今回は、セイコーエプソンがアナログ腕時計を発売するという話。
ちょっと興味深いのは、兄セイコーと競うという面。
ただ、下記に書くように、大株主の観点から、ガチな全面対決ということにはならないでしょう。
そして今回のアナログ腕時計、先端技術を加えるというのを特徴としています。
近年では、セイコーエプソンのパルセンスシリーズなど、脈拍計測機能付き時計もけっこう話題になりましたので、そのあたりで市場の反応を察知する能力も養われてきているといえます。
一方、下記で書くように、私含め、けっこうパルセンスで痛い目にあってるユーザーもいると考えられます。エプソンには、アナログ腕時計で事業を広げると同時に、パルセンスの改良をしっかりしていただき、時計事業の底上げをしていただきたいと思います。
セイコーエプソンが同社初となる独自ブランドのアナログ腕時計である新ブランド「トゥルーム」を発売。エプソンは時計事業を将来の事業の柱にする。
20日の日経新聞によると、セイコーエプソンは19日、同社初となる独自ブランドのアナログ腕時計を発売すると発表したとのこと。
エプソンは源流を同じくするセイコーホールディングス傘下のセイコーウオッチ向けに腕時計をOEM(相手先ブランドによる生産)供給してきたが、自社ブランドで「兄」と競うとのこと。時計をプリンターなど事務機に次ぐ事業の柱に据えるとのこと。新ブランド「トゥルーム」は税別24万~28万円とのこと。
セイコーエプソンは19日、同社初となる独自ブランドのアナログ腕時計を発売すると発表した
エプソンは源流を同じくするセイコーホールディングス傘下のセイコーウオッチ向けに腕時計をOEM(相手先ブランドによる生産)供給してきたが、自社ブランドで「兄」と競う
時計をプリンターなど事務機に次ぐ事業の柱に据える
新ブランド「トゥルーム」は税別24万~28万円
アナログ腕時計発売で、エプソンはセイコーウォッチという兄と正面から競合に。ただ、セイコーホールディングスと服部一族は今もセイコーエプソンの大株主なので、うまいこと両社はやっていくに違いない。
今回エプソンがアナログ腕時計を発売することで、エプソンはセイコーと競合となります。
上記日経新聞によると、セイコーウオッチの製品と正面から競合するが「セイコーウオッチには事前に連絡しなかった」(井上茂樹専務執行役員)とのこと。
エプソンは「セイコー」製品の製造会社として高級時計の組み立てや省電力などの技術力を蓄積してきたとのこと。一方で、技術を全て出し切れないことへの不満もあったようだとのこと。
セイコーウオッチ幹部は「新しいビジネスに参戦することは良いこと。関係性は変わらない」と静観するとのこと。
セイコーウオッチの製品と正面から競合するが「セイコーウオッチには事前に連絡しなかった」(井上茂樹専務執行役員)
エプソンは「セイコー」製品の製造会社として高級時計の組み立てや省電力などの技術力を蓄積してきた
一方で、技術を全て出し切れないことへの不満もあったようだ
セイコーウオッチ幹部は「新しいビジネスに参戦することは良いこと。関係性は変わらない」と静観する
競合とありますが、ただ、エプソンの大株主には、服部一族がしっかりと絡んでいます。
セイコーは服部時計店がスタートの会社。服部一族とは、要はセイコー創業者一族です。
三光起業は服部一族絡みですし、セイコーも大株主、服部一族も個人として大株主に名を連ねています。
大株主にセイコー創業者一族ががっつりと絡んでるわけですから、エプソンがセイコーと全面対決というわけにはいかないでしょう。
よって、両社は競合でありながらも、全面対決とはならず、エプソンが新たな市場を開拓した際は、セイコーも力を借りるなど、共に時計市場の底上げをしていくいくのではないでしょうか。
エプソンアナログ腕時計発売。エプソンは、オリエントも統合の後、時計事業を事業の柱としようとしている。近年ではパルセンスなどで市場変化を捉えることには成功。ただ、アナログ腕時計と同時に、パルセンスの改良はガチで取り組んでほしい。
エプソン、アナログ腕時計発売。
エプソンが時計事業を事業の柱としようとしています。
そういえば、エプソンは、あの有名な時計のオリエントを完全子会社化した後、最近ではオリエントの販売事業をエプソン販売に承継などしました。
時計事業やる気満々、売上拡大を狙いたいといったところでしょう。
そして、エプソンの時計で最近ですぐ思いつくものといえば、ウエアラブル機器であるパルセンスのシリーズ。宣伝もけっこうやってますね。
実は私も、エプソンのウエアラブル機器を以前購入しました。2016年の話。エプソンパルセンス脈拍計測機能付きの腕時計、PS-500Bです。1万円以上しました。
使い始めの感想。思わず、いいなこれと思いました。
脈を測り、振動で脂肪燃焼ゾーンを教えてくれたり、ウェブで管理できたり、睡眠の管理ができたり。新しい感覚で、とりあえずおもしろかったです。
でも、期待を裏切られたのが、その後。今年になり、突如として壊れ、使い物にならなくなりました。もう最悪の一言。えらい短い期間の使用であの値段だったのかといった失望感。別に乱暴に扱ったとかじゃないですよ。
この商品のレビューを見ていると、何名か似たような経験をされている方もいるようです。満足して使っている方はいいでしょうが、私のような経験をした方もいると考えると、とても友人に買った方がいいよといえるような商品ではありません。
私自身がこのような経験をしていますので、時計事業を拡大しようとしているエプソンには、ぜひ、アナログ腕時計に力を入れると同時に、パルセンスシリーズも改良を加えていただきたく思います。顧客を離さないのも重要なことです。
エプソン、アナログ時計のトゥルーム発売。エプソンはアナログ時計に先端技術を加えることで、存在感を高める予定。
今回のアナログ腕時計発売という話。
エプソンは、アナログ腕時計に先端技術を加えて、「新たな価値」を提供する予定でいます。
上記日経新聞によると、碓井稔社長は「新しい価値を提案したかった」と話すとのこと。売上高の7割を占める事務機市場の先行きは不透明。腕時計型端末(スマートウオッチ)の台頭など市場変化を捉え、アナログ時計に先端技術を加えて存在感を高める考えとのこと。
碓井稔社長は「新しい価値を提案したかった」と話す
売上高の7割を占める事務機市場の先行きは不透明。腕時計型端末(スマートウオッチ)の台頭など市場変化を捉え、アナログ時計に先端技術を加えて存在感を高める考え
上記で書いたように、パルセンスシリーズなどでも、市場の変化に敏感に反応して、なかなかうまく顧客の開拓をしています(満足度は別として)。
こういったところで学んだ経験も、アナログ時計で先端技術を加えることで、市場の変化に反応しようとしているわけです。
具体的には、例えばGPSセンサーがあったり、方位計測機能など、いろいろあります。歩数計測、消費カロリー計測など、パルセンス的な側面も少しあります。
エプソンのアナログ腕時計と時計事業のゆくえは。要注目です。