海洋開発事業はまだまだやる気ということか。

 

千代田化工建設といえば、LNGプラント世界大手として大変有名ですが、最近では海洋開発事業に乗り出したことで有名。これは、LNG依存からの脱却のためといわれています。

 

ただ、この海洋開発事業はかなり苦戦しています。千代田化工建設が大金を払って出資したイマス・チヨダ・サブシーは、米破産法申請。しかも、これ今年の話

 

そんな中、千代田化工建設は、サブシー7という海洋開発で世界2強の一角の会社と業務提携をするというのが今回の話。

 

この両社をつなぐものは何か。後に書くように、「中東」と「イマス・チヨダ・サブシー」、この2つはポイントとなってきそうです。

 

千代田化工建設は、海洋開発諦めず、まだまだやる気満々ということも分かります。

 

 

千代田化工建設が英国の海洋開発サブシー7と業務提携

30日の日経新聞によると、千代田化工建設は英国の海洋開発サブシー7と業務提携するとのこと。同社は海底に眠る原油・ガス田の生産設備やパイプラインを設置する海底工事船を保有しており、海底工事では欧州テクニップFMCと並ぶ世界2強とのこと。

 

  • 千代田化工建設は英国の海洋開発サブシー7と業務提携する

  • 同社は海底に眠る原油・ガス田の生産設備やパイプラインを設置する海底工事船を保有しており、海底工事では欧州テクニップFMCと並ぶ世界2強

 

 

海底工事で世界2強はテクニップFMCとサブシー7。テクニップFMCはテクニップとFMCテクノロジーズが合併することによりできた巨大会社。資源価格が厳しい中、各社はいかに足りないところを補うのかも考えている。今回は、千代田化工建設の中東での営業力も評価対象となったか。

海底工事の世界2強は、テクニップFMCとサブシー7といわれています。

 

ちなみに、テクニップFMCはテクニップとFMCテクノロジーズが合併してできた会社です。これは昨年大きな話題になりました。原油安により、石油会社は厳しい状況が続き、コスト削減を目指した結果ともいえます。

 

海洋開発では資源価格の低迷が大きなダメージとなり、なかなか厳しい状況。これが、上記のイマス・チヨダ・サブシーの敗因の要因でもあるわけです。

 

各社、コスト削減や足りないところを補完する方向に動いています。

 

世界2強の一角であるサブシー7だって同じでしょう。

 

世界2強とはいえ、サブシー7の業績もまだまだ厳しいものがあります。16年は黒字復活を果たしましたが、売上の面では、16年は15年より25%ほど落ち込みました

 

千代田化工とサブシー7、業務提携の狙いは何か。

 

特に、千代田化工が海洋開発大手と組みたい理由は分かりますが、サブシー7は千代田化工の何に関心があるのか。ここでの第一のキーワードは「中東」のようです。

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上記日経新聞によると、千代田化工は液化天然ガス(LNG)プラントの世界大手だが、資源価格の低迷で新規の受注案件は少なく、事業の多角化を目指しているとのこと。

 

千代田化工は中東のプラントで実績がある一方、サブシー7は北海や米国、ブラジルで海底工事を多く手掛けており補完関係が築けるとみているとのこと。千代田化工は今後、サブシー7との提携で海洋開発事業を継続する方針とのこと。

 

  • 千代田化工は液化天然ガス(LNG)プラントの世界大手だが、資源価格の低迷で新規の受注案件は少なく、事業の多角化を目指している

  • 千代田化工は中東のプラントで実績がある一方、サブシー7は北海や米国、ブラジルで海底工事を多く手掛けており補完関係が築けるとみている

  • 千代田化工は今後、サブシー7との提携で海洋開発事業を継続する方針

 

この千代田化工の中東のプラントで実績という点について。やはりここはポイントになってくるでしょう。

 

千代田化工は、けっこう中東で強いことで知られています。

 

海洋開発はまだまだあれですが、千代田化工はLNGでは世界大手で、LNGでは中東でかなり受注してきた過去があります。

 

千代田化工は中東で営業網をもってるわけです。

 

上記日経新聞によると、千代田化工はカタールやサウジアラビアの国営石油会社の原油・ガス関連のプラントを多数手掛けた実績があるほか、海洋開発コンサル業の英国子会社も有しているとのこと。

 

  • 千代田化工はカタールやサウジアラビアの国営石油会社の原油・ガス関連のプラントを多数手掛けた実績があるほか、海洋開発コンサル業の英国子会社も有している

 

千代田化工は、中東の国営会社とこれまで仕事をいくつもしてきたので、結びつきがあります。

 

このあたりにサブシー7が関心を持った可能性はあるでしょう。

 

 

千代田化工とサブシー7の提携、サブシー7はあのイマス・チヨダ・サブシー(ECS)が米破産申請した時、千代田化工とともに、運転資金を融資した会社でもある。

あと、もう一つ重要なこと。

 

覚えている方はよく覚えていると思うんですが、上記で挙げたイマス・チヨダ・サブシーが破産した際、千代田化工とともに運転資金を融資することになった会社、それはまさしく今回話題のサブシー7でした。最大9000万ドルの融資とされていました。

 

要は、経営再建の過程で、千代田化工とサブシー7は関係を徐々に深めていき、今回の話に結び付いた可能性はあります。

 

いずれにせよ、千代田化工は海洋開発に今後も力を入れるということははっきりしました。

 

両社の提携はうまくいくのか、千代田化工の海洋開発事業は今度こそ波に乗るのか。要注目です。

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