ヤマトという巨人が参入することで、物流業界中心に大きな動きがあるであろう。

 

ヤマトホールディングスが受託製造に参入。ヤマトは物流拠点に高性能3Dプリンターを設置し、造り上げた受注製品を宅配便で配送。ヤマトが受注製品を宅配便で配送すれば、発注から納品までの期間は既存の半分程度になる。

日経新聞によると、ヤマトホールディングス(HD)は受託製造に参入するとのこと。

 

物流拠点に高性能3Dプリンターを設置し、造り上げた受注製品を宅配便で配送するとのこと。発注から納品までの期間は既存の半分程度になるとのこと。

 

  • ヤマトホールディングス(HD)は受託製造に参入する

  • 物流拠点に高性能3Dプリンターを設置し、造り上げた受注製品を宅配便で配送する

  • 発注から納品までの期間は既存の半分程度になる

 

一流の物流企業であるヤマトが受託製造に参入します。ヤマトは3Dプリンターを設置し、受注製品を作り上げ、配送します。既存の半分程度の期間で発注から納品までできるということですから、大きな注目をあびることでしょう。

 

 

豆知識: 物流の受託製造でもっとも注目されているのは、UPSによる3Dプリンターでの受託製造。UPSはSAPと組み、受託製造を始め、翌朝に製品が届く仕組みを構築している。ヤマトは明らかにこの動きに敏感に反応している。今後、サプライチェーン効率化のために、ヤマトもIT大手と組み、さらに本格的にやる可能性も十分ある。

まず、このニュースを聞いて、私が最初に思い出したのはUPSです。

 

UPSというと米国では誰もが知っている物流最大手の会社ですが、UPSは既に3Dプリンターで受注製造やっています。しかも、ドイツのソフトウェア最大手であるSAPと組んでやっています。

 

上記日経新聞によると、海外では米総合物流最大手のUPSが欧州ソフトウエア最大手のSAPと組んで、3Dプリンターによる受託製造を始めたとのこと。

 

  • 海外では米総合物流最大手のUPSが欧州ソフトウエア最大手のSAPと組んで、3Dプリンターによる受託製造を始めた

 

ちなみに、UPSとSAPが組んで3Dプリンターで受託製造するという話が出たのは、昨年、2016年です。日本最大手のヤマトは、もちろんこの動きに注視してきて準備も進めてきたと考えられます。

 

UPSはSAPというソフトウェア大手と組み、サプライチェーン効率化を実現化させているわけです。今回の話では、ヤマトが大手ITと組むといった話は出ていません。

 

しかしながら、UPSの例を考えると、ヤマトだって将来的にはIT大手と組み、3Dプリンターを使った受託製造含めた、物流革命に動く可能性は十分あると見ていいでしょう。

 

 

なぜヤマトは受託製造に参入するのか。今後物流で受託製造に参入する企業は増えるのか。3Dプリンターの登場で、サービス業の製造分野進出が加速するか。

上記日経新聞によると、同社は本業の宅配便が人手不足によるコスト上昇にさらされているとのこと。物流につながる川上事業を増やすことで、収益改善につなげるとのこと。

 

第4次産業革命」と呼ばれる技術革新が進み、3Dプリンターなどが登場。サービス業が製造分野に参入しやすくなってきたとのこと。オンラインで企業や工場がつながるため、需要に応じて柔軟に仕様や数量を変えられるようにもなっているとのこと。

 

  • 同社は本業の宅配便が人手不足によるコスト上昇にさらされている

  • 物流につながる川上事業を増やすことで、収益改善につなげる

  • 「第4次産業革命」と呼ばれる技術革新が進み、3Dプリンターなどが登場

  • サービス業が製造分野に参入しやすくなってきた

  • オンラインで企業や工場がつながるため、需要に応じて柔軟に仕様や数量を変えられるようにもなっている

 

ヤマトは宅配便ビジネスで大忙しですが、限界もあるでしょう。その意味で、新たな収入源を探しにヤマトが動いているわけです。

 

しかし、改めて、サービス業が製造業やる時代になったとは、時代の流れを感じますね。

 

 

いつ、どこでヤマトは受注生産サービスを始めるのか。ヤマトはどのような3Dプリンターを導入するのか。ヤマトの受託製造の特徴とは。

上記日経新聞によると、ヤマトHDは大型物流拠点「羽田クロノゲート」に航空宇宙や医療向けの部品に対応する能力を持つ米国製3Dプリンターを導入したとのこと。2月から、まず一人ひとりの患者に合わせた形状が求められる医療関連の製品の受注生産サービスを始めるとのこと。

 

  • ヤマトHDは大型物流拠点「羽田クロノゲート」(東京・大田)に航空宇宙や医療向けの部品に対応する能力を持つ米国製3Dプリンターを導入した

  • 2月から、まず一人ひとりの患者に合わせた形状が求められる医療関連の製品の受注生産サービスを始める

 

というわけで、ヤマトはまずは医療関連製品から手掛けることになります。

 

 

ヤマトの受託製造はどのように機能するのか。ヤマトが製造する製品の特長とは。ヤマトはどのような製品を製造して届けようとしているのか。ヤマトは受託製造でどのぐらいの売り上げを目指しているのか。

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上記日経新聞によると、データをオンラインで受け取り、製造して医療機関に届けるとのこと。期間は3日程度と、7~10日かかった専門の工場に発注する場合よりも大幅に短くなるとのこと。

 

ヤマトHDは少量多品種の製品を迅速に届けられる利点を訴え、顧客を開拓。将来は機械部品などにも対象を広げ、2025年度に100億円の売り上げを目指すとのこと。

 

  • データをオンラインで受け取り、製造して医療機関に届ける

  • 期間は3日程度と、7~10日かかった専門の工場に発注する場合よりも大幅に短くなる

  • ヤマトHDは少量多品種の製品を迅速に届けられる利点を訴え、顧客を開拓。将来は機械部品などにも対象を広げ、2025年度に100億円の売り上げを目指す

 

ヤマトがやれば、発注から届けるまでに、なんと3日で済む。これは、これまでの7-10日より圧倒的に早いわけです。

 

そもそも一流の物流企業で届けるのに長けているヤマトですから、この長所を生かせるのはいいですね。

 

そして、上記でも書いたように、将来的にもしヤマトがIT大手などと提携するようなことがあれば、さらなる便利なものが登場する可能性もあります。

 

 

日本で3Dプリンターを使いサービスを手掛ける会社は。日本で3Dプリンターを使い受託製造などする動きは加速するか。

上記日経新聞によると、日通はカブクと業務提携し、3Dプリンター工場の世界規模のネットワークづくりに乗り出すとのこと。

 

カブクは世界33カ国約300の提携工場にオンラインで製造を発注できるサービスを運営しているとのこと。各国で生産した製品の輸送を日通が一括で請け負い物流を効率化するとともに、3Dプリンターを自社の拠点に設置することを検討するとのこと。

 

日本ではリコーや印刷代行のキンコーズ・ジャパン(東京・港)が3Dプリンターの出力サービスを手掛けるが、物流大手の参入はなかったとのこと。

 

  • 日通はカブクと業務提携し、3Dプリンター工場の世界規模のネットワークづくりに乗り出す

  • カブクは世界33カ国約300の提携工場にオンラインで製造を発注できるサービスを運営している

  • 各国で生産した製品の輸送を日通が一括で請け負い物流を効率化するとともに、3Dプリンターを自社の拠点に設置することを検討する

  • 日本ではリコーや印刷代行のキンコーズ・ジャパン(東京・港)が3Dプリンターの出力サービスを手掛けるが、物流大手の参入はなかった

 

物流最大手の参入で、業界内は今後慌ただしくなることでしょう。

 

ヤマトの受託製造は、大きく育つのか、要注目です。

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