ちょっとあっけない展開。レッドソム・エネルギー閣外相が撤退表明、メイ内相が次の首相になる。
レッドソム・エネルギー担当閣外相、撤退表明
キャメロン首相の後継者選びをしている保守党の党首選。日経新聞によると、レッドソム・エネルギー担当閣外相が11日、選挙戦からの撤退表明をしたとのこと。これをうけ、党内委員会の幹部も党首選が終了したと表明。
11日、テリーザ・メイ内相(59)の党首就任が確定
次期首相になることが確実
レッドソム・エネルギー担当閣外相(53)が同日、選挙戦からの撤退を発表
党首選を管理する党内委員会の幹部も党首選が終了したと表明
想像以上に早い撤退表明となりました。なんで想像以上に早い撤退かというと、本来この2人は、いろいろ議論しあって、9月9日までにどちらになるのか決戦、ということでしたから。
レッドソム・エネルギー閣外相の気持ちは
ロイターによると、要は、レッドソム氏は前回の2つの投票結果を見るからに、メイ氏の支持が自身の支持率よりも断然高いということを察し、国益のために早く撤退して、メイ氏に譲るという考えのようです。
強力な政権作りに向け十分な支持が得られなかった
優秀で十分に支持を得た首相がすみやかに選出されることが国益にかなうと考え、党首選から撤退することにした
(ライバルである)メイ内相の成功を祈っている
レッドソム・エネルギー閣外相を支持していた人たちはどう思うかわかりませんが、はっきりいって、この結論は実にスマートな撤退でしょう。
というのも、レッドソム氏は政治経験が浅すぎます。初当選が2010年。要は10年政治をやっていない人が、混乱している国の首相に本当になれるのか、という話です。さらに、得票率でも2倍以上差がありました。
レッドソム氏の撤退後の経済のビジョンは
レッドソム氏はEU離脱派。離脱後の経済のビジョンをもっていたと思われます。一方、メイ首相はEU残留派。今回活発に活動していなかったとはいえ、離脱後の経済のビジョンをもっていたというよりも、離脱が決定してしまったから、あとは英国のために最善を尽くす、という方。
そういう意味においては、レッドソム氏が支持されていたのもうなずけます。でも、戦うにしてもかなり厳しい戦いになることは間違いありませんでしたが。
ともかく、今回潔く撤退して、国がまとまるよう、一本化しました。メイ新首相も、ぜひとも、撤退後の経済のビジョンを持っている人たちの意見も取り入れ、国を再建していただきたく思います。
[更新] メイ内相はいつ首相になるのか→メイ首相、水曜日の夕方までに誕生へ
BBC(英語)が報じたところによると、キャメロン首相は、テリーザ・メイ内相が、水曜の夕方までに首相になるべきだといったとのこと。水曜っていうのは、次の水曜、7月13日水曜日のことです。
[更新] 次期首相のメイ氏はEU離脱を前提としたうえで強いリーダーシップを発揮する
日経新聞によると、メイ氏は離脱と決まったものは離脱だ、といい、これをもとにリーダーシップを発揮していくようです。
強いリーダーシップを発揮する
離脱と決まったものは離脱だ
やはり、移民問題などは無視できないと考えているということでしょう。
次の首相、テリーザ・メイ内相について
メイ内相は、イングランド銀行を経たのち、政界へ来ました。1997年に初当選なので、政治のキャリアではもうすぐ20年目になります。彼女はEU残留ではありましたが、移民の問題やら、テロの問題などにはきちんと理解を示し、いろいろ活動もしていました。
そういう意味でも、いろんな層の人に支持される傾向にもあります。ファッションセンスも抜群。EU離脱の通告はすぐしないともいっています。安定したかじ取りに期待がかかっています。