今回は、北都銀行と清水銀行が海外業務(タイ)で連携するという話。

 

近い将来、多くの地銀が赤字になるといわれている中、生き残りのため、地銀同士が手を組むのは当然の流れ

 

今回、北都銀行と清水銀行が連携しますが、主導権を握ってるのはまず間違いなく秋田の北都銀行

 

というのも、下記で書くように、北都銀行を傘下に持つフィデアが、以前からタイに高い関心を示しており、関係づくりなどに取り組んできたから。

 

清水銀行としては、北都銀行の協力を仰ぐことで、共に栄えたいといったところでしょう。

 

 

秋田県の北都銀行と静岡県の清水銀行が、海外業務で連携、タイで進出日系企業の相互交流や輸出拡大などを図る

7日の日経新聞によると、秋田県の北都銀行と静岡県の清水銀行が、海外業務で連携するとのこと。まず両行が駐在員事務所を置くタイで進出日系企業の相互交流や輸出拡大などを図るとのこと。

 

地理や特産品が異なるため、観光客の誘致や輸出などで補完し合えると判断したとのこと。海外業務に特化した地銀の広域連携は珍しいとのこと。7日にタイ・バンコクで協定書を交わすとのこと。

 

  • 秋田県の北都銀行と静岡県の清水銀行は、海外業務で連携する

  • まず両行が駐在員事務所を置くタイで進出日系企業の相互交流や輸出拡大などを図る

  • 地理や特産品が異なるため、観光客の誘致や輸出などで補完し合えると判断した

  • 海外業務に特化した地銀の広域連携は珍しい

  • 7日にタイ・バンコクで協定書を交わす

 

 

北都銀行と清水銀行の海外業務での連携、北都銀行を傘下に持つフィデアは以前からタイに強い関心。フィデアは2010年にはタイのカシコン銀行と提携もしており、その後、タイ国投資委員会とも業務提携している。北都銀行は2014年にタイに駐在員事務所を設置、傘下の北都銀行は、秋田・タイ王国友好協会設立など、タイビジネスの下準備は進めてきた。そろそろ本格的にやる時期に来ているといえるか。

冒頭で、北都銀行が今回主導権を握っているはずと書きました。

 

それもそのはず、北都銀行を傘下に持つフィデアが、以前からタイビジネスに高い関心を示しており、2010年以降からいろいろ準備をしています。タイと密接な関係があるのは、フィデアです。

 

フィデアは、2010年にタイのカシコン銀行と提携。ちなみに今となっては、カシコン銀行は日本語対応のホームページを用意するなど、日本重視の姿勢もちゃんと示しています

 

フィデアはカシコン銀行と提携した後、タイ国投資委員会とも業務提携しています。

 

さらに、2014年には、傘下の北都銀行が、タイに駐在員事務所を設置しています。

 

北都銀行は、秋田・タイ王国友好協会設立し、さらなる交流を推進するなど、とりあえずタイとの関係強化にはかなり積極的に取り組んでいます

 

上記日経新聞によると、北都銀は2014年にバンコクに駐在員事務所を設置。清水銀は7月、同じビル内に駐在員事務所を設けたとのこと。

 

  • 北都銀は2014年にバンコクに駐在員事務所を設置

  • 清水銀は7月、同じビル内に駐在員事務所を設けた

 

ところで、清水銀行はなんで同じビル内に駐在員事務所を設けたのか。

 

これはもう、情報交換が主な目的でしょう。清水銀行は北都銀行含む、地銀5行と交流を深めてきたこともあり、タイでの情報交換目的もかねて、タイ関連で先行している北都銀行と同じ場所に駐在員事務所を設置したという背景があるわけです。

 

上記日経新聞によると、両行は16年12月、高知県の四国銀行、茨城県の筑波銀行、富山県の富山銀行を含む5行でマレーシアで農産品や食品の市場調査を共同で実施した縁で、海外業務に関して交流を深めてきたとのこと。

 

  • 両行は16年12月、高知県の四国銀行、茨城県の筑波銀行、富山県の富山銀行を含む5行でマレーシアで農産品や食品の市場調査を共同で実施した縁で、海外業務に関して交流を深めてきた

 

フィデアとしては、このようにタイとの交流スピードを上げてきているわけです。傘下の北都銀行中心に、タイビジネス関連事業を新たな収益源の一つにするべき時期が、近づいているといえます。

 

最後に、北都銀行と清水銀行は、どのようにタイ輸出などしていくつもりか、ここを確認しておきましょう。

 

 

北都銀行と清水銀行、秋田牛やマグロなど、特産品を生かしながらタイへの輸出拡大を後押しする

上記日経新聞によると、秋田の「秋田牛」と静岡の「マグロ」など、異なる特産品や産業構造を生かしながら現地バイヤーのネットワークを活用し、取引先企業のタイへの輸出拡大を後押しするとのこと。将来はタイからの観光客が日本海側の秋田と太平洋側の静岡を行き来できる観光ルートも構築し、地方創生につなげるとのこと。

 

  • 秋田の「秋田牛」と静岡の「マグロ」など、異なる特産品や産業構造を生かしながら現地バイヤーのネットワークを活用し、取引先企業のタイへの輸出拡大を後押しする

  • 将来はタイからの観光客が日本海側の秋田と太平洋側の静岡を行き来できる観光ルートも構築し、地方創生につなげる

 

北都銀行の試みがうまくいけば、秋田の企業からのタイ輸出が拡大しますし、ここと一緒にやることにした、清水銀行、すなわち、静岡の企業にも、商機が生まれます

 

北都銀行と清水銀行のタイ連携のゆくえは。要注目です。

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