矢崎セルビア進出。
今回は、矢崎総業がセルビアに進出するという話。
矢崎の製品はワイヤーハーネスが主体。矢崎は昔から東欧など人件費が安いところで工場やってます。東欧は矢崎のお得意分野といえます。
矢崎総業がセルビア進出、矢崎総業がセルビアで新工場
11日の日経新聞によると、自動車部品のワイヤハーネス(組み電線)を手掛ける矢崎総業はセルビアに進出するとのこと。7月中に量産を始め、欧州の自動車メーカーに納入するとのこと。
セルビア西部のシャバツ市に敷地面積約7万平方メートルの新工場を立ち上げたとのこと。投資額は約30億円。現在約300人の従業員を19年までに6倍程度に引き上げる見通しとのこと。東欧では、ポーランドやブルガリアなどに続く工場となるとのこと。
自動車部品のワイヤハーネス(組み電線)を手掛ける矢崎総業はセルビアに進出する
7月中に量産を始め、欧州の自動車メーカーに納入する
セルビア西部のシャバツ市に敷地面積約7万平方メートルの新工場を立ち上げた
投資額は約30億円。現在約300人の従業員を19年までに6倍程度に引き上げる見通し
東欧では、ポーランドやブルガリアなどに続く工場となる
シャバツ市というと、ボスニアの近くです。
矢崎総業セルビア工場、ダイムラー向けに納入、従業員数は将来的に1700人となる見通し。
上記で欧州の自動車メーカーに納入とありましたが、具体名を挙げると、ダイムラーのことです。
矢崎はグローバルな自動車メーカーの顧客を多く持ってますから、矢崎自身もかなりグローバル化しています。今回はダイムラーという欧州の自動車メーカー向けとなります。
なお、矢崎総業のセルビア工場では、将来的には1700人雇用予定とセルビア政府が昨年発表しています。セルビア政府としてもうれしい話でしょう。
矢崎総業の製品はワイヤハーネスが主体、よって、安いコストで人材を確保する必要がある。グローバルな顧客が多いということもあり、結果として、矢崎総業は東欧でもプレゼンスがある。
矢崎総業はなぜセルビアに進出するのでしょうか。
これには、矢崎の製品の主体がワイヤハーネスであることを理解する必要があります。
上記日経新聞によると、ワイヤハーネスは製造工程の大部分を人手に頼るため、賃金水準の低いセルビアを欧州向けの新たな生産拠点とするとのこと。ワイヤハーネスは車載の電装部品をつなぐ電線の集まり。自動化が難しく、多くの人手が必要な「労働集約型」部品の1つとのこと。
ワイヤハーネスは製造工程の大部分を人手に頼るため、賃金水準の低いセルビアを欧州向けの新たな生産拠点とする
ワイヤハーネスは車載の電装部品をつなぐ電線の集まり
自動化が難しく、多くの人手が必要な「労働集約型」部品の1つ
自動化が難しい、結果としてたくさん人が必要。さらに、欧州にも多くの顧客がいますから、東欧でも大きくやってるわけです。
上記でポーランドやブルガリアなどに続く工場とありましたが、実際のところはルーマニア、スロバキア、クロアチアなどなど、かなり大きくやっています。ルーマニアではかなりの雇用数となっています。
というわけで、矢崎総業は東欧では有名な存在であります。
矢崎総業が今回セルビアを選んだ理由は何でしょうか。
上記日経新聞によると、東欧は給与水準が上昇傾向にあるが、セルビアは月給600ユーロ(約7万8千円)と、ポーランドやチェコの6割程度とのこと。賃金の伸び率も緩やかなため、人材を確保しやすいと判断したとのこと。
セルビアは欧州連合(EU)の加盟候補国で、関税の優遇も受けられるとのこと。部品大手マグナ・インターナショナル(カナダ)も5月にシート部品工場の拡張を発表したとのこと。
東欧は給与水準が上昇傾向にあるが、セルビアは月給600ユーロ(約7万8千円)と、ポーランドやチェコの6割程度とのこと。賃金の伸び率も緩やかなため、人材を確保しやすいと判断した
セルビアは欧州連合(EU)の加盟候補国で、関税の優遇も受けられる
部品大手マグナ・インターナショナル(カナダ)も5月にシート部品工場の拡張を発表した
セルビアにも少しずつ日系企業が入ってきていますが、まだまだこれからといったところ。
矢崎は東欧で経験値が高いです。あと、現地に溶け込んでけっこううまくやってます。おそらくセルビアでもなんとかうまくやるのではないかと考えられます。