ホンハイのブランディング戦略がなかなかおもしろい。
ホンハイのシャープ買収劇はいろいろな意味で見ものであった
今年の鴻海 (ホンハイ)のシャープの買収劇はかなりの見ものでした。個人的には、シャープ経営陣のだらしなさが露呈してしまったように感じましたが、それはさておき、今後シャープがどうなっていくか。
ホンハイがノキアの携帯電話買収へ
そのホンハイですが、今日の日経新聞によると、次はノキアの携帯電話買収に乗り出すとのことです。日経新聞の記事はこちらです。買収額は3億5千万ドル(約380億円)とのことです。
これは驚き。とりあえずスピード感はあるかと思います。
そもそもノキアとは
そもそもノキアってのは、いちようおさらいしておくと、フィンランド発の携帯電話会社です。この会社、つい5年ぐらい前までは、世界最大の携帯電話会社でした。私もノキアの携帯は持っていたことがあります。まぁヨーロッパの人ならだれでも知っているでしょうね。
しかし、現在のノキアのイメージはあまり「かっこいい」イメージはない。というのも、ノキアは、スマートフォン戦略に完全に出遅れた会社。安い携帯というイメージでしょうか。
ちなみに、このノキアの携帯電話は、マイクロソフトに買収されています。2014年に買収は完了しています。
時代の流れというのはおもしろいもので、2011年まではノキアのすごさがもてはやされていたわけですが、今となっては転落してしまった。しかし、ブランド力はいまだに健在。ノキアっていう名前は誰もが知ってる名前ですから。
このノキアの携帯事業を買うホンハイ。何をこんなに急いでいるんでしょうか。
一番の理由は、アップルの減速です。アップルの減速感が半端なく、アップルに依存してビジネスしていたホンハイは、急速に新規ビジネスを始めるプレッシャーがあるわけです。で、ホンハイの戦略のようですが、いわゆる自社ブランドのない会社ですので、ブランドのある会社を買って自社ブランドを育てようという考えです。だから、ブランドのあるシャープが買われ、今回はノキアの携帯が買われたわけです。
ノキアの携帯の買収額は380億円。あのノキアの携帯は知らない間に380億円で買えるものになっていたということにも驚きでしょう。今後、ホンハイがこのノキアをどうしていくかにも注目が集まります。