電子書籍で営業黒字化、学研、してやったり。
学研HD。日本の教育、出版会社です。やっぱイメージとしては教育関連のイメージがすごく強い。ここ数年は相当苦労しているイメージしかないです。それがなんと、今期、営業黒字化する模様。電子書籍が好調だったようです。これはサプライズでした。電子書籍ファンとしては、ぜひともコメントさせていただきたく思います。以下、6月15日の日経新聞の記事から重要箇所を抜粋、まとめ、考察していきます。
逆風だった前期
上記日経新聞によると、前期の学研の営業損益は1億5千万円の赤字。
これだけの営業赤字はきつい。えらい深刻な問題でした。
黒字転換する模様。なんと、4千万円の営業黒字!
まぁひどい状態の学研でしたが、日経新聞によれば、2016年の9月期は4千万円の営業黒字になりそうだとのこと!一体学研に何が起こったのでしょうか。キーは、電子書籍事業です。日経新聞の記事からまとめると、学研の電子書籍事業でキーとなる2つの事業とは、
自社で運営する電子書籍ストア「ブックビヨンド」で販売
NTTドコモの雑誌読み放題サービス「dマガジン」に書籍を提供する事業調
キーポイント1 ブックビヨンド
1つ目ですが、これは電子書籍をブックビヨンドってとこで販売してるっていう話なんですが、日経新聞によると、今期の販売額が前期比9割!伸びるとか。これは大きい。
さて、ここで考えてみましょう。電子書籍をよく読まれる方ならよーくわかると思うんですが、電子書籍で大事なこと。それは、
- 値段
- 本の数
やっぱこの2つだと思うんですよね。両方とも大事ですが、特に本の数はクリティカルなところ。本の数が少なかったら、絶対電子書籍なんて見ないですもん。で、今回、学研は電子書籍の本の数をけっこう大幅に増やした。これ、うまくいったみたいです。
キーポイント2 dマガジン
さて、2つ目です。これ、雑誌読み放題サービスです。読み放題ですよ。しかもドコモとタッグを組んでいる。これも好調とのこと。
財務的にはどうか~これからどうなる
一つ言えるのは、学研は売上は他と比べてもいいんですよ。昔から。960億円くらいありますから。でも、営業利益率がよろしくなかった。これも昔から言われていることです。昔みたいに教育の本を刷っていればいい時代はもう終わったということでもあるんですが。それが今期営業黒字になる。
あとこの会社は昔から流動比率も高い。今もそう。で、何か考えてるという意見。そう、何か考えている。
高齢者事業、子育て事業あたりで今後どう攻めてくるか
実際、今年前半の日経新聞から重要箇所を引用すると、
今後5年間で国内でのM&A(合併・買収)に100億円を投じる
高齢者福祉・子育て支援事業や、主力の教室・塾事業を強化する
2月24日の日経新聞の記事よりまとめた
そうです。今回は、電子書籍がよかった、という話をしましたが、学研のもう一つのミソはここです。この分野で今後どうなっていくか。
電子書籍事業は波に乗ってきたようで、大変良いと思います。今後、高齢者、子育て分野で、どう攻めるか。ここが見どころだと思われます。海外に手を出すのもありでしょうね。
電子書籍といえば
電子書籍といえば、まぁマンガの電子書籍ではありますが、今、イーブックジャパンのTOBやってます。これに関しては興味ある方は、
を以前書いたので、ご覧ください。それではまた!