警視庁が立件へと動く。
佐川急便社員が身代わり出頭で駐車違反逃れ。その後の話。
まず、今回の事件の前提の話を、9月、報道当初に私のほうでも記事にしています。
佐川急便社員が身代わり出頭で駐車違反逃れ。しかも複数の佐川社員が関与か。佐川急便の社風とルールはどうなっている?
この事件では、佐川急便社員が身代わり出頭で駐車違反逃れをしていたという、ちょっとショッキングな話でした。今回の記事は、この事件の続きの話となります。
佐川急便の社員で東京営業所の運転手が駐車違反の身代わり出頭を知人らに依頼した事件に関し、東京営業所では同様の不正をした運転手が三十数人に上ることが分かった
日経新聞によると、宅配便大手「佐川急便」の社員で東京営業所(東京・江東)の運転手が駐車違反の身代わり出頭を知人らに依頼した事件で、この営業所で同様の不正をした運転手が三十数人に上ることが関係者への取材で分かったとのこと。
宅配便大手「佐川急便」の社員で東京営業所(東京・江東)の運転手が駐車違反の身代わり出頭を知人らに依頼した事件
この営業所で同様の不正をした運転手が三十数人に上ることが関係者への取材で分かった
佐川急便の身代わり出頭事件で、東京営業所では同様の不正をした運転手が30人超もいる。事件当初の報道を見ていれば、この数字は多いことが分かります。それが以下。
当初、佐川急便東京営業所では、ほかにも身代わり出頭させていた疑いのある社員が少なくとも数人いると考えられていた。実際は30人超が不正か。
前回の記事では、東京営業所の少なくとも数人の社員が不正に関与しているとしていました。
警視庁がこの社員の所属する東京営業所のトラックなどの違反記録を調べたところ、ほかにも身代わり出頭させていた疑いのある社員が少なくとも数人いることが判明したとのこと。
そして、それから調査があり、いったいどうなるだろうかと思っておりましたが、実際は数人どころではなく、30人超ということが分かったということです。
これを見る限り、やはり不正の仕方についての情報共有がなされていた可能性が非常に高いと言えるでしょう。そして、上司から指示があったのかどうか。これは今のところ分かりません。ただ、警視庁は家宅捜査と、このあたりの聞き取り調査は既に行っていますから、近いうちに明らかになるでしょう。
どのように佐川急便の三十数人の社員が身代わり出頭を依頼していたと判明したのか
上記日経新聞によると、佐川急便は不正が表面化した9月以降、内部調査を実施。運転手らに書面で「身代わり出頭を依頼したことがあるか」と尋ね、営業所に所属する三十数人が「ある」と答えたとのこと。同社は調査結果を警視庁に報告したとみられるとのこと。
佐川急便は不正が表面化した9月以降、内部調査を実施。運転手らに書面で「身代わり出頭を依頼したことがあるか」と尋ね、営業所に所属する三十数人が「ある」と答えた
同社は調査結果を警視庁に報告したとみられる
いつから東京営業所の佐川急便社員は、身代わり出頭させていたのか
上記日経新聞によると、関係者によると、東京営業所の運転手は遅くとも2013年以降、都内の路上で配達用車両を違法駐車し、違反切符を切られたのに、知人らに身代わりで警察署に出頭するよう依頼した疑いが持たれているとのこと。
関係者によると、東京営業所の運転手は遅くとも2013年以降、都内の路上で配達用車両を違法駐車
違反切符を切られたのに、知人らに身代わりで警察署に出頭するよう依頼した疑いが持たれている
警視庁は佐川急便社員らを道交法違反や犯人隠避教唆などの疑いで近く立件か。警視庁は、不正を繰り返した佐川急便運転手から立件していくか。
上記日経新聞によると、警視庁は21日、身代わりを依頼した社員らを道交法違反や犯人隠避教唆などの疑いで近く立件する方針を固めたもようだとのこと。
同庁は身代わりを依頼した運転手ら30人以上から事情聴取し、上司の指示の有無などを捜査。このうち、不正を繰り返した運転手らをまず立件する方針とみられるとのこと。
警視庁は21日、身代わりを依頼した社員らを道交法違反や犯人隠避教唆などの疑いで近く立件する方針を固めたもようだ
同庁は身代わりを依頼した運転手ら30人以上から事情聴取し、上司の指示の有無などを捜査
このうち、不正を繰り返した運転手らをまず立件する方針とみられる
佐川急便社員が身代わり出頭させたのは、人事評価に悪影響するからか。謝礼として現金も渡してまでも、駐車違反が会社にばれるのを避けたかったのか。佐川急便の会社のルールはどうなっているのだろうか。
なお、前回の記事でも書いたように、なぜ佐川急便の社員が不正したのかというと、駐車違反が会社にばれると、人事評価に悪影響するからという理由が一番の理由と考えられています。
これに関し、上記日経新聞によると、警視庁の事情聴取で身代わりを頼んだとされる運転手も「人事評価に影響するので身代わりを依頼した。謝礼として現金を渡した」と供述したとのこと。
身代わりを頼んだとされる運転手も「人事評価に影響するので身代わりを依頼した。謝礼として現金を渡した」と供述した
現金を渡してまで駐車違反を会社に知らせたくなかった。それぐらい、佐川急便では、駐車違反者への罰則が厳しかったのでしょうか。
駐車違反で不正した社員が悪いのは当然のこと。しかし、前回の記事でも書いたように、都心だとどうしても駐車する場所がないというケースも想定されます。駐車する場所がなかったケースでの時間のロスについて、佐川急便という会社としては、どういうルールを設けているのか。このあたりも、明らかにしていただけるといいですね。
今後の警視庁の動きに要注目です。