サイバーエージェントがアニメ制作特化ファンド

 

今回はサイバーエージェントがアニメ製作に特化のファンドを設立するという話。規模としては総額30億円ですから、けっこうな額です。

 

そもそも、サイバーエージェントはなぜこのようなことをするのか。アニメの権利を得て、アベマTVで放送するためです。要するに、サイバーエージェントはアベマTVを拡大させるのにガチである姿勢を再度示したともいえます。

 

 

サイバーエージェントがアニメの政策委員会に特化して投資する総額30億円の投資ファンドを設立。

7日の日経新聞によると、サイバーエージェントは、6月中にも総額30億円の投資ファンドを設立するとのこと。

 

運用期間は7年間で、アニメの製作委員会に特化して投資するとのこと。

 

同社の子会社でゲーム事業を手がけるサイゲームスと共同で、投資ファンド「CA―Cygames アニメファンド」を設立するとのこと。

 

  • サイバーエージェントは、6月中にも総額30億円の投資ファンドを設立する

  • 運用期間は7年間で、アニメの製作委員会に特化して投資する

  • 同社の子会社でゲーム事業を手がけるサイゲームスと共同で、投資ファンド「CA―Cygames アニメファンド」を設立する

 

 

豆知識: アベマTVとは。アベマTVはサイバーエージェントが中長期の柱として相当な力を入れている事業。

かれこれ1年ほど前ですが、アベマTVのダウンロード数が増えている中、アベマTVとは何ぞやという話を私の方でも取り上げました。

 

[AbemaTV (アベマTV)] サイバーエージェントのAbemaTVのダウンロード数が半端ない。インターネットテレビ局の台風の目。AbemaTVのビジネスモデルを考える。

 

データとしては昨年7月のものですが、もしアベマTVをご存知ない方がおられましたら、大雑把にアベマTVを知る機会として上記記事をチェックしてみてください。

 

なお、アベマTVはメディア事業に分類されます。サイバーエージェントのホームページの2016年9月時点のデータでは、このメディア事業の売上規模は全体の4%でしかありません

 

ただ、サイバーエージェントはアベマTVを中長期の柱として先行投資を進めています。しかも、けっこう長い間

 

ここ最近、サイバーエージェントは前年同期比での利益減という話が多くなっていますが、これはアベマTVへの先行投資のためとされています。

 

 

なぜサイバーエージェントはアニメ製作制作に特化した投資ファンドを設立するのか

上記日経新聞によると、アニメをネット上で配信する権利や、ゲーム化する権利などを取得する考えとのこと。アニメコンテンツの充実で自社のメディア事業やゲーム事業の拡大につなげるとのこと。

 

日本のアニメ製作は多くの関係者による「製作委員会方式」を取る例が多いとのこと。こうした委員会への投資を通じて、アニメをサイバーのインターネットテレビ「AbemaTV」で配信したり、サイゲームスなどでゲーム化したりする権利を取得する考えとのこと。将来的には他の企業からの出資を受け入れることも検討するとのこと。

 

  • アニメをネット上で配信する権利や、ゲーム化する権利などを取得する考え

  • アニメコンテンツの充実で自社のメディア事業やゲーム事業の拡大につなげる

  • 日本のアニメ製作は多くの関係者による「製作委員会方式」を取る例が多い

  • こうした委員会への投資を通じて、アニメをサイバーのインターネットテレビ「AbemaTV」で配信したり、サイゲームスなどでゲーム化したりする権利を取得する考え

  • 将来的には他の企業からの出資を受け入れることも検討する

 

製作委員会方式は日本で有名ですが、要はアニメ製作で企業が出資し合い、リスクを分担、カネを出した出資企業は権利を得る、という仕組みです。

 

製作委員会方式に関する議論は多くあります。これはおいておいても、今回のサイバーエージェントの動きとしては、この製作委員会に特化して投資し、権利を得るために出資サイドになるという話です。

 

放送と権利は密接に絡み合っていますから、「権利」はインターネットTVをやるうえで、避けられないテーマであるともいえます。

 

なお、アベマTVには既にアニメ専門チャンネルがあります。これをさらに強化することで、さらに視聴者を集めていきたいというのがサイバーエージェントの考えです。アニメ好きにはいい話

 

 

アベマTVへの先行投資が長期化するサイバーエージェント、メリルリンチ日本証券はサイバーエージェントを格下げ。視聴者数を伸ばせるか。

なお、ちょっとタイミング的にあれですが、Bloombergによると、メリルリンチ日本証券はサイバーエージェントを5日付で格下げしたとしています(買いからアンダーパフォームに)。

 

理由としては、主力モバイルゲーム「Shadowverse」の売り上げ低迷や、アベマTVへの先行投資長期化があげられています。2018年9月期営業利益のコンセンサス予想に対する下振れリスクが高まると判断したとのこと。

 

  • 「買い」から「アンダーパフォーム」

  • 主力モバイルゲーム「Shadowverse」の売り上げ低迷や「AbemaTV」の先行投資長期化で2018年9月期営業利益のコンセンサス予想に対する下振れリスクが高まると判断した

 

先行投資に関しては、いろいろ厳しい意見があるのは事実。何より、長期化しているのが気になる点ではあります。

 

ただ、サイバーエージェントとしては、アベマTVを拡大させるため、様々なことを試みる姿勢でいます。ファンド設立も、サイバーエージェントがアベマTVにガチであることを示したことになります。

 

このファンドのゆくえは、要注目です。

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