いちごが物流分野本格参入。

 

今回は、不動産運用のいちごが100億円を投じ、物流分野に本格参入するという話。

 

いちごの参入に、物流施設競争もますます激しくなります。

 

いちごとしては、いかに早く物流ノウハウを得ることができるか、ここも焦点になってきます。

 

 

いちごが2018年2月期に、物流施設の取得に総額100億円を投じる計画

19日の日経新聞によると、不動産運用のいちごは2018年2月期に、物流施設の取得に総額100億円を投じる計画とのこと。4月に約40億円を投じ、千葉県内の2施設を取得したとのこと。

 

同社はオフィスビルや賃貸マンション、ホテルが軸だが、物流施設を保有するのは初めてとのこと。管理ノウハウを蓄積し、ネット通販で需要拡大が見込める物流分野に本格参入するとのこと。

 

  • 不動産運用のいちごは2018年2月期に、物流施設の取得に総額100億円を投じる計画だ

  • 4月に約40億円を投じ、千葉県内の2施設を取得した

  • 同社はオフィスビルや賃貸マンション、ホテルが軸だが、物流施設を保有するのは初めて

  • 管理ノウハウを蓄積し、ネット通販で需要拡大が見込める物流分野に本格参入する

 

 

物流施設取得に100億円を投じるいちご、物件は転売せず、当面保有し、賃料収入を得るほか、物流施設の管理ノウハウなど得る方針。いちごは物流施設を将来的にREITなどへの売却も。

物流の競争激化、なぜ注目されるかなどについては、私の方でもいくつか過去に扱いました。

 

最近では、物流REIT上場間近という話題も増えてきています

 

私の方でも最近、2つ扱いました。

 

1つ目が、三菱地所の物流REIT上場話(下記)。

 

[三菱地所物流REITが上場へ] 物流に特化したREIT、中長期ではTPPへ期待がかかり、おもしろい。ただ、最近のヤマトの動きで物流業界にも変化があることは認識する必要がある。東京流通センター子会社化あたりから三菱地所は物流やる気満々。

 

2つ目が、シーアールイーの物流施設REIT上場話(下記)。

 

[続く物流REIT上場、CREロジスティクスファンド投資法人上場へ] シーアールイーの物流施設REIT上場へ。三菱地所物流REITの話題から約1か月後、物流施設の競争は激しさ増すも、ネット通販の拡大は大きい。

 

このような、物流REITは、将来的にはいちごのお客さんになる可能性はなきにしもあらず。いちごが将来的に物流施設をREITなどに売却することを検討しているからです。

 

上記日経新聞によると、将来は不動産投資信託(REIT)などへの売却を検討するとのこと。

 

  • 将来は不動産投資信託(REIT)などへの売却を検討する

 

ただ、短期での売却はしないようです。逆に、短期では施設を買う方向へ動き、賃料収入を得ながら、物流施設の管理ノウハウを得ることに集中するようです。

 

上記日経新聞によると、今期中にさらに数カ所の物流施設を取得するとのこと。物件は千葉の2施設を含めて他の投資家などに転売せず、当面保有する方針とのこと。

 

既存の物流施設の多くは物流会社が保有しているもようとのこと。いちごは施設の管理ノウハウを身に付け、物流会社に資産の効率化などの利点があるとして売却を提案するなどし、物件取得を加速する考えとのこと。

 

賃料収入を得るほか、物流施設の管理ノウハウや費用などのデータを蓄積するとのこと。

 

  • 今期中にさらに数カ所の物流施設を取得する

  • 物件は千葉の2施設を含めて他の投資家などに転売せず、当面保有する方針

  • 既存の物流施設の多くは物流会社が保有しているもよう

  • いちごは施設の管理ノウハウを身に付け、物流会社に資産の効率化などの利点があるとして売却を提案するなどし、物件取得を加速する考え

  • 賃料収入を得るほか、物流施設の管理ノウハウや費用などのデータを蓄積する

 

 

物流施設物件をすぐ売らないというのはいちごらしいが、物流管理ノウハウを得るのは時間がかかる。三菱地所は東京流通センターを子会社化し、物流ノウハウを得た。CREはケネディクスと資本提携をし、REITの運用ノウハウを得た。いちごは物流施設開発経験のある会社などと業務提携するなりし、協力しながら急ピッチで物流展開した方が早いかもしれない。

まず、物流施設の物件をすぐに売らず、しばらく保有するという点について。

 

これは、いちごらしいやり方といえます。いちごがやってる不動産では、買ったものを改修などしながらしばらく保有し、良くなってから売り出すというやり方をしています。

 

ただ、今回は物流の話です。需要があるとはいえ、ライバルは根っからの物流会社などが勢ぞろい。管理ノウハウを得るのは大変な話といえます。

 

上記の三菱地所なんかは、わざわざ東京流通センターを子会社化して、物流REITの上場という話につながってます。三菱地所の物流施設開発の歴史は2013年と浅く、東京流通センターというより歴史のある会社を買ったほうがノウハウを得るには得策と考えたからです。

 

上記のCREにしても、自ら施設開発実績はあるものの、REIT上場ノウハウなど得る必要があるということで、ケネディクスと資本提携しています。

 

いちごとしては、まずは本格参入しながら物流施設管理ノウハウを得るという流れですが、やはり近い将来は、物流開発会社などと手を組みながらノウハウを得たほうがスピード感はあるような気はします。

 

特に高い需要はあるものの、競争が激しくなってくる分野です。将来的に供給過多になった際は、「いい物件」でないと、高値で売れないかもしれません。

 

いちごの物流施設のゆくえに要注目です。

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