日本電産が250億円でドイツ社を買う。

さて、日本電産がドイツの会社を買います。その名もセコップグループ。豆知識も含め、考察してみます。

 

 

日本電産がドイツ家電部品大手セコップグループを250億円前後で買収。買収を機に日本電産は白物家電事業の売上高を2倍の1000億円規模に拡大へ。

日経新聞によると、日本電産は独家電部品大手セコップグループを買収するとのこと。取得額は250億円前後とみられ、年内に全額出資子会社にするとのこと。

 

冷蔵庫の中核部品であるコンプレッサーを手掛けており、日電産の高効率モーターと合わせ、環境規制強化で拡大する世界の省エネ家電需要を取り込むとのこと。買収を機に白物家電事業の売上高を現行の2倍の1000億円規模に拡大するとのこと。

 

  • 日本電産は独家電部品大手セコップグループを買収する

  • 取得額は250億円前後とみられ、年内に全額出資子会社にする

  • 冷蔵庫の中核部品であるコンプレッサーを手掛けており、日電産の高効率モーターと合わせ、環境規制強化で拡大する世界の省エネ家電需要を取り込む

  • 買収を機に白物家電事業の売上高を現行の2倍の1000億円規模に拡大する

 

 

豆知識: 日本電産が買収するセコップグループとは。セコップはドイツの会社ではあるが、スロベキア、中国、オーストリア、スロベニアのイメージを持っておくべし。

セコップグループはあまり日本では有名ではないですが、欧州では知ってる人は知ってる会社です。

 

私がこの会社を知ったのは、2013年のことです。この理由は後で書きます。あと、今回知っておくべきなのは、従業員について。これも下記にて。

 

とりあえず顧客、売上等確認しておきましょう。

 

上記日経新聞によると、セコップは家庭用ではエレクトロラックスなど欧州の家電大手のほか、韓国サムスン電子、中国ハイアールなど大手に部品を供給する主要メーカーとのこと。

 

業務用冷蔵庫向けも生産している。デンマークのダンフォスグループから2010年に独投資ファンド傘下に入った。売上高は約430億円で従業員は2000人強。

 

同社はモーターを使って気体を圧縮して送り出すことで熱を奪うコンプレッサーと呼ばれる冷却部品に強みを持ち、スロバキアや中国などで生産しているとのこと。

 

  • セコップは家庭用ではエレクトロラックスなど欧州の家電大手のほか、韓国サムスン電子、中国ハイアールなど大手に部品を供給する主要メーカー

  • 業務用冷蔵庫向けも生産している。デンマークのダンフォスグループから2010年に独投資ファンド傘下に入った

  • 売上高は約430億円で従業員は2000人強

  • 同社はモーターを使って気体を圧縮して送り出すことで熱を奪うコンプレッサーと呼ばれる冷却部品に強みを持ち、スロバキアや中国などで生産している

 

そうですね、2010年にドイツの投資ファンドに買収されてから、名前がセコップになりました。

 

あと、上記で私が2013年にこの会社のことを知ったと書きましたが、セコップは2013年にACCというオーストリアの会社を買収するとしました。ACCの親会社が経営がうまくいかずに倒産したという事情があったわけなんですが、そこに目をつけたセコップが買ったという話。業界では話題になりました。

 

従業員は2000人強とありますが、もっと突っ込んで話しましょう。

 

ドイツの会社ですが、ドイツの従業員なんて微々たるものです。近年はだいたい100人前後をうろうろしていると思っていただければいいと思います。とはいっても、100人プラスマイナス数人ではなく、数十人単位での入れ替えがあったりしたようですが。

 

でも2000人。ということは。

 

そうです、ほとんどは、外国です。

 

具体的には、スロバキア、中国、オーストリア、スロベニアあたりの国々です。

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中国でやってることはすぐ想像できるでしょう。では、オーストリア、スロバキア、スロベニアあたりはどうでしょうか。なんだかおもしろい組み合わせだなぁと思われるかもしれません。

 

まず、スロバキアからいきましょう。セコップはスロバキアでは大きくやっていることで知られています。そんでもってスロベニア。これに関しては、もともと前身の会社が90年代にスロベニアで始めたという歴史があり、これを受け継いでやっているという事情があります。

 

それから、オーストリア。こちらはいいでしょう。上記で挙げたように、オーストリアの会社を買収してますから。この時、がっつり従業員も持っていきました。

 

今回の買収で一番大変なのはオーストリアの人たちでしょうかね。

 

セコップ自体2010年に買収を経験しています。また親会社が変わるなぁとなっているでしょう。さらに、オーストリアに関していえば、つい最近の2013年に親会社の経営等で苦労あり買収され、また今回買収されるわけです。オーストリアが大変のは想像できます。

 

永守氏はどう手なずけるのか。

 

ともかく、今回の買収で従業員に関していえば、ドイツのイメージは強く持ちすぎず、こういった国々で大きくやってると考えた方がいいでしょう。

 

最後に、なぜ日本電産はセコップグループを買収するのか、ここを見ておきましょう。

 

 

なぜ日本電産はセコップグループを買収するのか

上記日経新聞によると、高効率モーターと組み合わせることで冷蔵庫の一段の省エネ化や小型化を進めるとのこと。冬場の不必要な時に冷却を自動で調整して節電したり部品自体を小さくしたりして、小型でも大容量の冷蔵庫を作ることが可能になるとのこと。

 

冷蔵庫用コンプレッサーの市場は2億台弱とみられるとのこと。環境規制の強化が進んでおり、欧州やアジアで省エネタイプの冷蔵庫への切り替えが進むとのこと。年4%程度で成長が見込まれるとのこと。日本電産は白物家電では洗濯機や乾燥機向けモーターを生産してきたが、買収により冷蔵庫部品も加え、白物家電の世界展開をさらに本格化するとのこと。

 

これまでハードディスク駆動装置(HDD)向け超小型モーターなどを主力製品としてきたが、パソコンの出荷減少などで中長期的には市場が頭打ちとなる懸念もあるとのこと。産業・家電用の中大型モーターや、自動車関連事業を成長の柱と位置づけ、事業領域を広げるとのこと。

 

  • 高効率モーターと組み合わせることで冷蔵庫の一段の省エネ化や小型化を進める

  • 冬場の不必要な時に冷却を自動で調整して節電したり部品自体を小さくしたりして、小型でも大容量の冷蔵庫を作ることが可能になる

  • 冷蔵庫用コンプレッサーの市場は2億台弱とみられるとのこと。環境規制の強化が進んでおり、欧州やアジアで省エネタイプの冷蔵庫への切り替えが進む

  • 年4%程度で成長が見込まれる

  • 日本電産は白物家電では洗濯機や乾燥機向けモーターを生産してきたが、買収により冷蔵庫部品も加え、白物家電の世界展開をさらに本格化する

  • これまでハードディスク駆動装置(HDD)向け超小型モーターなどを主力製品としてきたが、パソコンの出荷減少などで中長期的には市場が頭打ちとなる懸念もある

  • 産業・家電用の中大型モーターや、自動車関連事業を成長の柱と位置づけ、事業領域を広げる

 

日本電産の白物家電に要注目です。

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