[鎖国状態では回復無理] ANA赤字1000億、9000人削減へ。政府は隔離10日間をどうにかせよ。自主隔離が14日から10日間になっても変わらない。ANAはリストラ策は実施済みだが、定年、自主退職、採用抑制で9000人減らされる。ANAの人員削減、自主隔離、国際線次第だろう。
本日は、ANAが最終赤字1000億になり、9000人を削減するという話。
ANA、赤字の厳しい状況です。
私が言いたい結論としては、現在の鎖国状態では回復は無理、政府は早く隔離をどうにかするべき、社長は強気一辺倒ではいけない、となります。
ANA最終赤字1000億円、9000人削減へ
10月29日の毎日新聞によると、ANAは2025年末までに約9000人削減する計画を発表したとのこと。大半が国内従業員で、全日本空輸などANAブランドの航空事業に携わる人の2割超に当たるとのこと。22年3月期の連結最終(当期)損益は、従来予想の35億円黒字から1000億円の赤字に下方修正したとのこと。
ANAは国際線次第。現在の鎖国状況では厳しい。隔離10日間の壁。自主隔離が14日間から10日間になっても同じこと。日本に来るなと言ってるのと同じこと。
下記でも書きますけど、ANAが黒字になるなんて思ってた人はほぼいないと思います。
ANAは、国際線次第なんですよ。
そもそも、国際線が戻らないと、お話にならない。
今回、期末予想において、19年比で国際線を70%減に下方修正してますけど、もうこれが物語っています。
で、現在の状況では、国際線が戻るわけがないといえます。
なぜなら、現在の日本の状態は、ほぼ鎖国状態だからです。
観光客は例外を除き完全に制限されてますし、海外で働く日本人や、海外にビジネスを持つ日本人にも地獄の状況です。
私はヨーロッパにちっこいビジネスを持ってますから、なおさら強く思います。
例えば、ヨーロッパから日本を訪れるとして、現在、自主隔離が必要な状況となっています。
これまでは14日間でしたが、これがワクチン接種者であれば、10日間に短縮されました。
しかし、14日間だろうが10日間だろうが、同じようなものです。
考えてみていただきたいのですが、日本にわざわざきたのに、10日間もホテルにいろ、という状況。
10日経って遂に外出するにしても、いったいそれから何日日本を楽しむことができるでしょうか?
加えて、長いフライト、空港でも多大な時間を取られることを忘れてはいけません。
例えばヨーロッパからだと、片道10時間フライトがあるにしても、空港の乗り換えでいったい何時間さらに時間を取られることやら。
全部時間を合わせると、日本を楽しむ時間がほとんどないということになります。
そんな長い間休みをとれる人なんていないでしょうから。
ワクチンパスポートって、いったいなんやねん、という話です。
これが例えばヨーロッパだと、ワクチンパスポートで、このような自主隔離がないので、ついたらすぐ観光、となります。
だから、なんで10日間も隔離がある日本に行くのかという話になってくるわけです。
日本に来るな、といってるのに等しいですよ、これは。
現在は鎖国状態です。
もうANA云々というより、政府はいったいいつ動くの、という話です。
政府が早く動かないといけません。
ANA赤字1000億に下方修正、片野坂真哉社長、黒字予想はさすがにやりすぎたか。
ちなみに、もともとの黒字予想、これが無茶苦茶だ、と言う人もいるでしょう。
これは、前回の予想発表時にも、言われていたことです。当時からさすがに無理だろう、と。
前回の予想発表時、まさかここまで国際線が戻らない状況を想像しにくかった、というのがあります。海外では、ワクチン接種で、国際線が動き始めていましたので。
ただ、片野坂社長は、強気過ぎました。
ANA人員削減9000人、リストラ策は既に実施済みで、9000人は、定年や自主退職、採用抑制などで対応
上記毎日新聞によると、人員削減は、主に中核航空会社である全日空の地上職や客室乗務員(CA)らが対象で、傘下の格安航空会社(LCC)は含まないとのこと。20年度末の約3万8000人から25年度末までに約2万9000人に減らすとのこと。
既に希望退職を募るリストラ策を実施済みで、今回発表した9000人分は基本的に定年や自主退職、採用抑制などで対応するとのこと。デジタル技術を活用した省人化でサービス水準を維持するとのこと。
自主隔離がなくなれば、急回復につながる。ただ、国際線以外の収益を確保しておかないと、将来のさらなるリストラも考えないといけないかもしれない。
定年、自主退職、採用抑制で9000人減らすということですが、強気に増やせる状況ではもはやない、と。
しかし、上記でも書きましたけど、私が思うに、とにかく自主隔離をどうにかしないと、ANA社員にとっては厳しいと思います。
また、国際線以外の収益確保も急務です。
万が一政府がノロノロしていたら、さらなるリストラの可能性、これも否定できないでしょう。
ただ、逆の見方をすれば、自主隔離がなくなったら、これは国際線に強みを持つANAの「急回復」につながるでしょう。
もちろん、これまでと同じような需要は見込めないでしょうが、自主隔離があるとないでは、天と地の差だと、私は考えます。
ANAの社員には、厳しい状況の中、踏ん張っていただきたく思います。
片野坂社長は、強気一辺倒での発言は控えていただきたく思います。