もう大胆な改革をする時期に来ているのではないか。

 

東洋ゴム、4度目の製品を巡る不正。東洋ゴムは必要な検査をせずに過去のデータを転記していたか。

日経新聞によると、東洋ゴム工業は7日、船舶向けの配管のバルブなどに使われるゴム製品の性能検査に不正があったと発表したとのこと。

 

必要な検査をせずに過去のデータを転記していた例があったというとのこと。同社の製品を巡る不正は今回が4度目で、これまで2人の社長が引責辞任してきたとのこと。

 

  • 東洋ゴム工業は7日、船舶向けの配管のバルブなどに使われるゴム製品の性能検査に不正があったと発表した

  • 必要な検査をせずに過去のデータを転記していた例があった

  • 同社の製品を巡る不正は今回が4度目で、これまで2人の社長が引責辞任してきた

 

東洋ゴム、4度目の製品不正。2人の社長が引責辞任してきたわけで、それでも不正が起こってしまった。深刻な問題です。

 

 

豆知識: 4度の不正があった東洋ゴム、京セラ出身の駒口克己氏を会長として招いたが、「健康上の理由で」駒口氏は半年で辞任していた。何か別の理由があったのか。駒口克己氏の後任がいないのも痛い。東洋ゴム出身の清水隆史社長一人では改革は進まない。

不正問題で以前から苦しんでいる東洋ゴム。

 

そんな中、2015年の末の話ですが、東洋ゴムの会長職には、京セラ出身の駒口克己氏が就任しました。外部の人材が会長となることで、企業改革を進めようという意図があったわけです。

 

それが一転。2016年5月末、この京セラ出身の駒口克己氏が会長職を辞任するという話になりました。当時言われていたのは、健康上の理由

 

しかし、このあたりの真相は当の本人でなければ分からない。多くの報道機関は当時、本当は改革で壁にぶち当たったのかもしれないということを言っていました。これは本当にそうだった可能性は否定できません。

 

その後、駒口氏の後任はおらず、清水隆史社長が重責を担っていました。ただ、清水社長は東洋ゴム出身。東洋ゴム出身の社長一人で大改革を進めるという考え自体があまい。

 

外部から人を入れればいいのか。いや、そうともいえないです。現に、東洋ゴムは2か月前に外部から特別顧問を招き入れています。それが下記。

 

 

豆知識: 4度の不正があった東洋ゴム、12月1日には特別顧問に米田道生元大証社長が就任していた。就任2か月で痛い話が出てしまった。

東洋ゴムは風土改革を進めるため、約2か月前の12月1日に、米田道生元大阪証券取引所社長を特別顧問として招き入れています。

 

しかし、米田氏にとっては、特別顧問就任2か月後にはこんな話が出てきてしまった。米田氏にとってはたまらないといったところでしょう。

 

同時に、特別顧問がどの程度影響力のあるポジションなのか、非常に不明確。

 

4度も不正が起こった会社。真面目にやってる人が大半でしょうが、現場には何かがあるわけです。結局、まずは優秀な人材を外部から招き入れ、「代表権」を与える。そこが改革の「スタート時点」だと思うわけです。

 

会長を辞任した駒口氏の後任もいない。ここも気になります。

 

 

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東洋ゴムの4度目の製品不正はどのようなものだったのか。東洋ゴム化工品の明石工場での不正発覚。

産経新聞によると、今回発覚したゴム製品のデータ偽装で、担当社員は抜き取り検査が「面倒くさかった」と説明したとのこと。舞台となったのは子会社「東洋ゴム化工品」の明石工場。免震ゴムの問題もここが発端だったとのこと。

 

  • 今回発覚したゴム製品のデータ偽装で、担当社員は抜き取り検査が「面倒くさかった」と説明した

  • 舞台となったのは子会社「東洋ゴム化工品」の明石工場

  • 免震ゴムの問題もここが発端だった

 

面倒くさかったで不正できてしまう。企業統治ができていない

 

そして、明石工場で問題が過去にもあったなら、普通はここから改革に乗り出すでしょう。再び同じ工場で問題が起こってしまった時点で、社長は改革に失敗しているわけです。

 

上記日経新聞によると、清水社長は引き続き続投して再発防止などを徹底する構えだが、信頼回復への道のりは険しいとのこと。

 

  • 清水社長は引き続き続投して再発防止などを徹底する構えだが、信頼回復への道のりは険しい

 

上記にも書いたように、同じ工場からの問題発覚。社長は辞任するべきでしょう。東洋ゴムは、市場からの信頼を再び得る必要があります。やはり、外部の人材を代表権あるポジションに登用すべき。そして、徹底的に企業統治改革をすべき。

 

何度も不正があった会社ですから、これで一件落着とは決していきません。ただ、大胆な改革が必要。まずはこれが話のスタートかと思います。

 

 

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