第一生命が1か月の長期インターンを導入する。
今回は第一生命が1か月間の長期インターンを導入するという話。提携するのが上智大学というのも興味深い点となります。
狙いはグローバル人材。第一生命は買収などを通じ、海外展開を加速させている会社ですから、納得の動きと言えます。
なお、第一生命ホールディングスといえばやはり第一生命保険ですが、この第一生命保険はつい先月、「女性が活躍する会社2017」の1位に選ばれたという話があり、私の方でも扱いました。
第一生命保険は女性に強みがある会社です。上記記事で書いたように、第一生命保険の社員は9割が女性とされています。今回上智大から獲得する長期インターンの学生も、女性の比率が高くなるかもしれませんね。
第一生命ホールディングスが上智大学と組み、約1カ月間の長期インターンシップ(就労体験)制度を導入
7日の日経新聞によると、第一生命ホールディングスは約1カ月間の長期インターンシップ(就労体験)制度を導入するとのこと。
まず上智大学と組み、今夏に大学3年生数人を海外事業に携わる部署などで受け入れるとのこと。
第一生命ホールディングスは約1カ月間の長期インターンシップ(就労体験)制度を導入する
まず上智大学と組み、今夏に大学3年生数人を海外事業に携わる部署などで受け入れる
なぜ第一生命は上智大と組んで長期インターンシップ制度を導入するのか。第一生命は将来のグローバルに活躍できる人材を確保するため、上智大学と組む。上智大学は第一生命に指名されたことで、長期インターンの教育効果も期待できる。第一生命は米国強化のため、上智大から英語ができる人材に海外事業の部署で頑張ってもらいたい。
今回の1か月間のインターンの第一弾として、第一生命は上智大学をまず選びました。
上智大学から第一生命に就職していく人は毎年いますが、現実的な話をすれば、例えば慶應やら早稲田の方が第一生命に就職する人数というのは圧倒的に多いわけです。
そんな中、上智大が最初の大学として選ばれたわけですから、上智大としては、喜ばしい話でしょう。
上智大は、「教育効果」という点においても、大きなメリットを得ます。
大学がインターンシップの「教育効果」を期待するならば、大学と企業の密接な連携は必要になってきます。上智とわざわざ指名しているわけですから、上智と第一生命はこのインターン、及び今後のことに関して、密接に情報交換できます。
現に、今回の試み、大学の単位になるという話です。
上記日経新聞によると、8~9月の夏季休暇中に学生を受け入れるとのこと。参加学生の学部は不問で、大学での単位として認めてもらうとのこと。
8~9月の夏季休暇中に学生を受け入れる
参加学生の学部は不問で、大学での単位として認めてもらう
単位にするわけですから、上智としては、「教育」としての効果にも期待しているといえます。
そして、第一生命。
なぜこのような長期インターンをまずは上智大学と組んで行うのか。
海外事業に携わる部署などで受け入れるとされていますから、やはり狙いはグローバル人材にあるといえます。
上記日経新聞によると、就職活動で学生の売り手市場が続くなか、グローバルに活躍できる人材を確保するのが狙いとのこと。
就職活動で学生の売り手市場が続くなか、グローバルに活躍できる人材を確保するのが狙い
数年前、第一生命は、プロテクティブというアメリカの保険会社を巨額買収しました。これで一気に海外展開を加速させた形となります。
さらにいえば、その後、プロテクティブはコツコツと米国で買収を続けています。
例えば、米ユナイテッドステイツワランティコーポレーションの買収、米ジェンワースの一部事業買収。これらはプロテクティブを通しての買収です。
要するに、第一生命は米国でさらなる規模拡大を狙っているわけです。
そんな中、第一生命が人材もグローバルな人材が欲しいと思うのは当然でしょう。
上智大は、英語ができる学生が多く、さらには、帰国子女などが多いことでも知られています。
第一生命としては、1か月間という長期間、学生にも積極的に働いてもらう必要があります。将来のことも見据えて、海外事業に携わる部署の一員として英語に堪能な人材が欲しいというのもあります。というか、英語ができないと話にならないという面もあるでしょう。
この1か月長期インターンのゆくえは。要注目です。