サイバーダインが仮想現実技術導入ときた。

 

サイバーダインといえば、筑波大学発ベンチャーで、難病治療のための装着型ロボット「HAL」を開発した企業として知られています。

 

ちなみに、サイバーダイン関連の話は、私の方でも先月記事にしました。

 

[HALを使った歩行訓練などにかかる治療費が保障] 大同生命とサイバーダインがロボスーツ特約つき保険。大同生命はHALロボスーツ保険の先駆者として、今後も商品を開発してほしい。

 

上記記事では、サイバーダインと大同生命が組み、「HAL」を使った難病治療の保障付き保険商品の取り扱いを始めるという話でした。

 

今回は、このサイバーダインが、仮想現実技術を手掛けるベンチャー企業に出資し、仮想現実の技術を導入するという話です。

 

 

サイバーダインが仮想現実(VR)技術を手掛けるミライセンスに約2億円出資(10%超の出資比率)。サイバーダインはミライライセンスの技術を導入し、歩行機能が低下した難病患者の治療などに使うロボットの操作性を高める。

14日の日経新聞によると、装着型ロボット開発のサイバーダインは、仮想現実(VR)技術を手がけるベンチャー企業のミライセンス(茨城県つくば市)に約2億円を出資するとのこと。

 

仮想空間の物体に触った感覚などを指先で再現するミライセンスの技術を2018年にも導入し、歩行機能が低下した難病患者の治療などに使うロボットの操作性を高めるとのこと。出資比率は10%超。取締役の派遣などはしないとのこと。

 

  • 装着型ロボット開発のサイバーダインは、仮想現実(VR)技術を手がけるベンチャー企業のミライセンス(茨城県つくば市)に約2億円を出資する

  • 仮想空間の物体に触った感覚などを指先で再現するミライセンスの技術を2018年にも導入し、歩行機能が低下した難病患者の治療などに使うロボットの操作性を高める

  • 出資比率は10%超。取締役の派遣などはしない

 

 

サイバーダインのミライセンスへの出資、つくば市のベンチャーつながりでもある。サイバーダインは筑波大学発ベンチャーでつくば市に本社がある。ミライセンスもつくば市に拠点があり、産業技術総合研究所発のベンチャー。代表取締役の香田夏雄氏は筑波大学出身。サイバーダインが出資するミライセンスとは。

ミライセンスはベンチャー企業。たまにベンチャーの特集などにも出ています。

 

上記にミライセンスの拠点が茨城県つくば市とありましたが、今回は実はここは非常に大きなポイントです。

 

というのも、記事冒頭で書いたように、サイバーダインは筑波大学発ベンチャー本社は「つくば市」にあります。

 

一方、ミライセンスの拠点も「つくば市」ミライセンス自体、つくば市と密接なつながりがあります。

 

そもそも、ミライセンスは、産業技術総合研究所発のベンチャー企業。そして、産業技術総合研究所はつくば市に本部があります。ミライセンスの拠点がつくば市というのは納得いくところでしょう。

 

ちなみに、ミライセンス設立者の一人、中村則雄氏は産総研主任研究員でもあります。

 

さらに、ミライセンスの代表取締役でコファウンダーである香田夏雄氏は筑波大学出身

 

結局、サイバーダインとミライセンスは、両社とも、「つくば市」と深いつながりがあるベンチャー企業というわけです。ミライセンスの代表取締役が筑波大学出身ですから、この点でもつながる点がありますね。

 

共に「つくば市」のベンチャーというのがきっかけとなって関係が深まったというのは確実にあるでしょう。今回は取締役の派遣もなし、同じつくば市ベンチャーとしては、ある程度信頼関係もあることを前提としていることでしょう。

 

さて、サイバーダインが出資するミライセンスとはいったいどんな会社なのか、これを確認しておきましょう。

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上記日経新聞によると、ミライセンスは産業技術総合研究所の研究成果を実用化するため、14年に設立、指先に振動を与えて脳に錯覚を起こさせる機器を開発したとのこと。

 

画面上のモノを触った感覚や、指先が様々な方向に引っ張られる感覚などを再現できるとのこと。

 

  • ミライセンスは産業技術総合研究所の研究成果を実用化するため、14年に設立した

  • 指先に振動を与えて脳に錯覚を起こさせる機器を開発した

  • 画面上のモノを触った感覚や、指先が様々な方向に引っ張られる感覚などを再現できる

 

いわゆる、バーチャルリアリティーの中でも、モノを触った感覚が再現できるという、大変興味深いものです。

 

要は、何にもないところに、あたかもモノがあるかのように「見える」だけでなく、「触って」感触をつかめるというもの。

 

こういった技術を導入しようというのが、サイバーダインの考えです。

 

最後に、なぜサイバーダインがミライセンスに出資するのか、出資してどうしていきたいのか、これを確認しておきましょう。

 

 

なぜサイバーダインはミライセンスに出資するのか

上記日経新聞によると、サイバーダインのロボットはタッチパネルの画面で操作するが、操作に慣れない高齢者などは迅速に情報を入力できないことがあるとのこと。

 

VR技術を応用し、画面上のボタンを押すと画面がへこむ感覚を指先に与えるなど操作している実感を高め、扱いやすくするとのこと。画面に映した仮想空間と連動させて指先に触感なども再現すれば、楽しみながら治療できるというとのこと。

 

清掃用や運搬用ロボットなどにも導入、一般家庭で使うロボットへの普及も見据えるとのこと。

 

  • 画面に映した仮想空間と連動させて指先に触感なども再現すれば、楽しみながら治療できるという

  • 清掃用や運搬用ロボットなどにも導入する

  • サイバーダインのロボットはタッチパネルの画面で操作するが、操作に慣れない高齢者などは迅速に情報を入力できないことがある

  • VR技術を応用し、画面上のボタンを押すと画面がへこむ感覚を指先に与えるなど操作している実感を高め、扱いやすくする

  • 一般家庭で使うロボットへの普及も見据える

 

サイバーダインはミライセンスのVR技術をうまく導入できるかつくば市つながりの両社のゆくえは。要注目です。

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