連合がいい結果を出すことを期待している。

 

武田薬品工業や富士フイルム、塩野義製薬などは、富士通とNECなどIT(情報技術)企業とともに、人工知能(AI)を使った新薬開発を進める。AIを使った新薬開発には約50社が参加し、理化学研究所や京都大学と協力して創薬用AIを開発する。

今回は50社もの会社がAIを使った新薬開発で連合を組むという話。

 

日経新聞によると、武田薬品工業や富士フイルム、塩野義製薬などは人工知能(AI)を使った新薬開発を進めるとのこと。富士通とNECなどIT(情報技術)企業も含め約50社が参加し、理化学研究所や京都大学と協力して創薬用AIを開発、新薬の候補となる物質を素早く探すとのこと。国内だけでなく、海外のIT企業や製薬会社も参加する見通しとのこと。

 

  • 武田薬品工業や富士フイルム、塩野義製薬などは人工知能(AI)を使った新薬開発を進める

  • 富士通とNECなどIT(情報技術)企業も含め約50社が参加し、理化学研究所や京都大学と協力して創薬用AIを開発、新薬の候補となる物質を素早く探す

  • 国内だけでなく、海外のIT企業や製薬会社も参加する見通し

 

AIを使って新薬開発というように、医薬品会社だけでなく、AIが必要になってくるということで、IT企業が参画しているという点が注目点。医薬品会社とIT企業のタッグというだけでおもしろい組み合わせですね。

 

そして、理化学研究所や京都大学も協力、さらには国の支援もあります。それが下記。

 

 

AIで新薬開発は国も支援をする。AIによる新薬開発の普及のため、文部科学省が最終的に総額100億円規模の支援か。3年後をメドにAIによる新薬開発の普及を目指す。

ところで私の方でも以前、新薬候補をAIが提案という話を書きました。その際は、厚生労働省が後押しをするという話でした。

 

今回の50社連合のケースでは、文部科学省が動くようです。上記日経新聞によると、3年後をメドにAIによる新薬開発の普及を目指すとのこと。文部科学省は2017年度概算要求に25億円を盛り込んで支援するとのこと。最終的に、総額100億円規模になる見込みとのこと。

 

  • 3年後をメドにAIによる新薬開発の普及を目指す

  • 文部科学省は2017年度概算要求に25億円を盛り込んで支援する

  • 最終的に、総額100億円規模になる見込み

 

総額100億円という金額的インパクトは、前回の国が支援するという記事よりもでかいものとなっています。前回は金額的に足りるのかといった論調で書きましたから。今回は2017年で既に25億円の予算が盛り込まれているという話ですから、大型プロジェクトになりそうです。

 

いずれにせよ、国にとっては、AIという国の関心ごとと、新薬という国の関心ごと、両方に関わってくる話。よって、政府にとっても大事なプロジェクトになってくるでしょう。

 

 

AIを使った新薬開発に参画する約50社などは、どのようにAIを使った新薬開発を進めるのか

上記日経新聞によると、参加する企業と研究機関は研究者を出し合い、100人規模のチームを作って開発を進めるとのこと。

 

狙った新薬に関係する学術論文のほか、理研や京大病院が持つ患者の臨床データ、病気に関わるたんぱく質、世界有数のスーパーコンピューター「京」を使って絞り込んだ新薬候補などの情報をAIに入力し、新薬候補を見つけるとのこと。開発したAIは製薬各社が持ち帰って新薬候補探しに使うとのこと。

 

  • 狙った新薬に関係する学術論文のほか、理研や京大病院が持つ患者の臨床データ、病気に関わるたんぱく質、世界有数のスーパーコンピューター「京」を使って絞り込んだ新薬候補などの情報をAIに入力し、新薬候補を見つける

  • 開発したAIは製薬各社が持ち帰って新薬候補探しに使う

 

スーパーコンピューター「京」も活用し、AIで新薬開発。大変有効な「京」の活用法であるともいえます。

 

 

なぜ新薬開発にAIを活用すべきなのか

上記日経新聞によると、AIを活用することで、2~3年かかる新薬候補探しを大幅に短縮できるとのこと。副作用の恐れがある新薬候補をAIが除くことができれば、新薬開発の成功率の向上が見込めるとのこと。高額な薬と効果が同じで安価な物質を見つけ、薬価の大幅な低減につなげることも可能とのこと。

 

  • AIを活用することで、2~3年かかる新薬候補探しを大幅に短縮できる

  • 副作用の恐れがある新薬候補をAIが除くことができれば、新薬開発の成功率の向上が見込める

  • 高額な薬と効果が同じで安価な物質を見つけ、薬価の大幅な低減につなげることも可能

 

前回の記事でも書いたように、新薬の値段が高いのは、長年の開発費への考慮という面もあります。だから、開発年数が短くなれば、それだけ新薬の値段を下げることができる可能性が出てくるわけです。それだけでも素晴らしい話。

 

連合にはぜひいい結果を出していただき、日本の創薬事業を底上げしていただきたく思います。期待しています。

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