けっこうなタイミングでの提携話。
今回は、TKPとアパマンショップという2つの上場会社が提携するという話。提携する両社は、コワーキングスペース(共有オフィス)を共同展開します。
コワーキングスペース(共有オフィス)とは、その名の通り、事務所スペースやら会議室やらを他の人/会社と共有すること。世界では拡大しており、コワーキングスペースで特に有名な会社では、ウィワークがあります。
両社は日本版「ウィワーク」を育てたい考えのようですが、なんともおもしろいのが、このタイミング。本家本元のウィワークの日本参入が目の前に迫っているからです。
下記で書くように、私はウィワークを訪れたことがありますが、その時のインパクトといったらかなりのものでした。
TKPとアパマンの提携、ウィワークとどう違いを出していくのか。このあたりには注目が集まるでしょう。
ティーケーピー(TKP)がアパマンショップホールディングスと提携し、コワーキングスペース(共用オフィス)を共同展開する。まずは広島から。
16日の日経新聞によると、貸会議室を運営するティーケーピー(TKP)は不動産賃貸仲介のアパマンショップホールディングスと提携し、コワーキングスペース(共用オフィス)を共同展開するとのこと。
第1弾として2017年10月、コワーキング併設型の会議室を広島市に開業するとのこと。今後3年間で全国10カ所の主要都市に展開する計画とのこと。
広島で2月に閉店した商業施設の跡をTKPが長期賃貸契約したとのこと。3~6階を貸会議室や宴会場に転換。1~2階にはアパマンショップHD子会社が運営するコワーキング「fabbit(ファビット)」を開設するとのこと。
貸会議室を運営するティーケーピー(TKP)は不動産賃貸仲介のアパマンショップホールディングスと提携し、コワーキングスペース(共用オフィス)を共同展開する
第1弾として2017年10月、コワーキング併設型の会議室を広島市に開業する
今後3年間で全国10カ所の主要都市に展開する計画
広島で2月に閉店した商業施設の跡をTKPが長期賃貸契約した
3~6階を貸会議室や宴会場に転換
1~2階にはアパマンショップHD子会社が運営するコワーキング「fabbit(ファビット)」を開設する
コワーキングスペース(共有オフィス)で提携するTKPとアパマンショップ、日本版「ウィワーク」を目指す。ウィワークは時価総額2兆円のユニコーン、急拡大中。
TKPとアパマンが提携し、コワーキングスペースを共同展開します。
コワーキングスペースで有名な会社といえば、ウィワークが真っ先に思い浮かびます。
上記日経新聞によると、海外では米ニューヨーク発の新興企業「ウィワーク」が世界130カ所以上にコワーキングを展開し、急成長しているとのこと。
海外では米ニューヨーク発の新興企業「ウィワーク」が世界130カ所以上にコワーキングを展開し、急成長している
ウィワーク、急成長も何も、設立2010年にして、今や約2兆円もの時価総額を誇るユニコーンです。とんでもないスピードで成長しています。ウィワークなくして、コアワーキングスペースなしです。
で、今回コワーキングスペース(共用オフィス)を展開するTKPとアパマンショップは、これを日本版「ウィワーク」に育てるつもりでいるようです。
上記日経新聞によると、アパマンショップはTKPと組むことでをコワーキングの出店を国内外で加速、日本版「ウィワーク」に育てたい考えとのこと。
アパマンショップはTKPと組むことでをコワーキングの出店を国内外で加速、日本版「ウィワーク」に育てたい考え
日本版ウィワークに育てる。
ただ、えらいタイミングでの話です。それが下記。
TKPとアパマンの共用スペースでの提携、ウィワーク日本参入目前というタイミング。ウィワークは三菱地所などと協議中。ウィワークのオフィスは一言でいうと「かっこいい」。まさにインパクトに残るデザインでもある。
日本版ウィワークに育てるということですが、いや、育てる前に、本家本元のウィワークが日本に参入してきてしまいます。
ウィーワークの日本参入は目の前です。
10日のブルームバーグの報道では、ウィワークは2018年末までに東京都内で複数のベンチャー企業などが共同で利用できる「コワーキングスペース」を10-20カ所開設する計画としています。
また、日本参入にあたり、三菱地所のほか、別の複数のビルオーナーとも協議中で、六本木や丸の内、渋谷など都心エリアでの開設を視野に入れているとしています。
2018年末までに東京都内で複数のベンチャー企業などが共同で利用できる「コワーキングスペース」を10-20カ所開設する計画
事情に詳しい関係者によると、ウィーワークは三菱地所のほか、別の複数のビルオーナーとも協議中で、六本木や丸の内、渋谷など都心エリアでの開設を視野に入れている
もうお分かりのように、かなり大きくやる計画でいるようです。三菱地所などと協議中、都内でいきなりバンバン開設していく予定、と。
手強いライバルというより、とんでもない巨人がやってくるといったところでしょうか。
私も以前、ウィワークのオフィスを実際に訪れたことがあります。
その時の印象。一言でいうと、デザインが「かっこいい」。あれは若者にウケるし、ベンチャー経営者はあんなところで仕事がしたいと思いますよ。かっこいいだけでなく、仕事の空間という面もきっちりと持ち合わせています。
日本でもあのようなかっこいいデザインになるのでしょうか。
ただ、やはり気になるのは料金。日本参入する際の料金などはまだ分かりませんのではっきりはいえませんが、世界でのウィワークの流れを見る限り、おそらくですが、都心ではそう気安くオフィスを借りられるようなレベルでない可能性が十分あります。
それでも世界でウィワークが支持され、人気と拡大を続けているのは、料金に見合った魅力があるから。
こういった巨人が日本参入目前なわけです。TKPとアパマンは、大きく違いを出していく必要性があるといえます。
TKPとアパマンの第一弾の広島での共有オフィスについての前に、TKPの最近の動きについて少しチェックしておきましょう。
TKPとアパマンが提携。TKPは積極的に他社と提携しながら新規事業をこなしている。TKPは先日、ファーストキャビンと資本・業務提携したばかり。
今回、TKPとアパマンが今回提携するわけですが、TKPに関していえば、積極的に他社と提携して新規事業をこなしています。
例えば、つい先日私の方でも記事した、TKPがファーストキャビンと資本・業務提携という話があります。河合塾旧校舎を簡易宿泊ホテルにするという話題でした(下記)。
[ホテル転用は代ゼミだけではない] 河合塾の旧校舎が簡易宿泊ホテルに。河合塾のホテル転用は進む可能性あり。ファーストキャビンTKP名古屋駅開業へ。
旧河合塾校舎が簡易宿泊ホテルになるということで、けっこうインパクトがある話でしたが、これはファーストキャビンという会社と組んだからこそ、簡易宿泊ホテルができるという話でした。
さて最後に、TKPとアパマンの第1弾となる広島での共有オフィスについて、確認しておきましょう。
TKPとアパマンの広島のコワーキングスペース(共有スペース)について。
上記日経新聞によると、延べ床面積は972平方メートル、200~250人を収容可能とのこと。料金は1人月額2万円程度とし、500契約の獲得を目指すとのこと。
主に創業間もないスタートアップ企業や個人事業主の利用を見込むとのこと。起業家を招いた講演会やスタートアップと大企業を引き合わせるイベントも開催して経営を支援するとのこと。入居者はTKPが運営する会議室を割安に利用できるようにするとのこと。
延べ床面積は972平方メートル、200~250人を収容可能とのこと。料金は1人月額2万円程度とし、500契約の獲得を目指す
主に創業間もないスタートアップ企業や個人事業主の利用を見込む
起業家を招いた講演会やスタートアップと大企業を引き合わせるイベントも開催して経営を支援する
入居者はTKPが運営する会議室を割安に利用できるようにする
第1弾の場所は広島ということですが、今後主要都市でやるとかいう話になってくると、ウィワークとの違いを明確にする必要がでてきます。
ただ、料金が2万円なら、手が届く人が多いとはいえるでしょう。
TKPとアパマンのコワーキングスペースのゆくえは。要注目です。