住商が米国の物流版ライドシェアVBに出資というのが今回の話。

 

出資先はトランスフィックスというベンチャー企業。

 

さて、このトランスフィックス。トラック運送ののシェアリングサービスを行っているベンチャー。

 

ビジネスとしてやってることとしては、ウーバーのトラック業界バージョンのようなものです。

 

トランスフィックスは、設立は2013年ですが、着実に規模を大きくしている会社としても知られています。

 

後に書くように、安いだけでなく、スピード感ある配送で、なかなかおもしろい企業といえます。

 

住商の目の付け所はなかなかいいといえますが、ちょっとあれなのが今回の出資額

 

住商は今回、数億円出資ということ。ベンチャーだからこれでもけっこう多い方なのではと感じる方もいるかもしれませんが、最近のトランスフィックスの資金調達などを見ている限り、正直、数億円という額は控えめな額だなといった印象を持ちます。

 

それでも、出資することで、ライドシェアの新たな事業につながる可能性もあるわけですから、このあたりは住商の今後の手腕に期待といったところ。

 

 

住友商事がトランスフィックスに数億円出資。住友商事が米国で複数の荷主とトラック運転手を仲介するシェアリングサービスに参画へ。ウーバーのライドシェア物流版。

9日の日経新聞によると、住友商事は米国で複数の荷主とトラック運転手を仲介するシェアリングサービスに参画するとのこと。

 

この事業を展開する米ベンチャー企業のトランスフィックスに数億円出資したとのこと。一般的な運送会社より料金が1~3割安く、急成長しているというとのこと。米ウーバーテクノロジーズが手掛けるライドシェアの物流版で、住商はノウハウを蓄積してアジアでの展開も検討するとのこと。

 

  • 住友商事は米国で複数の荷主とトラック運転手を仲介するシェアリングサービスに参画する

  • この事業を展開する米ベンチャー企業のトランスフィックス(ニューヨーク)に数億円出資した

  • 一般的な運送会社より料金が1~3割安く、急成長しているという

  • 米ウーバーテクノロジーズが手掛けるライドシェア(相乗り)の物流版で、住商はノウハウを蓄積してアジアでの展開も検討する

 

 

住友商事が出資するトランス社、「近くにいて」、「トラックに空きがある」トラック運転手をシステムが通知してくれる。つまり、値段が安いだけでなく、スピード感もある。

住友商事が出資するトランスフィックス。

 

設立は2013年のベンチャーですが、何が特長なのでしょうか。

 

具体的にイメージしてみましょう。

 

例えば、企業が何かをトラックで輸送したいとします。

 

そこで、トランスフィックスのシステム上に情報を入力。

 

すると、「近くにいる」、「トラックスペースに空きがある」、トラック運転手の情報を通知してくれるというわけです。

 

ここに、通常の2つ重要なポイントがあります。

 

1つ目が、近くにいるトラック運転手という点。

 

要するに、すぐ取りに来てくれそうな運転手を選ぶことができるということです。

 

これはつまり、スピード感があるということです。

 

2つ目が、トラックスペースに空きがあるトラックという点。

 

要は、トラック運転手(運送会社)としても、空きがあるわけだから、そのまま帰るより、もう一仕事してお金を稼ぐといったこともできたり、新たな収入源ともなりうる。つまり、運転手サイドとしても悪い話ではないということです。

 

で、忘れてはいけないのが、通常の運送会社よりも料金が安いという点。

 

さらにいえば、ドライバーの評価はもちろんのこと、配達状況の確認などもできることで知られています。

 

そう考えると、けっこう便利ですよね。

 

上記日経新聞によると、トランス社は13年の設立で、日用品大手ユニリーバなどを顧客に抱えるとのこと。荷物を送りたい企業はスマートフォン(スマホ)やパソコンで荷物の大きさや送り先、引き取り場所を入力トラックに空きがあるトラック運転手をシステムが自動で選ぶとのこと。配送履歴や業者の評価データも閲覧できるとのこと。

 

  • トランス社は13年の設立で、日用品大手ユニリーバなどを顧客に抱える

  • 荷物を送りたい企業はスマートフォン(スマホ)やパソコンで荷物の大きさや送り先、引き取り場所を入力

  • トラックに空きがあるトラック運転手をシステムが自動で選ぶ

  • 配送履歴や業者の評価データも閲覧できる

 

評価データが出たりするのは、この手のビジネスでは当然のこと。

 

あと、「近くにいる」という点も、上記説明に加えておいていいでしょう(スピード感につながるので)。

 

 

住友商事のトランスフィックス出資、出資額が数億円と控えめなのが惜しい。トランスフィックスは先月4200万ドルもの大金を投資家から資金調達したばかり。

けっこうおもしろいベンチャーに住商は出資します。

 

ただ、ちょっとあれなのがその出資額。

 

数億円

 

確かにトランスフィックスはベンチャー企業です。よって、数億円と聞けば、多いようにも感じます。

 

しかし、この企業。

 

実につい先月の話ですが、4200万ドルの資金調達を投資家からしたと発表しています。

 

日本円でいえば、約47億円です。

 

しかも、これまでにも資金調達したものもあるわけです。

 

結局、住友商事の数億円出資(そもそも数億円とはいったい何億円?)というのは、ちょっと控えめな出資のようにも感じますし、住友商事が今回の出資で、どの程度トランスフィックスの内側に入り込めるかという疑問にもつながります。

 

それでも、物流でのシェアリングサービスを垣間見て、後の事業化につなげたいということであれば、前向きにとらえていい話かと思います。

 

上記日経新聞によると、住商は16年に日本で空き駐車場を共同利用できるベンチャーと提携するなど、シェアリングサービス事業を広げているとのこと。

 

  • 住商は16年に日本で空き駐車場を共同利用できるベンチャーと提携するなど、シェアリングサービス事業を広げている

 

トランスフィックスの規模はどうでしょうか。

 

上記日経新聞によると、トランスフィックスには約2万5千人のトラック運転手が登録し、この分野で米国最大手。2016年度の取引は約2万3千件で、17年度は4~5倍に増える見通しとのこと。

 

  • 約2万5千人のトラック運転手が登録し、この分野で米国最大手

  • 2016年度の取引は約2万3千件で、17年度は4~5倍に増える見通し

 

住友商事の物流版ライドシェアのゆくえは。要注目です。

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