日立国際電気が新たな旅へ。
以前から出ていた日立国際電気の売却話。
私のほうでも以前、何度か扱いました。
[噂の話し合いは既に進んでいた] 日立が日立工機と日立国際電気の一部事業を売却へ。1000億円超。日立の事業再編は進む。
以前から2017年中に日立は日立国際を売るという話でしたので、まさにこの通りになったわけですが、今回おもしろいのは、日立国際電気買収でKKRが登場するという点。
日立製作所が日立国際電気の半導体製造装置事業を売却へ。KKRに日立国際電機株約52%を売却。
日経新聞によると、日立製作所は26日、日立国際電気の主力の半導体製造装置事業を売却すると発表したとのこと。
米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)に保有する日立国際株約52%をすべて放出するとのこと。
日立製作所は26日、子会社の日立国際電気の主力の半導体製造装置事業を売却すると発表した
米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)に保有する日立国際株約52%をすべて放出
考察: 日立国際電気を買収するのはKKR。KKRは日立工機も買収している。KKRは日立系列が好き。日立はファンドと付き合いが多くなっている。
今回の注目点。
それは、日立国際電気買収で登場するのがKKRという点。
KKR。
今年絶好調なので、私のほうでも記事が大量にあります。
つい最近では、東芝半導体買収話でKKRが登場しています。
[まさかまさかのKKR登場、革新機構は裏で動いていた] 東芝半導体売却で米KKR・革新機構が共同入札へ。KKRは二次入札に強い。WDも合流させ、KKR・革新機構・WDが連合を組めれば一番いいだろう。
KKR・革新機構・WDでの東芝半導体買収に期待がかかっています。
KKRが絶好調なのはおいておいても、今回やはりおもしろいのは、ファンドの中でも他ならぬKKRが日立国際電気買収で登場という点。
なぜおもしろいのか。
それは、KKRは日立工機買収の際も登場したからです。
[噂の話し合いは既に進んでいた] 日立が日立工機と日立国際電気の一部事業を売却へ。1000億円超。日立の事業再編は進む。
結局、日立は日立工機も日立国際も、両方ともKKRに任せることにしたということになります。
ここから、日立とKKRの関係が深いこと、また、KKRが日立系列のビジネスに関心を寄せている姿なども見えてきます。
あともう一つ。
最近日立はファンドとの付き合いが多くなってきています。
つい数日前。
日立で買収話がありました。
[どう考えても日立が欲しいのは北米の販売網、1357億円買収] 日立がアキュダイン社からサルエアーを買収。サルエアー社そのものの収益はあれだが販売網がすごい。
これにも買収交渉でファンドが絡んでいると考えるのが普通でしょう。
最近の日立の買収話はファンド絡みの話が多く、なかなか興味深いといえます。
KKRは日立国際電気をどのように買収するのか
上記日経新聞によると、KKR傘下の特定目的会社が今夏にも日立国際株のTOB(株式公開買い付け)を実施。この特定目的会社が日立国際を完全子会社化したうえで、今冬にも日立国際が半導体製造装置事業を分社化。特的目的会社が半導体製造装置事業を吸収するとのこと。
その後、日立と日本産業パートナーズがそれぞれ20%ずつを映像・通信事業が残った日立国際に出資。KKR側が60%の出資を維持する計画とのこと。一連の取引を2018年1月までに終えたい考えとのこと。
KKR傘下の特定目的会社が今夏にも日立国際株のTOB(株式公開買い付け)を実施
この特定目的会社が日立国際を完全子会社化したうえで、今冬にも日立国際が半導体製造装置事業を分社化。特的目的会社が半導体製造装置事業を吸収する
その後、日立と日本産業パートナーズがそれぞれ20%ずつを映像・通信事業が残った日立国際に出資
KKR側が60%の出資を維持する計画
一連の取引を2018年1月までに終えたい考え
なぜ日立は日立国際電気を売却するのか
上記日経新聞によると、主力事業を売却したうえで、映像・通信事業が残る日立国際に対して改めて少額出資する枠組みで、非中核事業を切り離すとのこと。
日立はグループ内の再編を進めるなか、他の事業との相乗効果が見込みにくくなっていた日立国際の半導体製造装置事業の売却を検討してきたとのこと。一方、映像・通信事業は、あらゆるものがネットにつながる「IoT」に関連する注力事業としてグループにとどめるとのこと。
主力事業を売却したうえで、映像・通信事業が残る日立国際に対して改めて少額出資する枠組みで、非中核事業を切り離す
日立はグループ内の再編を進めるなか、他の事業との相乗効果が見込みにくくなっていた日立国際の半導体製造装置事業の売却を検討してきた
一方、映像・通信事業は、あらゆるものがネットにつながる「IoT」に関連する注力事業としてグループにとどめる
日立国際電気はどの方向へ向かっていくのか、要注目です。