講師、生徒の大移動が始まるか。

 

ナガセが2014年に早稲田塾を買収したのは有名な話ですが、ここへきて、なんとナガセが早稲田塾の半分近くの校舎を閉鎖するというのが今回の話。

 

全体から見た閉鎖数の規模がでかく、思い切ったことをするなと感じるのはもちろんのこと、やはり固定費がしんどかった様子もうかがえます

 

そして、肝心なのは、早稲田塾買収効果がいまだに想定を下回っていること。ナガセにとっては、さらなる統合への努力が必要とされています。

 

 

ナガセが子会社の早稲田塾の校舎を8月をめどに11校閉鎖

6日の日経新聞によると、学習塾のナガセは子会社の早稲田塾の校舎を8月をめどに11校閉鎖するとのこと。全23校舎のうち、業績不振に陥っていた千葉県や埼玉県の校舎を中心に廃校にするとのこと。閉鎖費用は3億円程度で、講師など経営資源を生徒が集まりやすい校舎に集中させるとのこと。

 

  • 学習塾のナガセは子会社の早稲田塾の校舎を8月をめどに11校閉鎖する

  • 全23校舎のうち、業績不振に陥っていた千葉県や埼玉県の校舎を中心に廃校にする

  • 閉鎖費用は3億円程度で、講師など経営資源を生徒が集まりやすい校舎に集中させる

 

 

早稲田塾11校閉鎖は、半分近くの校舎閉鎖を意味する。早稲田塾という割と大きな校舎があるので、固定費が重くのしかかる。早稲田塾は儲けの割にはでかい校舎が多すぎた。

今回の早稲田塾11校閉鎖ですが、全23校ということですから、要はだいたい半分閉鎖ということです。

 

そもそも、早稲田塾が23校あったという点ですが、AO入試に強いことをウリにしてる塾にしては、かなりの規模といえます。

 

早稲田塾というと、通常、けっこう大きいビルに「早稲田塾」というでかい看板を掲げてやってるイメージがあるでしょう。

 

あのような校舎がいくつもあったと考えると、その固定費は半端ないものがあったことぐらいは想像できます

 

現に、下記で書きますが、校舎閉鎖により、8割の生徒が移動することになると今回考えられています。

 

半分閉鎖で8割移動。

 

いかにでかい校舎が閉鎖されるのかも想像できます

 

ちなみに、4月にナガセは特損25億円を計上していますが、ここで認識しておかなければならないのは、早稲田塾の業績がいまひとつだったというのと同時に、固定費が重くのしかかったという点でしょう。

 

今回、校舎を半分近く閉鎖するというのも、ここにあります。

 

もっと簡単にいってしまえば、儲けの割にはでかい校舎が多すぎたともいえます。

 

 

ナガセは早稲田塾を20億円で買収した。現役生狙いという意味では相性がいいと思われた。ナガセはAO入試のノウハウを得ることはできたが、特損がでかすぎ、買収の統合効果は想定をはるかに下回る。今後は校舎数減でコンパクトにし、さらには統合への努力を続ける必要がある。

2014年当時、ナガセは早稲田塾を20億円で買収したと報道されました。

 

早稲田塾は現役生向けですから、その意味では、東進との相性も良いと思われていました。

 

ただ、その後、上記で書いたように巨大な特損が発生。

 

ナガセはAO入試などのノウハウを得ることはできたでしょうが、それ以上に損失の方がでかい状況なわけです。

 

今後、早稲田塾の校舎数を少なくし、コンパクトにする方向へ動くのは理解できますが、あとはやはり、どれだけ統合効果を発揮できるかでしょう。そうでないと、12校でもまだ多いという話にもなってくるかもしれません

 

ナガセは、早稲田塾を子会社として今後どうしていくのか、一刻も早い統合への努力が望まれます

 

 

ナガセが早稲田塾を11校閉鎖することで、8割程度の生徒が早稲田塾の別の校舎に移るか。退塾するという選択肢も。講師は別の校舎で引き続き勤務。

あと、今回の校舎閉鎖で、生徒と講師の大移動が始まるというのも興味深い点となります。

 

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上記日経新聞によると、廃校になる校舎の講師は引き続き雇用し、東京23区内など残る12校舎での勤務を要請する方針とのこと。

 

生徒への通知も既に進めており、近くの校舎に移るか退塾するかを選んでもらうとのこと。8割程度の生徒が早稲田塾の別の校舎に移るとみているとのこと。

 

  • 廃校になる校舎の講師は引き続き雇用し、東京23区内など残る12校舎での勤務を要請する方針

  • 生徒への通知も既に進めており、近くの校舎に移るか退塾するかを選んでもらう

  • 8割程度の生徒が早稲田塾の別の校舎に移るとみている

 

なんと8割も生徒が移動するという話。半分閉鎖で8割移動です。でかい校舎が閉鎖されるということも想像できます

 

生徒の大移動

 

いや、もしくは移動せず、退塾するという選択肢もあります。家から遠くなり、AO入試を中心に考えていない生徒だと、退塾を選ぶ生徒もでてくるかもしれません。

 

ただ、8割移動すると考えられているということは、ナガセとしては、それだけ生徒はついてくると自信があるともいえます。

 

そして、講師は全員引き続き勤務というのも、興味深い点。講師も大移動ということでしょうか。講師、生徒と大移動すると、以前とは少し違った雰囲気の塾になるかもしれません。

 

さらに、講師が移動するとなると、どの講師がどこへ行くのかなど、塾内ではその動向にも注目が集まっていることでしょう。特に優秀な講師には注目が集まってると思います。

 

 

なぜナガセは早稲田塾の校舎閉鎖をするのか。

上記日経新聞によると、早稲田塾は首都圏での競争激化を背景に業績不振が続き、ナガセは4月下旬に25億円の特別損失を計上したと発表していたとのこと。

 

既存の校舎で講師の配置を手厚くすることで、業績の回復につなげる考えとのこと。

 

  • 2014年にAO(アドミッション・オフィス)入試や推薦入試対策で実績のある早稲田塾を買収した

  • ただ首都圏での競争激化を背景に業績不振が続き、ナガセは4月下旬に25億円の特別損失を計上したと発表していた

  • 既存の校舎で講師の配置を手厚くすることで、業績の回復につなげる考えだ

 

早稲田塾はコンパクトになります。固定費という面ではいいですが、やはりナガセ本体といかにさらなる連携を図れるか、ここは未来に向けての重要なポイントになってきます。

 

早稲田塾に今後も要注目です。

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