[国内初ファッション特化型ファンド、政投銀とワールドが組む意味] ワールドが絡むということは、MBOでのアドバイスが多くなるだろう。また、売上より利益重視になる可能性が高い。W&Dデザインファンド。



国内初のファッション業界に特化したファンドが登場する。

 

今回は、日本政策投資銀行とワールドがファンドを立ち上げるという話。

 

日本政策銀行とワールドが組み合わさることでどうなるかについて、考えてみたいと思います。

 

 

日本政策投資銀行とワールドが国内初となる、ファッション業界を投資対象にしたファンド立ち上げへ。W&Dデザインファンド、運用規模は約50億円。

3日の日経新聞によると、日本政策投資銀行とワールドはファッション業界を投資対象にしたファンドを近く立ち上げるとのこと。対象をファッション業界に特化したファンドの設定は国内で初めてとのこと。

 

ファンドの名称は「W&Dデザインファンド」で、運用規模は約50億円とのこと。政投銀とワールドが各25億円程度を拠出するとのこと。銀行借り入れなどを組み合わせれば、数百億円規模の案件まで対応できるというとのこと。運用期間は10年間

 

  • 日本政策投資銀行とワールドはファッション業界を投資対象にしたファンドを近く立ち上げる

  • 対象をファッション業界に特化したファンドの設定は国内で初めて

  • ファンドの名称は「W&Dデザインファンド」で、運用規模は約50億円

  • 政投銀とワールドが各25億円程度を拠出する

  • 銀行借り入れなどを組み合わせれば、数百億円規模の案件まで対応できる

  • 運用期間は10年間

 

 

日本政策投資銀行とワールドがファンドを設立するとなると、売上より利益率向上を優先的に進める可能性が高い。日本政策投資銀行はTSIホールディングスで学んだことも活かせる。ワールドは自らの身をもってMBOを経験しているので、MBO後も含めた協力はしやすい。

日本政策銀行とワールドという組み合わせ。この2つが組み合わさることで、どうなるか考えてみましょう。

 

まず、ワールドがファッションに絡むのは当然として、日本政策投資銀行はどうでしょうか。

 

なんとも微妙?

 

いや、そうともいえないです。

 

よくよく考えてみたら、日本政策投資銀行はファッション業界でちゃっかり筆頭株主やってます

 

日本政策投資銀行が筆頭株主の会社。そう、TSIホールディングスです。

 

TSIホールディングスは、婦人服のサンエーの親会社です。アパレル大手ですね。

 

では、TSIの業績はどうなんだという話になってきます。

 

TSIホールディングスの最近は、売上は減少しているものの、利益率は改善しています。不採算ブランド撤退などしてるからです。

 

日本政策投資銀行からは、ファッション業界そのものの知見というより、やはり資金面での援助、財務面、あとTSIホールディングスから学んだ教訓など中心にアドバイスすることになることでしょう。

 

一方、ワールドはどうでしょうか。

 

ワールドは、2年ほど前に店舗閉鎖しまくったことで知られています。当時、リストラばかりやっていて大丈夫かいなといわれてもいました。

 

また、当時、営業利益100億円超を2017年3月期に目指すとしていましたが、実際どうなったか

 

2016年3月期の営業利益は116億超でした。つまり、2017年3月期の1年前に既に100億円超は達成済み。そして、2017年3月期には144億超の営業利益となりました。

 

不採算ブランド廃止、店舗閉鎖などの影響がじわじわとでてきた形となります。

 

ワールドも、上記のTSIホールディングスと同じ傾向があり、売上減少、利益率の改善となっています。

 

要するに、日本政策投資銀行とワールドが組むということは、売上アップを中心に話が進むというより、利益率の改善を中心に話が進む可能性があるということでもあります。

 

つまり。

 

無駄を省いて勝負する経営への転換ともいえます。

 

さて、政策銀行とワールドは、ファンドを設立し、どのようにこのファンドを活用してくつもりなのでしょうか。

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上記日経新聞によると、出資を通じて経営権を取得し、商品開発や生産管理、市場調査などを支援し、企業価値を高め、第三者への株式譲渡や新規株式公開(IPO)による売却で投資資金を回収するとのこと。

 

業績が上向かない企業の成長支援や後継者難を抱える企業の事業承継、MBO(経営陣が参加する買収)などの案件を想定とのこと。ワールドの取引先を紹介して販売チャネルを広げたり、自社工場で生産を請け負うなどして業務の効率化を支援したりするとのこと。

 

  • 出資を通じて経営権を取得し、商品開発や生産管理、市場調査などを支援し、企業価値を高めていく

  • 業績が上向かない企業の成長支援や後継者難を抱える企業の事業承継、MBO(経営陣が参加する買収)などの案件を想定

  • ワールドの取引先を紹介して販売チャネルを広げたり、自社工場で生産を請け負うなどして業務の効率化を支援したりする

  • 第三者への株式譲渡や新規株式公開(IPO)による売却で投資資金を回収する

 

MBO(経営陣が参加する買収)などの案件を想定。

 

今回、日本政策銀行が組むパートナーがワールドなわけですが、ワールドが登場する意味というのはまさにここにあります

 

ワールドは、2005年に自らのMBOを体験している会社であるので、実際にMBOを体験してるからこそMBO、及び、MBO後の協力、アドバイスがしやすいというわけです。

 

今回のファンドにはワールドがずいぶん絡んでくるようです。このファンド活用で、ワールドがどう成長できるのかにも注目が集まるでしょう。

 

あと、そもそもなぜ日本政策投資銀行とワールドが「ファッション業界」に特化したファンドを立ち上げるのか、ここを確認しておきましょう。

 

 

なぜ日本政策投資銀行とワールドはファッション特価型ファンドであるW&Dデザインファンドを立ち上げるのか

上記日経新聞によると、ファッション業界は一般の製造業などと比べ、商品開発やマーケティングでデザイナーの感性が重視されやすい側面があるとのこと。

 

個人消費や百貨店の販売不振、格安ブランドの広がりもあり、商品力はあっても業績が振るわない企業も少なくないというとのこと。経営体制が不十分な企業も多いとのこと。

 

同ファンドはこうした企業に対し、資本と豊富な人材を持つ両社が協力して、中長期の成長に欠かせない資本や経営管理に詳しい人材を提供し、持続的な成長を下支えするとのこと。

 

  • ファッション業界は、個人消費や百貨店の販売不振、格安ブランドの広がりで、商品力はあっても業績がふるわない企業も多い

  • 資本と豊富な人材を持つ両社が協力して投資先の収益力を高め、成長を後押しする

  • ファッション業界は一般の製造業などと比べ、商品開発やマーケティングでデザイナーの感性が重視されやすい側面があり、商品力はあっても業績が振るわない企業も少なくないという

  • 経営体制が不十分な企業も多い。同ファンドはこうした企業に対し、中長期の成長に欠かせない資本や経営管理に詳しい人材を提供し、持続的な成長を下支えする

 

 

日本政策投資銀行とワールドのファンド(W&Dデザインファンド)、投資先の持続的な成長を下支えするため、EC対策にも関心が集まる。

日本政策投資ファッション業界で投資先の持続的な成長を下支えする。

 

やはり、利益率を改善する方向に動くのではと考えられますが、最近の傾向でもう一つ重要な課題があります。

 

やはりECでしょう。

 

ワールドも、TSIホールディングスも、ECには取り組んでいますが、スタートトゥデイと比べてしまうと、まだまだ追いついていないといったところ。

 

いかに急ピッチでEC分野を育てられるか、ファンド運用の際にもキーになってくるでしょう。

 

W&Dデザインファンドのゆくえは。要注目です。

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