トップシェアを握る

 

そんなオーマット・テクノロジーズですが、最近の大きな話題では、インドネシアでの事業があります。

 

これはつい1か月ちょい前の話ですが、インドネシアでは、世界最大級の地熱発電所であるサルーラ地熱発電所が運転を開始しています。

 

この地熱発電所の共同出資会社の1社がオーマット・テクノロジーズになります。

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なおこのプロジェクトには九州電力や伊藤忠なども関わっているのを付け加えておきましょう。

 

さて、ここでいいたいのは、オーマットがインドネシアで地盤を固めているというのが最重要ですし、あともう一つ、オーマット自身、インドネシアでのさらなる事業拡大に期待を寄せているという点。これはオーマットの以前の発言から分かります。

 

ただ、インドネシアへの期待に関しては、ある意味当然の考え

 

というのも、インドネシアという国は、世界第2位の地熱資源国であるといわれているからです。インドネシア政府にとってはこれは百も承知ですし、政府のさらなる意欲によっては、インドネシアでは今後、地熱資源を生かした経済活動も活発すると考えられています。

 

オリックスは今回アジア進出を考えてオーマットに出資ですが、やはりインドネシアをある程度念頭においていると思われます。

 

 

豆知識: 原子力事業の雲行きが怪しくなった東芝は、2015年、地熱事業強化のためにオーマット・テクノロジーズと戦略的協業契約の締結をしている。

なお、ついでに豆知識ですが、今いろいろと話題になっている東芝も、オーマットと戦略的協業契約の締結をしています。でも、原子力でなく、地熱事業においてです。

 

これは2015年の話です。

 

東芝は当時、原子力以外の事業も強化しようとしていまして、地熱事業強化の目的で、オーマット・テクノロジーズと戦略的協業契約を締結しました。

 

なお、サルーラ発電所でも、東芝はオーマット・テクノロジーズと組んで、いろいろやってました。

 

このあたり、東芝とオリックスの関係は今後どうなるのかなども、注目しておいていいかもしれません。

 

最後に、なぜオリックスが地熱発電に力を入れるのかを見ておきましょう。

 

 

なぜオリックスはオーマット・テクノロジーズに出資するのか

上記日経新聞によると、地熱発電は天候に左右されず安定しているため、再生可能エネルギーとして成長が期待されているとのこと。オリックスはオーマット社が持つ技術を活用し、アジアでの地熱発電事業への参入を目指すとのこと。

 

オリックスグループは02年に買収した杉乃井ホテルで地熱発電所を運営し、自治体とも協業を進めているとのこと。

 

オリックスは再生可能エネルギー分野を強化しており、M&Aなどを通じて事業を広げているとのこと。昨年3月にはインドで風力発電を手がける企業に、9月にはベトナムの水力発電企業に出資したとのこと。

 

  • 地熱発電は天候に左右されず安定しているため、再生可能エネルギーとして成長が期待されている

  • オリックスはオーマット社が持つ技術を活用し、アジアでの地熱発電事業への参入を目指す

  • オリックスグループは02年に買収した杉乃井ホテル(大分県別府市)で地熱発電所を運営し、自治体とも協業を進めている

  • オリックスは再生可能エネルギー分野を強化しており、M&A(合併・買収)などを通じて事業を広げている

  • 昨年3月にはインドで風力発電を手がける企業に、9月にはベトナムの水力発電企業に出資した

 

オリックスが地熱発電など再生エネルギーに力を入れてきました。

 

今後の動きに注目です。

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