トリドールはけっこう買収話が多い

 

今回は、うどん店丸亀製麺で有名なトリドールが、立ち飲み居酒屋を買収するという話。

 

ちょうど数年前からかなりのブームになってきている「ちょい飲み」、この流れに乗ろうというトリドールの作戦。今回の買収で、トリドールはちょい飲みブームに本格参入となります。

 

さらに、トリドールにとっては、丸亀製麺以外の事業を育てることも大きな課題となっています。

 

その一つが居酒屋でしょう。

 

下記に書くように、昨年もトリドールは居酒屋で話題になりました。

 

 

今回トリドールは、ちょい飲みがブームの日本での居酒屋事業の拡大を狙うのは当然として、今後は海外でも居酒屋事業を強化していくと考えられます。

 

 

トリドールホールディングスが立ち飲み居酒屋の「晩杯屋」を展開する「アクティブソース」を買収、買収額は10億円程度。

27日の日経新聞によると、うどん店「丸亀製麺」を運営するトリドールホールディングスは立ち飲み居酒屋を展開する「アクティブソース」を買収するとのこと。

 

買収金額は10億円程度の見通しとのこと。同社は首都圏で「晩杯屋」を約30店舗展開。買収により、早期に全国展開し500店舗にするとのこと。

 

  • うどん店「丸亀製麺」を運営するトリドールホールディングスは立ち飲み居酒屋を展開する「アクティブソース」(東京・品川)を買収する

  • 同社は首都圏で「晩杯屋」を約30店舗展開。買収により、早期に全国展開し500店舗にする

  • 買収金額は10億円程度の見通し

 

 

なぜトリドールはアクティブソースを買収するのか

トリドールが晩杯屋を展開するアクティブソースを買収します。

 

ちなみに、晩杯屋の読み方は、「バンパイヤ」です。なかなかおもしろい名前ですね。

 

さて、今回、トリドールがアクティブソースを買収する狙いは何でしょうか。ここには2つあると考えられます。

 

1.ちょい飲み需要の取り込み

2.居酒屋事業での幅の広さを習得、及び事業の多角化

 

 

 

1.トリドールはアクティブソース買収で、国内でのちょい飲み需要を取り込みたい。

まずはちょい飲み需要の取り込みについて。

 

上記日経新聞によると、節約志向や残業規制で早帰りする会社員の増加で、ちょい飲みが広がっており、居酒屋事業の柱の一つにするとのこと。

 

  • 節約志向や残業規制で早帰りする会社員の増加で、ちょい飲みが広がっており、居酒屋事業の柱の一つにする

 

ちょい飲みは数年前からブームになってきています。

 

居酒屋でだらだら飲むと、時間と金がかかります。一方、ちょい飲みなら、ちょっと飲んで帰ることだってできますし、つまみなどの料理もかなり安い値段で楽しめます。酒を飲まない若者だっているでしょう。まずまずうまい料理を気軽に安く楽しめるというだけでも、人を惹きつけているわけです。

 

というわけで、そんなブームになっているちょい飲みに本格参入するのが今回のトリドール。

 

晩杯屋とはいったいどんな立ち飲み居酒屋でしょうか。

 

上記日経新聞によると、晩杯屋は2009年に1号店を開業。立ち飲み形式が中心で、100~200円のフードや500円以下のアルコールなど手ごろな価格で売り上げを伸ばしたとのこと。

 

  • 晩杯屋は2009年に1号店を開業。立ち飲み形式が中心で、100~200円のフードや500円以下のアルコールなど手ごろな価格で売り上げを伸ばした

 

トリドールは丸亀製麺依存が極端に高い。うどんの依存度が高い中、極端な需要減があったりした場合のことも考える必要がある。昨年ロンドンでは高級志向の居酒屋を始めているので、今回の立ち飲み居酒屋で、より幅広いノウハウを習得できる。

 

で、トリドールがアクティブソースを買収するもう一つの狙い。

 

やはりトリドールにとってキーワードとなっている、事業の多角化という意味合いがあるでしょう。

 

トリドールは、17年3月末に、売上全体の84%ぐらいが主力のうどん店、丸亀製麺からの売上となっています。

 

うどん依存度でいえば、さらに高まります。

 

例えば、海外での売上は6%近くあるわけですが、海外でも「うどん」でずいぶんやっているでしょう。

 

主力だからうどんに力を入れているというのは当然かもしれません。

 

ただ、例えば、麺類にかなりの需要減が今後あった場合、相当手痛い目にあうことになります。

 

よって、事業の多角化が必要になっているわけです。

 

トリドールは、事業の多角化と同時に、海外展開での成長も進めていきたいと考えています。

 

上記日経新聞によると、立ち飲み業態は少ない店舗面積で運営できるため、出店場所を確保しやすい利点があるとのこと。トリドールは世界での店舗数を25年までに現在の約1200店舗から6000店舗に増やす方針。買収で事業の多角化を進めて成長を加速させるとのこと。

 

  • 立ち飲み業態は少ない店舗面積で運営できるため、出店場所を確保しやすい利点がある

  • トリドールは世界での店舗数を25年までに現在の約1200店舗から6000店舗に増やす方針

  • 買収で事業の多角化を進めて成長を加速させる

 

昨年、トリドールは月桂冠やチョーヤ梅酒と一緒に、ロンドンに高級居酒屋「酒蔵」の出店をすると発表しました。

 

というわけで、このあたりからも、海外での「居酒屋」事業の関心の高さが分かります。

 

今回は、高級路線の居酒屋ではなく、立ち飲みでの居酒屋ですが、高級、立ち飲み、両方のノウハウを習得することで、より幅の広い居酒屋運営が、海外含め、今後できるようになるかもしれません。

 

トリドールの居酒屋事業に要注目です。

 

 

[追記] 次の3日間(金、土、日)は時々行っている完全ネットオフ生活に入るかもしれないので、ブログの更新がないかもしれません。この場合、月曜日からまた通常通り更新をします。

スポンサーリンク