今回は、パナソニックが危険ドラッグを15分で検出できる試薬を開発という話。

 

危険ドラッグ」という名称で、いまいちぱっとしない方。

 

でも、「脱法ドラッグ」といえば、あぁそのことか、と思われる方もいるかもしれません。

 

呼称が変わったんですね。「危険ドラッグ」は何年か前までは「脱法ドラッグ」と呼ばれていました。

 

「脱法ドラッグ」という名称では、その危険性が分からないということで、警察庁と厚生労働省が、危険性を明確にするために、14年に呼称を「危険ドラッグ」に変更したわけです。

 

そんな危険ドラッグを素早く検出できる試薬が開発されたという今回の話。

 

これは覚せい剤との区別を二重チェックするのにも役立ちそうです。

 

携帯しやすい検出キットの開発、実証実験は今後始まるわけですが、将来的にはこれは警察の必須アイテムになるのでしょうか

 

 

パナソニックが危険ドラッグの成分を15分程度で検出できる試薬を開発

8日の日経新聞によると、パナソニックが危険ドラッグの成分を15分程度で検出できる試薬を開発したとのこと。従来は鑑定に2~3週間かかっていたとのこと。警察官が街中で職務質問したりする際の利用を想定するとのこと。

 

携帯しやすい検出キットなどの開発を進め、2020年にも実証実験を始めたい考えとのこと。

 

  • パナソニックは危険ドラッグの成分を15分程度で検出できる試薬を開発した

  • 従来は鑑定に2~3週間かかっていた

  • 警察官が街中で職務質問したりする際の利用を想定する

  • 携帯しやすい検出キットなどの開発を進め、2020年にも実証実験を始めたい考え

 

 

パナソニックが開発した危険ドラッグ検出試薬、危険ドラッグにかけると試薬が変色する仕組み。覚せい剤では、マルキス試薬やシモン試薬などが使われ、あれがまさに警察24時や刑事ドラマの試薬の色が変わるシーンなどが見かけるもの。危険ドラッグ検出試薬を使い、覚せい剤との明確な区別を二重でするのにも役立つ時代が来るか。

まず、今回開発された検出試薬ですが、これは危険ドラッグにかけると試薬が変色するという仕組みになっています。

 

上記日経新聞によると、開発した試薬は、特定の立体構造を持つ分子とくっつく抗体と呼ぶたんぱく質で作ったとのこと。危険ドラッグにかけると試薬が変色するとのこと。

 

  • 開発した試薬は、特定の立体構造を持つ分子とくっつく抗体と呼ぶたんぱく質で作った

  • 危険ドラッグにかけると試薬が変色する

 

試薬が変色する。

 

これを聞くと、だいたい頭に思い浮かぶのは、よく刑事ドラマとか、警察24時のような特番のワンシーン

 

警察が容疑者の目の前で試薬を使い、色が変わった、はい、アウト、みたいなあれです。

 

しかし。

 

あれは覚せい剤とか麻薬とかの話ですね。

 

今回は、「危険ドラッグ」の話です。

 

ちなみに。

 

このような現場で、ぱっと覚せい剤、麻薬等の判別ができる、色が変わる試薬としては、マルキス試薬やシモン試薬が大変有名です。

 

で、以前たまに聞いたのが、危険ドラッグでなく、覚せい剤だと思って誤認逮捕してしまったというケースですね。

 

このようなケースは絶対避けなければならないわけですが、現場で危険ドラッグと覚せい剤を区別する手段が増えれば増えるほど、誤解する確率も減っていくわけですから、手段が多い方がいいに決まっています。

 

というわけで、将来的には、覚せい剤だろうが危険ドラッグだろうが、複数のテストを組み合わせる形になっていくといいかと思います。

 

その意味でも、パナソニックの実証実験にも注目が集まります。

 

最後に、パナソニックがなぜ危険ドラッグ検出試薬を開発したのか、また、今後の展望など、確認しておきましょう。

 

 

なぜパナソニックは危険ドラッグ検出試薬を開発したのか。今後、パナソニックは危険ドラッグ検出技術をどのように応用していく予定か。

上記日経新聞によると、パナソニックは電池などの研究開発を通じて化学物質の検出に関する技術を蓄積してきたとのこと。1990年代にはコカインの分析装置を開発し、空港や港の税関で実証試験として使われた実績があるとのこと。

 

危険ドラッグに指定されている物質は1000以上の種類があるが、約8割が部分的に同じ形を持つことに注目。この構造を持つ化学物質に反応する抗体を開発したとのこと。

 

 

今後は掃除機の技術を応用して散乱した危険ドラッグ粉末を集める集じん機なども開発する方針で、実用化した後に警察など官公庁への納入を目指すとしているとのこと。

 

  • パナソニックは電池などの研究開発を通じて化学物質の検出に関する技術を蓄積してきた

  • 1990年代にはコカインの分析装置を開発し、空港や港の税関で実証試験として使われた実績がある

  • 危険ドラッグに指定されている物質は1000以上の種類があるが、約8割が部分的に同じ形を持つことに注目

  • この構造を持つ化学物質に反応する抗体を開発した

  • 今後は掃除機の技術を応用して散乱した危険ドラッグ粉末を集める集じん機なども開発する方針で、実用化した後に警察など官公庁への納入を目指す

 

電池などの研究開発が、今回の技術開発につながった、と。おもしろいものです。

 

ビジネスを多様化させる意味でも、参考になる話かと思います。

 

パナソニックの危険ドラッグ検出試薬のゆくえは。要注目です。

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