本日は、丸紅ITソリューションズがイスラエルのサイバー犯罪対策ソフトを国内で独占販売するという話。
近年サイバー攻撃が多発しているので、このテーマに関心がある企業も多くあるでしょう。
社内に人材を置く、外注で頼む、また最近では、セキュリティー企業そのものに出資して協力を仰ぐという手法などもあります。
例えば、以前、私の方でも記事を書きましたが、これなんかは出資してしまうといういい例かと思います(スキームとしてはけっこうおもしろいスキームでしたが)(下記記事)。
[わずか5人の会社に55億円出資の意味とは] 電通・ANAなど8社がサイバー防衛企業へ出資。キーはなんといっても、出資後のブルーリッジネットワークスのセキュリティー事業買収か。
いろいろ対策方法はあると思いますが、いずれにせよけっこうな費用が想定されます。
サイバーテロ被害に遭遇した際の損失を考えれば、企業によっては必要経費、安いものかもしれません。
ただ、今回の丸紅の話は、こういった費用を少し抑えられそうかもしれないという話にもつながってきそうです。
丸紅ITソリューションズがイスラエル軍出身者によって設立されたサイバーセックドゥのサイバー犯罪対策ソフト、「セックドゥ」の独占販売
3日の日経新聞によると、丸紅はグループの丸紅ITソリューションズを通し、イスラエルのサイバー犯罪対策ソフトを国内で独占販売するとのこと。
独占販売するのは、イスラエル軍出身の技術者によって設立されたセキュリティー企業「サイバーセックドゥ」(イスラエル)が取り扱うサイバー犯罪対策ソフト「セックドゥ」で、販売を3日から始めるとのこと。
丸紅はグループの丸紅ITソリューションズ(東京・墨田)を通し、イスラエルのサイバー犯罪対策ソフトを国内で独占販売する
イスラエル軍出身の技術者によって設立されたセキュリティー企業「サイバーセックドゥ」(イスラエル)が取り扱うサイバー犯罪対策ソフト「セックドゥ」の販売を3日から始める
セックドゥと日本語でいうとあれだが、英語だとsecdoとなる。
製品名が「セックドゥ」ですが、いったいどんな名称やねんと思われた方も多いでしょう。
ちょっと日本語だと違和感ありますよね(笑)。
ちなみに、英語名だと、Secdoとなります。
doはいいでしょう。
では、secはどんな意味か。
ここからはあくまで私の推測ですが、このsecの意味合いとしては、以下の2つのいずれか(もしくは両方)の可能性があります。
1.Security(セキュリティー)の略(可能性大)
2.Second(秒)の略(少し可能性)
1の可能性は非常に高いです。テーマそのものですし。
ただ、2の可能性もちょっとありますかね。秒というのは、要はそれぐらい効率がよく、速くできるといったあたりを強調している可能性があります(推測)。
サイバーセックドゥは2014年設立のベンチャー。イスラエル軍出身の技術者によって設立というのが特徴だが、共同設立者の一人は以前アップルにも勤務経験あり。
上記にも出てきた通り、サイバーセックドクの一番の特徴は、やはり、イスラエル軍出身の技術者によって設立されたという点でしょう。
イスラエル軍出身でIT系のベンチャー挑戦ってけっこういるんですよ。私もたまに見かけます。
ちなみに、サイバーセックドゥの共同設立者の一人は、アップルでの勤務経験もあります。
設立が2014年ということもあり、知名度的、評判の数などはまだまだこれからといったところでしょうが、サイバーセックドゥはたまにインタビューなどにも登場してきます(特に大規模なサイバーテロがあった際などには。)
サイバーセックドゥのセックドゥ (Secdo)の特徴は。セックドゥは人件費と時間の大幅削減が期待できるか。
さて、このセックドゥの特徴、ここが気になるところでしょう。ここの確認をしておきましょう。
上記日経新聞によると、これまでは企業に対して大規模なサイバーテロが発生した場合、対象となったパソコンなどの端末を全て隔離し、専門のエンジニアによる原因の調査には1カ月以上の時間が必要だったとのこと。
一方、セックドゥを使えば同様の状況でも1週間程度で復旧でき、人件費などのコストも4分の1程度に削減できるというとのこと。サイバーテロの高度化を受け、より性能が高いソフトへの需要が高まっていることに対応するとのこと。
企業向けに1端末あたり年8300円で販売し、2020年度までに20億円の売り上げを目指すとのこと。
これまでは企業に対して大規模なサイバーテロが発生した場合、対象となったパソコンなどの端末を全て隔離し、専門のエンジニアによる原因の調査には1カ月以上の時間が必要だった
セックドゥを使えば同様の状況でも1週間程度で復旧でき、人件費などのコストも4分の1程度に削減できるという
サイバーテロの高度化を受け、より性能が高いソフトへの需要が高まっていることに対応する
企業向けに1端末あたり年8300円で販売し、2020年度までに20億円の売り上げを目指す
サイバーセックドゥが力を入れているのは、サイバーテロ発生後の対応。セックドゥは自動化により、人件費、時間の大幅削減を実現。
ちなみに、サイバーセックドクが特に力点をおいているのは、サイバーテロ後の対応です。事前に防ぐ以上に、進化するサイバーテロが侵入してきた際、復旧をどうするか、など。
上記にあるように、人件費、時間を大幅に削減できるとのことですが、これは、セックドゥでのプロセスが「自動化」されているから。つまり、セキュリティースタッフ一人ひとりが個別に対応するというより、セックドゥでのプロセスの自動化、これで、人件費、時間両方の面が削減できるという話。
サイバーテロ対策は企業にとっては必要です。いろいろな対策法が登場する中、興味深い選択肢が一つ増えたといえるでしょう。
セックドゥのゆくえは。要注目です。