KKR創業者が日本のベンチャーに出資。
今回は、海外の著名投資家が日本の家電ベンチャーに出資するという話。けっこうすごい話です。
セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズがKKRの創業者らから計25億円の出資。著名な海外投資家が日本の家電ベンチャーに直接出資は珍しい。
15日の日経新聞によると、衣類の自動折り畳み機を手がける家電ベンチャー、セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ(東京・港、阪根信一社長)は15日までに、米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)の創業者らから計25億円の出資を受けたとのこと。
著名な海外投資家が日本の家電ベンチャーに直接出資するのは珍しいとのこと。セブン社は資金調達により技術開発を加速させるとのこと。
衣類の自動折り畳み機を手がける家電ベンチャー、セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ(東京・港、阪根信一社長)は15日までに、米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)の創業者らから計25億円の出資を受けた
著名な海外投資家が日本の家電ベンチャーに直接出資するのは珍しい
セブン社は資金調達により技術開発を加速させる
セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズに出資するKKRの創業者はヘンリー・クラビス氏とジョージ・ロバーツ氏。KKRとはコールバーグ・クラビス・ロバーツの頭文字をとったもので、その中の2人、クラビス氏とロバーツ氏が出資している。
さて、KKR創業者が出資という今回の話。
KKRは近年、日本でも大きくやってるファンド。私の方でも、以前、日立工機買収やカルソニック買収の際などで、いろいろ書きました。東芝メモリ買収で革新機構がパートナーとして「最初に」指名したファンドもKKRでした。ただ、その後、KKRではなく、ベインが革新機構のメインパートナーという話が出てきましたが。
それはともかく、そんなKKRというでかいファンドを創業者し、出資した人物とは誰でしょうか。また、今回は、KKR創業者以外も出資をしていますが、具体的にはどこでしょうか。
上記日経新聞によると、KKR創業者のヘンリー・クラビス氏とジョージ・ロバーツ氏のほか、中国民営投資会社の復星国際、鈴与などが第三者割当増資を引き受けたとのこと。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は研究開発費を助成したとのこと。セブン社にはパナソニックや大和ハウス工業も出資しているとのこと。14年の設立以来、調達した資金総額は100億円を超えたとのこと。
KKR創業者のヘンリー・クラビス氏とジョージ・ロバーツ氏のほか、中国民営投資会社の復星国際、鈴与などが第三者割当増資を引き受けた
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は研究開発費を助成した
セブン社にはパナソニックや大和ハウス工業も出資している
14年の設立以来、調達した資金総額は100億円を超えた
KKR創業者、ヘンリー・クラビス氏とジョージ・ロバーツ氏であるとしています。
ちなみに、KKRって、コールバーグ・クラビス・ロバーツの頭文字からきているものです。これ、創業者の名前でして、
K: コールバーグ
K: クラビス
R: ロバーツ
なわけです。つまり、創業者は3名います。その中の2名が今回出資する人です(上記赤色太字)。
残りのコールバーグ氏はなんで出資しないんだ、とおそらく思われる方もいるでしょう。
この理由はシンプル。
コールバーグ氏(ジェローム・コールバーグ・ジュニア氏)は、既に亡くなられてます。
これが理由。
さらにいえば、クラビス氏とロバーツ氏、同じKKRの創業者で、今回も一緒に出資して、長年仲いいのね、と思われるかたもおられるでしょう。
仲いいのも実は理由があります。
この2人は、従兄弟。このあたりも、2人が仲良いのと関係あるでしょう。
KKR創業者が出資するセブン社とは。
KKR創業者が出資するこのセブン社とはいったいどんな会社なのか。
ここ最近で話題を呼んでいるのが、「ランドロイド」と呼ばれる世界初の衣類折りたたみ機です。
上記日経新聞によると、セブン社は2017年度中に衣類を自動で折り畳む世界初の機械「ランドロイド」を商品化するとのこと。
衣類を放り込むだけできれいに折り畳まれた状態になる機械は国内外で話題を集めているとのこと。
セブン社は2017年度中に衣類を自動で折り畳む世界初の機械「ランドロイド」を商品化す
衣類を放り込むだけできれいに折り畳まれた状態になる機械は国内外で話題を集めている
洗濯して乾燥、その後、折りたたむ必要がありますが、この折りたたむ作業をしてくれる機械、それがランドロイドです。
技術的にも難しいようで、このランドロイド、12年間もの時間をかけて開発したとされています。
さらに驚きなのは、そのお値段。1台185万円といわれていますね。
なお、ランドロイドで話題を呼んだセブン社ですが、それ以外の事業もやっています。
上記日経新聞によると、セブン社はカーボン製のゴルフシャフトや睡眠中の気道を確保する鼻腔(びくう)挿入デバイスを開発・販売してきたとのこと。クラビス氏らはゴルフシャフトを実際に使って気に入り、同社に関心を持ったというとのこと。
セブン社はカーボン製のゴルフシャフトや睡眠中の気道を確保する鼻腔(びくう)挿入デバイスを開発・販売してきた
クラビス氏らはゴルフシャフトを実際に使って気に入り、同社に関心を持ったという
ゴルフシャフトを気に入り、会社に興味を持った。分かりますね、この気持ち。シャフトって、ゴルフでむちゃくちゃ重要です。
私も以前、ある会社のシャフトが大変気に入り、そこの会社のシャフトばかりを揃えていた時期もありました。
KKR創業者も、セブン社のシャフトだとけっこうよく飛ぶんだよといった気持ちで毎回ゴルフを楽しんでいたんでしょう。
こういった消費者と接点のある商品があったからこそ、巡り合えた話ともいえます。
KKR創業者にも認められたセブン社の今後のゆくえは。要注目です。