なんとトルコのエルドアン大統領、ここにきてロシアのプーチン大統領に謝罪文。ロシア軍爆撃機撃墜事件、問題は収束するのか。

 

覚えていますか、ロシア軍爆撃機撃墜事件。2015年11月にあった事件です。トルコとシリアの国境付近で、ロシア軍の飛行機がトルコ軍によって撃ち落されたというあの事件です。

 

 

トルコ大統領が謝罪文を送った

で、当時から、お前が悪い、いやおれは悪くない、とトルコ、ロシア、両国とも譲らずに話がもつれていましたが、ここにきて新たな展開が。

 

6月27日のBBC(英語)の記事によると、トルコ大統領のエルドアン大統領が、謝罪文をロシアのプーチン大統領に書いたとしています。そして、再び良好な関係を保ちたい、ロシアは友人であり、戦略的パートナーである、と述べたようです。

 

トルコが折れた形ですね。ロシアの反応がどうなるか、要注目です。

 

 

トルコの外交戦略に動きか

ちなみに、27日、トルコはイスラエルと和解しています。トルコは、イスラエル軍によるトルコ船団襲撃事件に関して2国間関係正常化で合意したと発表したのです。それに関しては、こちらをご覧ください。

[外交ニュース] トルコとイスラエル、和解へ。トルコ船団襲撃事件に関して

 

今回、ロシアに謝罪文を書いていることから、トルコが隣国との外交正常化に動いているとみることができるかと思います。どういうことか。

 

 

トルコが孤立外交を避け始めたか

トルコとイスラエルが和解した理由として日経新聞があげたこの一文を読めば、今回、なぜトルコがロシアにも歩み寄ろうとしているのか、想像がつきます。トルコとイスラエルの和解交渉に関し、

 

交渉が進んだ背景には、昨年11月のトルコによるロシア軍機撃墜事件がある。事件を受け、ロシアは対トルコ経済制裁を発動。ロシア産ガスをトルコ経由で欧州に運ぶパイプライン計画は暗礁に乗り上げた。エジプトやシリアとの間でも関係が悪化するトルコは孤立への危機感を深めていた。

6月27日の日経新聞の記事より

 

つまり、トルコが外交的に孤立し始めていたので、危機感を感じて歩み寄りを始めたということです。

 

しかし、イスラエルと仲良くして、今回ロシアにも歩み寄ろうとしているとは、けっこうな戦略転換、動きを速めているとみることもできるでしょう。

 

 

豆知識: ロシア軍爆撃機撃墜事件

2015年11月24日、トルコ軍がロシア軍の飛行機を撃ち落とした事件。ロシア人の乗員2名が亡くなりました。撃ち落しに関して、トルコ軍は、よくわからない飛行機が領空侵犯してきて、何回も警告をしたが反応なく無視したため、撃ち落としたと主張。なお、ロシア軍は警告がなかったと主張していました。

 

 

個人的なネタ

個人的なネタをだすとすると、当時、事件の翌日あたりだったと思うのですが、たまたま見知らぬトルコ人に会った(出くわした)わけです。まぁ私はけっこう見知らぬ人ともすぐ打ち解けるわけですが、このトルコ人とちょっと世間話をしていたわけです。最近どうよ、みたいな世間話ですね。で、このトルコ人はしょっぱなから、ロシアのニュースを見たか、ときた。で、どうよあれ、みたいな話になったわけですが、このトルコ人は相当頭にきているようで、あれはいわゆるロシア軍が勝手に入ってきて、警告してるわけだから、やって当然だ、といっていましたね。

 

まぁ普段からの感情が爆発してるような感じでしたが、これぞまさしく当初のトルコ側の主張と同じですね。とにかく一般庶民にもけっこう刺激を与えたニュースでした。今回の件に関して、彼はどう思うのでしょうか。

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