富士フィルムが漢方薬とは、おもしろい時代になったものだ。
富士フイルムホールディングスは中国の国有複合企業大手の華潤集団と提携し、漢方薬市場に参入へ
日経新聞によると、富士フイルムホールディングスは中国の国有複合企業大手の華潤集団と提携し、漢方薬市場に参入するとのこと。
富士フイルムホールディングスは中国の国有複合企業大手の華潤集団と提携
漢方薬市場に参入する
富士フィルムが漢方薬。漢方薬に富士フィルムのロゴがつく。なんとも興味深い話です。そして、今回何より興味深いのは、提携先が華潤集団である点です。今回の提携が本当にうまくいくものならば、富士フィルムにとっては中国展開を加速させるチャンスとなります。
豆知識: 華潤集団は中国政府が直接所有する中国の大型国有企業。中国では大きな影響力を持つ。昨年、華潤集団元トップの宋林・元董事長は党籍を剥奪された。
華潤集団はご存知でしょうか。この企業はいわゆる中国国有のコングロマリット。非常に大きく活動しており、中国での影響力は相当なものです。
ちなみに、昨年の話ですが、華潤集団の元トップである宋林・元董事長が汚職で党籍を剥奪されています。華潤集団という大きな企業のトップという座を利用しての職権乱用というやつですが、それだけ金と影響力のある企業であるともいえます。
今回、富士フィルムがなぜこの華潤集団に近づいたのかは下記で書きます。まずは漢方薬についてみましょう。
富士フィルムは華潤集団と従来より効果を高めた漢方薬などを共同で開発する。富士フィルムの漢方薬は、中国、日本やアジアで販売していく計画。
上記日経新聞によると、華潤集団は冷え症を改善する漢方薬などを製造、販売しているとのこと。
有効成分を抽出したり、微細に加工して人体に吸収させやすくしたりできる富士フイルムの技術を活用し、従来より効果を高めた漢方薬などを共同で開発するとのこと。中国国内で販売するほか、日本やアジアといった他市場でも販売していく計画とのこと。
華潤集団は冷え症を改善する漢方薬などを製造、販売している
有効成分を抽出したり、微細に加工して人体に吸収させやすくしたりできる富士フイルムの技術を活用し、従来より効果を高めた漢方薬などを共同で開発する
中国国内で販売するほか、日本やアジアといった他市場でも販売していく計画
さて、実は今回、漢方薬の共同開発以上に興味深く思える話が、下記となります。
なぜ富士フィルムは華潤集団と提携するのか。富士フィルムは華潤集団本体と提携することで、薬だけでなく、医療機器や再生医療など幅広い分野で協力関係を構築か。
先月の話ですが、富士フィルムは華潤集団傘下企業に出資をしています。そして、今回は、華潤集団本体との提携になります。
上記日経新聞によると、富士フイルムは10月、華潤集団傘下の華潤医薬集団に株式の約1%にあたる約110億円を出資したとのこと。華潤集団本体と提携することで薬だけでなく、医療機器や再生医療など幅広い分野で協力関係を構築するとのこと。
富士フイルムは10月、華潤集団傘下の華潤医薬集団に株式の約1%にあたる約110億円を出資した
華潤集団本体と提携することで薬だけでなく、医療機器や再生医療など幅広い分野で協力関係を構築する
そうですね、先月の話ですが、富士フィルムは110億円華潤医薬集団に出資しました。これも、今回の提携と関係があるとみていいでしょう。
そして、今回の提携がうまくいけば、富士フィルムは中国で医薬品や医療機器を販売する機会を増やすチャンスとなります。それが下記。
華潤集団は富士フィルムの医薬品や医療機器を中国で販売するための認可取得の手続きなどで協力する。認可が得られれば華潤集団は傘下の病院に導入するなどで拡販に取り組む。
認可が得られれば華潤集団は傘下の病院に導入するなどで拡販に取り組むとのこと。認可が不要なサプリメントについては華潤集団が中国国内に持つ流通網を使い、来夏までに中国で販売するとのこと。
富士フイルムの医薬品や医療機器は中国で販売するために認可が必要なことから、華潤集団が認可取得の手続きなどで協力する
認可が得られれば華潤集団は傘下の病院に導入するなどで拡販に取り組む
認可が不要なサプリメントについては華潤集団が中国国内に持つ流通網を使い、来夏までに中国で販売する
上記でも書いたように、華潤集団は大型の国有コングロマリット。前回富士フィルムが出資した、傘下の華潤医薬集団有限公司も大きく活動しており、富士フィルム曰く、4.1万以上の病院へ直売しているとしていました。
4.1万以上の病院へ直売
さて、今回、富士フィルムがこのような大きな協力を得ることに対して、共同開発以外で何か他に相手に与える対価を考えているのかどうか、もしあればどのようなものなのか。このあたりは、現時点ではっきりしていません。
このあたりもふまえ、今後、この話がどのように展開していくのか、提携はうまくいくのかに要注目です。