8カ月もの間、中国当局に拘束されていた香港書店店長がその実態を遂に語った。
香港書店店長。林栄基店長。彼を含む、5人は昨年行方不明になり、話題となったあの事件。林栄基店長は中国で8カ月間拘束されていました。その林栄基店長が、中国での人権侵害について語った、そんな話です。
中国当局による拘束までの流れ
林氏は昨年10月24日、恋人に会うためいつものように広東省に渡ったところ、深圳市で拘束されたという。翌朝、手錠と目隠しをされた状態で電車で東部の寧波市に連行
このように、いきなり拘束されたわけです。恋人も心配したことでしょう。
拘束の期間
8カ月間。
拘束され、何が聞かれたか
1人で個室に監禁されて本土での禁書販売について繰り返し尋問を受けた
家族との連絡も弁護士との接触も禁止された
いきなり連れ去られ、弁護士とかにも合わせないわけですから。人権も何もないでしょう。
拘束中はどのような監視状況下だったか
これに関しては、BBCが非常に興味深い詳細を書いているので、私の方で簡潔にまとめます。
- 24時間監視されていた
- 身体的な虐待はなし→恐怖で心理的には追い詰められていた
- 家具はプラスチックのラップフィルムで覆われていた→自殺防止のため?
- 歯ブラシが小さく、ナイロンの紐がついていた。歯を磨く時は看守が紐の反対側を持っていた。終わったら返さなくてはならなかった。→歯ブラシ自殺の阻止と店長は考えている
6月17日のBBCの記事よりまとめた
特に注目すべきが歯ブラシ。紐で結ばれていて、反対で看守がその紐をもっているわけです。呑み込もうとすれば一瞬で引っ張って歯ブラシを取ることができる。なんなんですかこれは。
あと24時間監視されているのは、精神的にまいっちゃうでしょう。。。
釈放の条件
巨流発行公司(マイティ・カレント)の本を購入した中国本土の人間の名前が収められた謎のハードディスクを香港で手に入れるよう指示されたと話した
誰が購入したのかを監視。購入した人はチェックされているのでしょうか。。。実際、店長はこう語っています。
「そこで得た情報をもとに自分は尋問されたのだと、今は分かる」と林氏。「読者については決して話さなかった。巻き込まれてしまうのが心配だったし、そうすれば香港の人たちは私が裏切ったと思うはずだ。でも私はそんなことはしていない」。
6月17日のBBCの記事より
つまり、この林栄基店長は、釈放条件を無視して、パブリックの場で話しちゃってるわけです。正直、今頃中国当局はブチギレしてるでしょう。店長は今後の身の安全も確保しないと、まずいと思われます。そして、この勇気は称賛に値します。
5人のうちの1人はなんと中国ではなく、香港で拉致。
1人同業の李波氏は、香港で拉致されました。この件に関して、林栄基店長は、
昨年12月末に失踪した同業者の李波氏は香港で拉致されたのであり、中国当局による香港への「越権行為」は容認できない
6月17日のBBCの記事より
と語ったとされています。
拘束を指示した人(憶測)
- 中国政府指導部トップ
- 中央政府に気に入られたい下級役人
6月17日のBBCの記事より
など、意見はいろいろあるみたいです。
拘束理由(憶測)
習近平国家主席の私生活に関する暴露本の出版が目前だったからではないかという見方もある
6月17日のBBCの記事より
真相は不明なようです。
追記: 香港では自由に暴露本などが出回っている。しかし、中国共産党はこれに対して警戒感を示している模様。
香港では中国共産党内部の権力闘争や指導者のスキャンダルを扱う書籍が自由に流通している。こうした書籍は中国本土では販売が禁じられているが、香港を訪れた観光客が土産物に購入するなど高い人気を集めていた
まさに今回、なぜ書店関係者が多く拉致、拘束されているのかのポイントがここにあります。中国国内にいればインターネットの規制などで実態が分からなくても、香港へ行けば実態が書かれてある本を中国語で購入して読むことができます。これに対し、共産党は危機感を示しているということです。
24の世界を思い出す
24ファンの皆さま。なんだかこういう話を聞くといつも24を思い出してしまいます。しかも今回は24時間監視、ということでまさに24。ただ、今回の場合は肉体的プレッシャーはなかったわけですが、精神的に8カ月間これだともうどうにもならないような気がします。しかもいつ釈放されるかもわからないわけですから。
どうぞ、林栄基店長におきましては、精神科医のケア、そして、身の安全の確保をしてもらいたく、協力者がたくさんいてくれるように願っております。人絹侵害はよろしくないですね。