遂に東京の文字が消える。
以前からいわれていた三菱東京UFJ銀行の名称の長さ。ここへきて、遂に東京の名前が消えるというのが今回の話。
三菱東京UFJ銀行が、「三菱UFJ銀行」に名称変更。来春に。三菱UFJ銀行誕生、持ち株会社の名称は変えない。
14日の日経新聞によると、三菱東京UFJ銀行が、来春に名称を「三菱UFJ銀行」に変更する方向で最終調整に入ったとのこと。
旧三菱銀行と旧東京銀行が1996年に経営統合した同行の行名から「東京」が消えるとのこと。英語名は「MUFG Bank」とする方向とのこと。
持ち株会社の名称は変えないとのこと。05年に旧三菱東京フィナンシャル・グループ(MTFG)とUFJグループが統合した際、持ち株会社は「東京」の名称を消したとのこと。
三菱東京UFJ銀行が、来春に名称を「三菱UFJ銀行」に変更する方向で最終調整に入った
旧三菱銀行と旧東京銀行が1996年に経営統合した同行の行名から「東京」が消える
考察: なぜ三菱東京UFJ銀行は三菱UFJ銀行に名称変更するのか。海外では紛らわしいとよく指摘された。国際競争力の観点から、名称は紛らわしくなくないほうがいい。
三菱東京UFJ銀行が三菱UFJ銀行になります。
海外ではこの長い名称のため、なんだか紛らわしいなという声は現実問題で多く聞きました。
しかも、長いだけでありません。持株会社と銀行では、東京が入っているかいないかの違いもあります(持株会社とは、三菱UFJフィナンシャルグループのこと)。
特に、英語でメールを打つ際には、慣れないうちはごっちゃまぜになってしまう外国人もけっこういます。
- 三菱UFJフィナンシャルグループ: MUFG (Mitsubishi UFJ Financial Group)
- 三菱東京UFJ銀行: BTMU (The Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ)
こうみても、やはり分かりにくいなと思います。
ただ、今後はどうなるのか、特に英語の方に注目していただきたいのですが、
- 三菱UFJフィナンシャルグループ: MUFG
- 三菱UFJ銀行: MUFG Bank
もう一目瞭然ですが、MUFGという4文字は一致しています。Bankが後ろにくることで、統一感もでてきています。
やはり国際競争力という観点からは、長すぎて紛らわしい名称は好まれません。
上記日経新聞によると、バブル後の銀行再編の歴史を映す名称は「長すぎる」との声もあったとのこと。
バブル後の銀行再編の歴史を映す名称は「長すぎる」との声もあった
もう誰もが思っていたことでしょう。長すぎる、と。今回の変更では東京の2文字が減るだけですが、それだけでもずいぶん違います。
三菱UFJ銀行誕生、旧東京銀行は外国為替専門銀行だった
上記日経新聞によると、旧東京銀は国内唯一の外国為替銀行として国際分野で高い知名度を誇ったとのこと。
旧東京銀は国内唯一の外国為替銀行として国際分野で高い知名度を誇った
旧東京銀行出身でご活躍されておられる方は現在も多数います。
旧東京銀行は、外国為替専門銀行として有名です。
外国為替の分野によっては、相当国際競争力が強い分野もありました。今回、「東京」の文字は消えますが、旧東京銀行出身者は外為業務で世界と戦ってきたというプライドと経験があるので、あまり気にするような話でもないでしょう。
余談: 東京の文字が消えることに、旧UFJ銀行出身者は何か思うことがあるのか。
上記日経新聞によると、同行は2006年に三菱東京UFJ銀としたとのこと。三井住友銀行とみずほ銀行との3メガバンクがそろって初の変更とのこと。
同行は2006年に三菱東京UFJ銀とした
三井住友銀行とみずほ銀行との3メガバンクがそろって初の変更
旧東京三菱銀行が旧UFJ銀行を吸収合併し、三菱東京UFJ銀行になりました。
旧UFJ銀行はもともと旧東海銀行と旧三和銀行が合併してできた銀行でしたね。
そういえば、私は愛知県出身ですので、東海銀行はよく覚えてますが、昔話題になり、今回の話と結びつくネタを思い出しました。
旧東海銀行は愛知県、旧三和銀行は大阪に本店がありました。よって、この2つの銀行は「東京」の銀行ではなかったわけです。
でも「東京」の名称がついた、と(仕方ないことですが)。
そこで、東京三菱UFJになった当時、旧UFJ陣営の(私の地域では東海銀行)、本当は東京の銀行じゃないのに東京がついてなんか違和感あるね、みたいな話はたまに聞きましたね。
今回、「東京」の文字がなくなりました。
ただ、実際のところ、UFJは経営難で吸収合併されたわけで、そんなことを行員は真剣に考える余裕はなかったのが現状だとは思いますね。
新三菱UFJ銀行の名称の評判はどうなるか、要注目です。