実現すればアサヒの海外展開が加速。

 

アサヒグループホールディングスが英ビール大手SABミラーの東欧5カ国のビール事業に買収提案する方針

日経新聞によると、アサヒグループホールディングスは、英ビール大手SABミラーの東欧5カ国のビール事業に買収提案する方針とのこと。

 

  • アサヒグループホールディングスは、英ビール大手SABミラーの東欧5カ国のビール事業に買収提案する方針

 

アサヒですか。しかもSABミラーの事業。これは実におもしろい。私がこれがおもしろいと思う2つの理由を先に書いておきましょう。

 

  1. 今回の売り手がインベブである点。
  2. アサヒがM&Aでヨーロッパ展開を加速している点

 

まずは買収金額などを見てみましょう。

 

 

アサヒのSABミラー東欧事業買収での買収額は。実現すれば、日本企業による海外ビール事業買収で過去最大。

上記日経新聞によると、買収額は5000億円超に上るとみられるとのこと。実現すれば日本企業による海外ビール事業買収で過去最大となり、欧州で一挙に足場固めを狙うとのこと

 

  • 買収額は5000億円超に上るとみられる

  • 実現すれば日本企業による海外ビール事業買収で過去最大

  • 欧州で一挙に足場固めを狙う

 

なんとなんと、アサヒが5000億円超の買収へと動きます。

 

さて、今回、私がおもしろいと思う1点目は、今回の売り手がインベブである点です。まずはなぜインベブが絡んでくるかについて復習します。

 

 

なぜSABは東欧事業を売却したいのか。SABは10日にビール世界最大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)に買収され、事業見直し計画中。

上記日経新聞によると、SABは世界2位であるものの、10日にビール世界最大手、アンハイザー・ブッシュ・インベブに買収されるとのこと。これに伴い、両社は世界の事業見直しに動いていたとのこと。

 

  • SABは世界2位であるものの、10日にビール世界最大手、アンハイザー・ブッシュ・インベブに買収される

  • これに伴い、両社は世界の事業見直しに動いていた

 

SABミラーはインベブに買収されます。超巨大ビール会社の誕生です。だから、今回のSABミラーの東欧事業売却には、当然インベブが絡んできます

 

 

おもしろい点その1:今回の売り手がインベブである点。

で、おもしろい点1は、今回の売り手がインベブ(SABミラーの事業)である点です。何がおもしろいのかというと、既にアサヒは近く、インベブ(SABミラー)から事業を買収することになっているからです。

 

 

アサヒはインベブからペローニやグロールシュなどの欧州ビールブランド事業など近く3200億円で買収する。

これ、話題になったので覚えている人も多いと思いますが、アサヒはインベブから(SABが保有している)、ペローニやグロールシュなどの欧州ビールブランドを近日買収する予定となっています。各種報道機関によると、金額は3200億円

 

3200億円での買収が決まっているわけです。そして、この売り手は、今回の話題であるSAB東欧事業の売り手と同じ、インベブ(すなわちSAB関連)です。

 

要するに何がいいたいのか。アサヒは世界最大のビール会社であるインベブから事業を買いまくっている(買いまくろうとしている)といってもいいでしょう。といっても、インベブは超巨大会社ですから、インベブからしてみればあくまで一部でしょうが。

 

 

おもしろい点その2: アサヒがM&Aでヨーロッパ展開を加速している点

さて、上記にも関連しますが、今回のおもしろい点の2つ目は、アサヒがM&Aでヨーロッパ展開を加速している点です。

 

私はヨーロッパに長くいるので実感としても感じますが、アサヒのヨーロッパ展開は明らかに遅れています。

 

ただ、最近のペローニやグロールシュブランドを近く手に入れるということからもわかるように、イタリア、オランダでの展開やらを本格的にやっていきますし、東欧やらにも関心を寄せています。

 

ヨーロッパ展開が遅かったアサヒが、インベブから事業を買う。買い方から見ても、ヨーロッパ展開を加速させる気満々なのは見て取れるでしょう。

 

 

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アサヒが今回関心を持っているSABミラーの東欧5か国の事業とは

上記日経新聞によると、今回の買収提案は、チェコ、ポーランド、ハンガリー、スロバキア、ルーマニアのビール事業が対象とのこと。SABのシェアはスロバキアの2位を除き、4カ国で首位。欧州を中心に幅広く飲まれているチェコの「ピルスナーウルケル」など有力ブランドも含まれるとのこと。

 

  • 今回の買収提案は、チェコ、ポーランド、ハンガリー、スロバキア、ルーマニアのビール事業が対象

  • SABのシェアはスロバキアの2位を除き、4カ国で首位

  • 欧州を中心に幅広く飲まれているチェコの「ピルスナーウルケル」など有力ブランドも含まれる

 

 

 

SABの東欧5カ国のビール事業は近くインベブが入札手続き。アサヒなどが応札か。いつSABミラーの東欧事業の買収先が決まりそうか。

上記日経新聞によると、SABの東欧5カ国のビール事業は近くインベブが入札手続きを行う計画で、アサヒはこれに応札する方針とのこと。欧米のファンドやアジアのビール会社なども応札を検討しているとみられるとのこと。来春までに合意を目指すとのこと。

 

  • SABの東欧5カ国のビール事業は近くインベブが入札手続きを行う計画

  • アサヒはこれに応札する方針

  • 欧米のファンドやアジアのビール会社なども応札を検討しているとみられる

  • 来春までに合意を目指す

 

さて、アサヒはSABの東欧ビール事業を買収できるのでしょうか。ライバルはどこなんでしょうか。アサヒの欧州でのポジションがどうなるかなど含め、要注目です。

 

[更新] その後、なんと9000億円近い金額でこの東欧事業を買うことになりました。この話を読みたい方はこちらから

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