少しプロジェクトX的なものを感じる。
今回は三井海洋開発の船舶がガーナ紙幣の図柄に採用されるという話。船舶が紙幣の図柄になるという珍しさと同時に、日本企業が建造した船舶がガーナの紙幣の図柄になるという、なんとも名誉な話となります。
同時に、三井海洋開発のガーナでの地位確立が確実に進んでいることも見て取れます。
三井海洋開発のFPSOがガーナの新紙幣の図柄に採用へ。三井海洋開発のFPSOはガーナ建国60周年記念の5セディ紙幣の図柄に採用される。
31日の日経新聞によると、三井海洋開発がアフリカ西部ガーナ向けに建造した浮体式原油・ガス生産貯蔵積み出し設備(FPSO)がガーナの新紙幣の図柄に採用されるとのこと。
印刷されるのは、ガーナ建国60周年を記念してデザインを刷新した5セディ(約130円)紙幣とのこと。人物や文化遺産ではなく船舶が紙幣のデザインになるのは世界的に珍しいとのこと。
三井海洋開発がアフリカ西部ガーナ向けに建造した浮体式原油・ガス生産貯蔵積み出し設備(FPSO)がガーナの新紙幣の図柄に採用される
印刷されるのは、ガーナ建国60周年を記念してデザインを刷新した5セディ(約130円)紙幣
人物や文化遺産ではなく船舶が紙幣のデザインになるのは世界的に珍しい
考察: 三井海洋開発の船舶がガーナの紙幣図柄に採用されることは、三井海洋開発がガーナでの地位を確実に築き、うまくビジネス展開をしていることを意味する。三井海洋開発はガーナ沖に設置される初めてのFPSOを受注したし、その後、ガーナ沖でFPSOを連続受注している。ガーナ経済の発展にも貢献しているといえる。
三井海洋開発のFPSOがガーナ紙幣の図柄に採用されます。
しかも、ガーナ建国60周年記念紙幣です。
日本企業が建造した船舶がこの記念紙幣のデザインになるわけですから、なんとも名誉ある話でしょう。
そして、この話。
単なるおめでた話というより、これまでの経緯を考慮すると、さらに意味を持ったものであることが分かります。
そもそも、ガーナ沖に設置される「初めて」のFPSOを受注したのは、この三井海洋開発です。このFPSO石油生産は2010年に始まってます。
そして、これだけにとどまらず、その後、三井海洋開発はガーナ沖でFPSOを連続受注しているわけです。
この2基目のFPSOは、昨年の2016年にガーナ沖で石油生産を開始しています。
ガーナ沖初のFPSO、そして、連続受注。
三井海洋開発がガーナでなかなかうまくやっていることも分かります。
上記日経新聞によると、三井海洋開発は原油で日量8万バレル、天然ガスで同1億8000万立方フィートの生産能力を持つFPSOを建造。2010年からガーナ沖に設置し、運転・メンテナンスを請け負っているとのこと。
三井海洋開発は原油で日量8万バレル、天然ガスで同1億8000万立方フィートの生産能力を持つFPSOを建造
2010年からガーナ沖に設置し、運転・メンテナンスを請け負っている
あと、石油生産という言葉からも想像できるとおり、このビジネスには関係者が多いのはもちろんのこと、雇用、経済効果という面も密接に関わってきます。
このFPSOができたおかげで、関連の仕事の雇用が生まれ、ガーナ経済にも寄与しているという面は確実にあるでしょう。
結局、このFPSOは、ガーナ経済に貢献しているという意味合いがあるわけで、だからシンボルとして紙幣の図面に採用しようという話にもなったことでしょう。
さすがに嫌われているものは紙幣の図柄には採用されないでしょうから、総じていい話だといえます。
関係者にとってはまさにプロジェクトX的な話。きっと苦難もあったでしょうが、紙幣のデザインになり、喜んでいる方が多くおられることでしょう。
三井海洋開発のガーナでの活躍に、今後も注目です。