あのアリババと連携する。
カルビーがアリババグループと中国への本格的なシリアル輸出で連携
25日にNHKが報じたところ、カルビーは中国のネット通販最大手のアリババグループの日本法人と連携して、ことし8月からシリアルの本格的な輸出を始めるとのこと。
大手菓子メーカー、カルビーは、中国のネット通販最大手と連携
中国で人気が高まっているシリアル
中国のネット通販最大手のアリババグループの日本法人と連携して、ことし8月からシリアルの本格的な輸出
余談: カルビーとアリババの連携、中国最大のECセール(独身の日)でカルビー商品が超大人気だったのも手ごたえにつながっているか。
まず、今回注目なのは、連携してるのがアリババである点。
アリババは中国ネット通販最大手とあるように、中国では誰もが知るネット通販の会社です。
そして、中国のネット通販といえば、中国最大のECセールが昨年11月にありましたが(いわゆる独身の日の大セールス)、その際、カルビー商品が超大人気となり、目立っていました。
この時、カルビーはアリババの目にも確実にとまっているでしょう。両社にとって良い1日となりました。
豆知識: なぜカルビーはアリババと組み、シリアルの輸出をするのか。中国ではシリアルの人気が高まっている。カルビーは中国輸出のためにグラノーラ(シリアルの一種)増産に乗り出している。カルビーはかつて中国のスナック菓子合弁解消をしているが、再び中国への本格的な輸出を始めている。
今回の注目点としては、ターゲットが「シリアル」である点。
上記NHKによると、中国では健康志向の高まりとともに、食物繊維が豊富なシリアルの人気が高まっていて、カルビーの商品も卸売業者などが中国に輸出していたとのこと。
しかし、中国政府が原発事故の安全性が確認できていないとして規制を強めたため、栃木県の工場で製造されたカルビーのシリアルは、ことし3月から輸出できなくなっていたとのこと。このため、カルビーでは中国の規制対象になっていない北海道や京都の工場を増設し、輸出に乗り出すことにしたとのこと。
中国では健康志向の高まりとともに、食物繊維が豊富なシリアルの人気が高まっていて、カルビーの商品も卸売業者などが中国に輸出していました
しかし、中国政府が原発事故の安全性が確認できていないとして規制を強めたため、栃木県の工場で製造されたカルビーのシリアルは、ことし3月から輸出できなくなっていました
このため、カルビーでは中国の規制対象になっていない北海道や京都の工場を増設し、輸出に乗り出すことにしたということです
そうです、シリアル人気というのがポイント。
ちなみに、重要なことですが、上記に工場増設とあるように、カルビーは既にこのシリアル人気に目をつけ、シリアル関連で工場増設に動いています。
2日に日経新聞で報じられましたが、カルビーはシリアル製品の一種、グラノーラの増産に乗り出しています。約75億円を投じて主力品「フルグラ」の生産棟を京都府に新設。2018年に生産能力を4割引き上げ、中国への輸出を本格的に始めるとしていました。
シリアル製品の一種、グラノーラの増産に乗り出す
約75億円を投じて主力品「フルグラ」の生産棟を京都府に新設
2018年に生産能力を4割引き上げ、中国への輸出を本格的に始める
中国でのシリアル人気ですが、国内でもシリアルが人気なのも付け加えておきましょう。
上記日経新聞によると、グラノーラの国内市場はここ数年で急拡大したとのこと。日本スナック・シリアルフーズ協会(東京・中央)によると、16年の出荷額は前年比23%増の453億円。ただ、年率5割を超えるペースで拡大してきた伸びは足元では鈍化しつつあるとのこと。
グラノーラの国内市場はここ数年で急拡大した
日本スナック・シリアルフーズ協会(東京・中央)によると、16年の出荷額は前年比23%増の453億円。ただ、年率5割を超えるペースで拡大してきた伸びは足元では鈍化しつつある
日本でも人気ですが、鈍化している。中国では急拡大中。よって、中国に輸出する。日本、中国、両面から攻められるので、いい話ではないでしょうか。
カルビーとしては、アリババと連携することで、販売ノウハウを学ぶ意図も
上記NHKによると、カルビーの松本晃会長は、「ネット通販最大手のアリババの信頼性を生かすとともに、販売ノウハウを学びながらスピード感を持って展開していきたい」と話していたとのこと。
カルビーの松本晃会長は「ネット通販最大手のアリババの信頼性を生かすとともに、販売ノウハウを学びながらスピード感を持って展開していきたい」と話していました
カルビーの中国戦略に要注目です。