これはたまげた、ドクターシーラボのシーズHDがあの超ビッグカンパニー、ジョンソン&ジョンソンと資本提携した。

 

各種報道機関によると、ドクターシーラボブランドで有名なシーズ・ホールディングスが、医薬品大手ジョンソンエンドジョンソンと資本業務提携するとのこと。以下、シーズHDのオフィシャルのニュース、

 

ジョンソン・エンド・ジョンソンのグループ企業との資本業務提携のお知らせ (PDF)(既に記事のリンク切れ)

 

日経新聞の記事を中心にまとめ、考察していきます。

 

 

資本提携する会社

上記シーズHDのニュースでは、ジョンソン・エンド・ジョンソンのグループ企業2社である、

  • ジョンソン・エンド・ジョンソン・Pte.・リミテッドと協業、ライセンス、譲渡
  • Cilag GmbH International と資本業務提携契約

 

とのことです。

  • グループ企業 であるジョンソン・エンド・ジョンソン・Pte.・リミテッド及び Cilag GmbH International との間で、資 本業務提携を行う

  • 本日付でジョンソン・エンド・ジョンソン・Pte.・リミテッドと協業、ラ イセンス、譲渡に関する合意書を締結

  • また、Cilag GmbH International と資本業務提携契約を締結

 

ということで、2社きっちり分けて考えないとあかんですねこれは。というわけで、以下2社分けてみます。

 

 

ジョンソン・エンド・ジョンソン・Pte.・リミテッドと協業、ライセンス、譲渡

上記日経新聞によると、どういうことかというと、

  • J&Jのシンガポール法人にシーズHDの化粧品ブランド「ドクターシーラボ」などのライセンスを供与

  • 海外での同社ブランドの認知度や収益性を高める

  • 同社はアジアにおける化粧品事業のJ&J関係会社への移管なども検討

 

というわけで、ドクターシーラボを売ってもらうっていう話でしょう。シーズHDは海外売上高が低かったんで、いい話でしょう。ジョンソン&ジョンソンみたいな会社のバックアップがあるならなおさら。

 

 

Cilag GmbH International と資本業務提携契約

上記日経新聞によると、

 

  • シーズHDはJ&J傘下のスイス企業、シラグ社から出資を受ける

  • 同社に第三者割り当てにより、新株予約権を27日付で1万4500個割り当てる

  • 11日付でシーズHDの会長らが個人で保有する同社株822万9400株(発行済み株式総数の17.44%)をシラグ社に売却

  • 新株予約権が全て行使された場合、シラグ社の保有するシーズHD株の比率は19.90%にまで上昇し、同社の第2位株主となる

 

まぁ新株予約券もでます。でも個人的に一番注目は約823万近くの株が売り出されることですね。しかも、個人株主から。以下、詳しく見ていきましょう。

 

 

個人株主の株主売り出しについて

参考資料として、シーズHDからのオフィシャルのPDFファイルの

株式の売り出しに関するお知らせ

も貼っておきます。(既にリンク切れ)

 

こちらから株式を売った人をまとめると、

 

  • 城野親德 6,809,400

  • 石原智美 620,000

  • 城野智子 800,000

 

城野親德氏は創業者で会長の方です。私が昔記事で読んだ限り、城野智子氏は創業者会長の奥さん(変更がなければ今もそうであるはず)。石原智美氏は、社長です。会社の情報からいえるのは、この石原氏は、会社が設立されたときからずっと働いている方。城野氏たちと会社を大きくしてきたわけで、相当な信頼関係とつながりがある方でしょう。

 

石原氏がけっこう株式を残しているのは、社長としてまだ舵をとっていくからでしょう。城野氏は実質、Exitでしょうね。はっきり言ってしまえば、引退でしょう。なんでそれを決意したのか、それは分かりませんが。まぁジョンソン&ジョンソンのような会社に売り渡すことができたということで、Exitにしても、よかったんじゃないでしょうか。いや、もしかして、何か新しいことを始める、とかだったら、その時は超サプライズになりますね。

 

 

なぜ資本業務提携をするのか

あとここも重要ですね。以下、シーズHDのニュースから重要箇所を抜粋します。

 

  • 海外事業の本格拡大という目標

  • アジア圏を 中心とした既に進出している地域における認知度の向上と販路の拡大を促進

  • 新たな国へ の進出

  • 海 外事業のノウハウをもった事業パートナーとの提携を模索

  • メインブランドであるドクターシーラボ の潜在的な可能性

  • 海外展開は見込み通りに推進はされていないのが現状

  • ジョンソン・エンド・ジョ ンソン・Pte.・リミテッドが海外における事業拡大を主導

  • データを基盤としたマーケ ティング手法を当社グループ内に取り込む

  • マーケティング力の強化が期待

  • ジョンソン・エンド・ジョンソン・コンシューマー・インクが展開する化粧品ブランドを国内 の当社グループの販路で販売

  • 当社グループのマルチブランドの促進という戦略にも合致

 

まぁ一言でいってしまえば、海外売り上げが低く、海外での認知度が低いから、J&Jグループと組んで、海外展開を加速するってことですよ。とりあえずパートナーは優良企業。

 

あとは、この戦略、うまくいくといいですね。今後に要注目です。

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