F3戦闘機入札準備、総事業費はなんと最大4兆円規模。
F3戦闘機。制空権を維持するための戦闘機です。そして最大4兆円という数字。世界の防衛企業の関心となりそうな話題がでました。以下、7月1日のロイターの記事をまとめ、考察していきます。
防衛省、F3の入札準備へ
上記ロイターによれば、
日本の防衛省は7月、総事業費が最大で400億ドル(約4兆1100億円)とも言われる次世代戦闘機の入札の準備に入る
入札について
上記ロイターによれば、
必要な情報を提供する協力企業を7月5日まで募集。手を挙げた企業になるべく早く連絡し、情報提供を求める予定
というわけで、まずはどの企業が手を挙げるのかが注目ですね。
防衛省は既にいくつかの企業とコンタクトをとっている
上記ロイターが事情に詳しい複数の関係者から調べたところ、防衛省は既に
国内の主契約業者となる三菱重工業
米防衛大手ボーイング
ロッキード・マーチン
これらの企業に対して、戦闘機開発製造計画への参加を求めているようです。
外国企業であれば米国が有利か
上記ロイターによれば、米国企業が選ばれる可能性が高いと指摘しています。
親密な日米関係を踏まえ、日本は米軍と密接に連動できる戦闘機を優先
まぁこれには納得いく話ではありますね。ただ、やっぱトランプさんの件とかもありますし、米国依存である必要もないかもしれませんね。以下が可能性。
しかし米国企業以外の企業も参加可能性あり
上記ロイターであげている企業は、
ユーロファイター・タイフーンを製造・開発した企業コンソーシアム:
エアバス・グループ
英BAEシステムズ
伊フィンメッカニカ
ユーロファイタータイフーンはNATO加盟国であるイギリス、イタリア、ドイツ、スペインが共同開発した戦闘機です。だから上記にあげられているエアバス、BAEシステムズ、フィンメッカニカとかは全部ヨーロッパ企業ですね。
それと、上記ロイターでは
スウェーデンのサーブ
も候補としてあげています。サーブ (Saab) っちゅーとやっぱ自動車を思い浮かべる人も多いですが、自動車のサーブ・オートモービルで、全く別の会社です。まぁ正確にはもともと一緒ではありましたが、いろいろあり、離れました。
国内で設計、製造の可能性も
上記ロイターではF3は日本国内での設計、製造の可能性も高いとしています。利点と不利点、両方指摘しています。
不利点
計画費の高騰
開発費の増加は、国家予算の重荷
利点
日本政府が昨年、長年維持していた武器移転を解除
将来的に輸出することでコスト軽減を図る可能性
いやー、本当は自国製造で輸出した方が長いスパンではいいでしょう。武器輸出産業国家になれる可能性だってあるわけですから。
ちなみに別の話ですが、残念ながら三菱航空機のMRJの開発は少し遅れ気味ですね。ANAもボンバルディアの小型旅客機Q400を発注しちゃいました。
[航空業界ニュース] ANA、ボンバルディアの小型旅客機、DHC―8―Q400を3機発注。これはプロペラ機。かなり独特でけっこうかっこいいかも。三菱航空機のMRJは残念ながら遅れ
というわけで、自国製造ならもう徹底的なまでのタイムスパンの計画とその計画通りに実行する行動力が必要です。三菱重工業さんは特に船の問題がありましたから、もう同じ間違いを繰り返さないよう、徹底的にお願いします。私は自国で製造に賛成ですが、懸念材料が、いいものを作りすぎてしまおうという魂。年密な計画、お願いします。まぁこれは正直どうなるかわからないけれども。
今後のタイムライン
上記ロイターをまとめると、
最終決定は2018年夏ごろ
戦闘機の配備は早くとも2020年代の終わり
というわけで、今アジアで領有権のいざこざがけっこうあるんで、やはり割と速めのペースでやっていくようです。今後に注目です。