機械停止の原因をAIが分析。
私の方でも、最近はAIネタをけっこう書いています。
例えば、ちょうど1か月前の話。オムロンがAIで不良品予知という話題が出ました。
このように、今後は、「AI」が人間の足らないところを補っていく方向に進んで行くと考えられます。
今回は、工作機械大手のオークマがAIをソフトに標準搭載するという話です。
オークマが中小企業向けのネットワーク接続ソフトに、人工知能(AI)を標準搭載。オークマのAIは、機械が停止した際に原因を自動で推定する。
23日の日経新聞によると、工作機械大手のオークマは中小企業向けのネットワーク接続ソフトに、人工知能(AI)を標準搭載するとのこと。
機械を接続して稼働状況を監視する従来の機能に加え、機械が停止した際に「加工中の停止」や「作業者の不在」などの原因を自動で推定するとのこと。
愛知県大口町の本社で23日から始まった展示会「オークママシンフェア2017」で発表したとのこと。
工作機械大手のオークマは中小企業向けのネットワーク接続ソフトに、人工知能(AI)を標準搭載する
機械を接続して稼働状況を監視する従来の機能に加え、機械が停止した際に「加工中の停止」や「作業者の不在」などの原因を自動で推定する
愛知県大口町の本社で23日から始まった展示会「オークママシンフェア2017」で発表した
余談: 工作機械各社は工作機械のIoT化を急ぐが、AI(人工知能)にも今後は注目が集まってくると考えられる。オークマは世界で初めてAI(人工知能)を工作機械用CNC装置に内蔵した会社。
最近、IoTと工作機械の関係に注目が集まっています。
工作機械各社は、他社へ負けないよう、工作機械のIoT化に取り組み始めているという状況。
オークマだって同じことです。
ちなみにオークマはIoTにおいて、GEデジタルと協業し、データの収集と分析を進めています。
ただ、今回のテーマは「AI(人工知能)」。これはもちろんIoTにも絡んでくる話ですが、IoTへ行く前にAIの話があるわけです。
そして現在のところ、工作機械のAI化についていえば、オークマの得意分野となっています。
昨年11月の話ですが、オークマは、工作機械にAI機能を内蔵させるという発表をしました。
オークマ曰く、これはAIを活用した診断技術である、OSP-AIという技術です。
いったいどのような技術か。
オークマの当時のプレスリリースでは、「OSP-AI」は、機械異常を自己診断する技術として、ベテラン保全員でも不具合判断が難しい送り軸の状態を判断する診断技術とのこと。
AI(人工知能)を世界で初めて工作機械用CNC装置に内蔵し、正常状態と異常状態の診断結果をランプの色で表示。診断の確度をランプの大きさで分かり易く表示して、専門知識や特別な測定器を必要としない機械診断、予防保全を可能としたとのこと。
「OSP-AI」は、機械異常を自己診断する技術として、ベテラン保全員でも不具合判断が難しい送り軸の状態を判断する診断技術
AI(人工知能)を世界で初めて工作機械用CNC装置に内蔵し、正常状態と異常状態の診断結果をランプの色で表示
診断の確度をランプの大きさで分かり易く表示して、専門知識や特別な測定器を必要としない機械診断、予防保全を可能とした
ここでの注目は、オークマ曰く、これが世界で初めて工作機械用装置に内蔵させて診断する技術であるという点です。
つまり、AIと工作機械の融合に関して、オークマは世界でも一歩先手を打っているということでもあります。
これが理由で、今回、中小向けソフトにAIを標準搭載するという話にまで発展してきているわけです。
オークマの技術開発が進み、より高度な技術になっていけば、世界でこの技術を販売するという段階にいずれなる可能性もなきにしもあらずといえましょう。
競合他社は、IoT化と同時に、AIオークマの動向に注視する必要があるとも言えます。
最後に、オークマの今回のAI停止原因推定について、いったい誰が使えるのか、その値段などについて確認しておきましょう。
オークマのAIが停止原因を推定、誰が使えて、その値段はいくらか。
上記日経新聞によると、昨年発売した中小向けパッケージソフト「コネクトプラン」に今後、標準搭載するとのこと。停止理由の分析のほか、加工プログラムや工具情報を製品IDとともに記録できる機能も加えたとのこと。価格は80万円(税別)からとのこと。
昨年発売した中小向けパッケージソフト「コネクトプラン」に今後、標準搭載する
停止理由の分析のほか、加工プログラムや工具情報を製品IDとともに記録できる機能も加えた
価格は80万円(税別)から
工作機械のAI化は進むか、要注目です。