今回は、トヨタが新サービスを創出すべく、ベンチャー5社と連携するという話。
下記で確認しますが、5社のメンツを見てみると、5社のうち、設立がわずか2年の企業が2社も入っています。
さすが世界のトヨタ、イノベーションのためには、設立年度など関係ないということでしょう。
事業内容もベンチャーらしい事業内容となっています。セキュリティー、スマホ、カーシェアリングなどなど、新しいビジネスをしている企業が目立ちます。
カリウスとはセキュリティーで連携できそうですし、シェアのりとはカーシェアリング関連での連携、ナイトレイとはSNS分析など、エイチームとは中古車での連携。あと、ギフティとは新たな販促手段などでの連携ですが、ギフティとはどう連携するのか、まだ少し謎めいているので、ちょっと楽しみなあたりではあります。
既存のビジネスではなく、新しいことをしたいからこそ、トヨタはこういった企業を選んだといえそうです。
トヨタがオープンイノベーションを進める第1弾として、サービスを共同開発するベンチャー5社を選定。トヨタネクストの公募で5社が選ばれる。
31日の日経新聞によると、トヨタ自動車は新サービスの創出に向け国内ベンチャーとのオープンイノベーションも進めるとのこと。第1弾としてサービスを共同開発する5社を選定したとのこと。トヨタは昨年末、オープンイノベーションの相手を公募する「トヨタ ネクスト」と呼ぶ取り組みを始め、これら5社は、この取り組みで選ばれた初の企業となるとのこと。
ベンチャーの持つ技術やノウハウを活用し、カーシェアリングや配車アプリなど新たな車の使い方に対応したサービス開発を加速させるとのこと。ベンチャーの希望に応じ車両の位置データや走行情報、全国5000店舗以上の販売店網などを開放するとのこと。共同開発したサービスを2017年度以降に展開する方針で各社への出資も検討するとのこと。
トヨタ自動車は新サービスの創出に向け国内ベンチャーとのオープンイノベーションも進める
第1弾としてサービスを共同開発する5社を選定した
ベンチャーの持つ技術やノウハウを活用し、カーシェアリングや配車アプリなど新たな車の使い方に対応したサービス開発を加速させる
トヨタは昨年末、オープンイノベーションの相手を公募する「トヨタ ネクスト」と呼ぶ取り組みを始めた
5社はこの取り組みで選ばれた初の企業となる
ベンチャーの希望に応じ車両の位置データや走行情報、全国5000店舗以上の販売店網などを開放する
共同開発したサービスを2017年度以降に展開する方針で各社への出資も検討するとのこと。
オープンイノベーションの相手を公募するトヨタネクストで選ばれた5社は、カリウス、シェアのり、ナイトレイ、ギフティ、エイチーム。うち、カリウムとシェアのりは、2015年創業。
オープンイノベーションの相手を公募するトヨタネクスト。
今回選ばれた5社をまとめると、下記の通り。特に、名前の後ろの設立年度に注目してみてください。
- カリウス(2015年)
- シェアのり(2015年)
- ナイトレイ(2011年)
- ギフティ(2010年)
- エイチーム(2000年)
というわけで、エイチームを除き、設立10年未満の企業がそろってます。
特に注目なのは、カリウスとシェアのりの設立年度。2015年です。
つまり、設立わずか2年の企業なわけです。
しかも、カリウスに関していえば、2015年12月4日設立ですから、2年も経っていないベンチャーとなります。
こういった新しい企業がけっこう入ってきているあたり、トヨタが既存のビジネスモデルでなく、新しいことをするためにこの取り組みをしているというのがよく分かります。
では、やはり特に気になる、設立2年未満であるカリウスについてまずは確認しておきましょう。
トヨタが連携するカリウスとは。カリウスはソニーや電通国際サービスからも出資を受けている不正アクセス検知サービスを提供するベンチャー企業。
上記日経新聞によると、カウリスは人工知能(AI)を使った不正アクセスの検知サービスを展開するとのこと。カメラなどの情報をもとにドライバーを認証するセキュリティーシステムを開発する方向だとのこと。
カウリスは人工知能(AI)を使った不正アクセスの検知サービスを展開する
カメラなどの情報をもとにドライバーを認証するセキュリティーシステムを開発する方向だ
今話題のセキュリティー関連です。サイバー攻撃などで最近は話題が多いので、この手の企業には注目が集まります。
なお、カリウスは、ソニーや電通国際情報サービスといった、サイバー攻撃に関心が高い企業から既に出資を受けています。
不正アクセスの検知サービスを提供している会社。
もう少しイメージしやすい具体例を挙げると。
例えば、パスワードとか盗まれ、機密情報やらにアクセスされたり、なりすましてカネを騙し取られたなんて話はたまにありますよね。
こういった被害を防ぐために、アクセスする側のIPアドレスやらの分析などをして、不正アクセスを検知するサービスの提供をこのカリウスがしているわけですね。
トヨタは、ドライバー認証のセキュリティーシステムを開発するということですが、完成すれば、なんともおもしろい話だと思いますね。
上記で将来的に出資もあるという話がでてましたけど、カリウスなんかはセキュリティーという重要な側面からも、出資される可能性はあるかもしれませんね。
トヨタが連携するシェアのりとは。シェアのりでは、個人間でクルマをシェアすることができる。
さて、もう一つの2015年設立企業のシェアのり。この企業はいったいどんな企業でしょうか。
上記日経新聞によると、シェアのりは個人間のカーシェアリングを仲介するサイトを運営するとのこと。トヨタが開発する個人間カーシェア向けのアプリやスマートフォンで鍵の開閉などができる車載機器を提供してサービスの拡充を図るとのこと。
シェアのりは個人間のカーシェアリングを仲介するサイトを運営する
トヨタが開発する個人間カーシェア向けのアプリやスマートフォンで鍵の開閉などができる車載機器を提供してサービスの拡充を図る
カーシェアリングを仲介するサイト。
といっても、ウーバーみたいに、タクシー代わりにするライドシェアという話ではないですよ。
「カー」シェアリングです。
そう、車の貸し借りです。
例えば、ある人が、ポルシェがどうしても必要といった状況下で、ポルシェ所有者から、空き時間にポルシェを借りたりすることができるわけです。
そんなのレンタカーでいいじゃないかと思われる方。
いや、値段が違うんですよ。ウーバーとタクシーの関係のようなもんです。
車の所有者によって値段は異なりますけど、当然ながら、レンタカーよりも安いからこそ、集客できるというものです。そうでないと、より安心できそうなレンタカーから普通借りるでしょう。
こういった新しいベンチャーともトヨタは連携します。
最後に、ナイトレイ、ギフティ、エイチームについて確認しておきましょう。
トヨタが連携するナイトレイとは、SNSから新たなマーケティングサービスの開発を進める。トヨタが連携するギフティは、SNS上で贈り物(ギフト)が贈れる。エイチームは中古車つながり。
上記日経新聞によると、消費者の行動分析を手掛けるナイトレイとは交流サイト(SNS)の投稿内容から移動経路や人気の場所を分析する同社の技術を生かしたマーケティングサービスの開発を進めていく方針だとのこと。
SNS上で贈り物をやりとりするサービスを展開するギフティとは新たな販促手段やコネクテッドカーでの新サービスの開発を検討していくとのこと。
中古車サイトを運営するエイチームとは中古車関連サービスを開発するとのこと。
消費者の行動分析を手掛けるナイトレイとは交流サイト(SNS)の投稿内容から移動経路や人気の場所を分析する同社の技術を生かしたマーケティングサービスの開発を進めていく方針だ
SNS上で贈り物をやりとりするサービスを展開するギフティとは新たな販促手段やコネクテッドカーでの新サービスの開発を検討していく
中古車サイトを運営するエイチームとは中古車関連サービスを開発する
ナイトレイに関していえば、今ってSNSからいろんな情報が分かるでしょう。
誰がどこで何の発信をSNS上でしたのか、どれくらいその場所にいて、その次にどこへ向かったのか。
こういった情報は、普通にマーケティングで使えますね。
あと、ギフティ。
SNS上で贈り物ができるというサービスの提供をしてるわけですが、例えば、贈り物をするには、通常相手の住所を知るか、直接に直接会わないといけないでしょう。そんなことをせず、SNS経由でギフトが贈れるという、なかなかおもしろいサービスの提供をしています。
正直、ギフティとトヨタの組み合わせってのはけっこう意外でおもしろいと思います。いったいどんな新しいサービスが生まれるのか、このあたりには個人的には関心を寄せています。
最後のエイチームに関しては、中古車つながりということで、いろいろ協業できそうです。
トヨタとベンチャー5社の連携のゆくえは。要注目です。