ユニクロ率いるファーストリテイリング。日本の衣料大手であり、ナンバー1の存在。今や世界のユニクロに成長したこの会社、ここへきて少し苦労している。

 

 

純利益46%減、通期業績下方修正

日経新聞によれば、14日にファーストリテイリングが2015年9月から2016年5月までの連結毛kkさんの業績を発表。結果、純利益が前年同期比46%減の710億円となったとのこと。さらに、16年8月期通期の業績見通しを下方修正し、純利益は従来予想を150億円下回る450億円になる見通しとのこと。円高の影響で為替差損が予想より200億円増えるとのこと。

  • ファーストリテイリングが14日発表

  • 2015年9月~16年5月期の連結決算(国際会計基準)

  • 純利益が前年同期比46%減の710億円

  • 純利益は従来予想を150億円下回り、前期比59%減の450億になる見通し

  • 円高で為替差損が従来予想よりも約200億円膨らむ

 

 

値上げ後に離れた客がなかなか戻ってこない

日経新聞の記事によると、2015年秋までの2年間で10%を超える値上げをユニクロはしてきて、その結果、深刻な客離れが起きたとのこと。結果、2月に価格を元に戻す戦略を始めたものの、なかなか客が戻ってこないとのこと。6月の国内既存店客数は3.6%減で、5カ月連続のマイナス。これは2年前の8割の水準とのこと。

 

  • 15年秋までの2年間で10%を超える値上げをした

  • 深刻な客離れ

  • 客数を戻すために「価格を元に戻す」(柳井正会長兼社長)戦略へ転換したのが2月

  • 6月の国内既存店客数は3.6%減

  • 5カ月連続のマイナス

  • 2年前の約8割の水準

 

ユニクロがちょっと値上げしてきてて客がけっこう離れてしまったのは有名な話。で、競合他社なんていくらでもいるわけで、他のいい店見つけてしまった人たちもなかなか戻ってこないわけです。さらにいえば、離れた客の中で、ユニクロが値下げをしたことを知らない人が、案外多いのも事実でしょう。これは、企業の価格戦略が難しいことをよく示しています。なおさら、ファストファッションの業界なんてそうでしょう

 

 

しまむらという強力なライバル

まぁ国内で一番強力なライバルはしまむらでしょう。上記日経新聞によれば、ライバルのしまむらは16年3-5月期に過去最高の純利益を計上したとのこと。理由としては、ユニクロを超える安さ。ユニクロの単価が1990円や2990年が多いのに対し、しまむらは平均で1品900円を切るとのこと。

  • ユニクロのライバルといわれるしまむらは16年3~5月期に過去最高の純利益を計上

  • 客を引きつけるのはユニクロを超える安さ

  • ユニクロの単価は1990円や2990円が多いのに対し、しまむらは平均で1品900円を切る

 

ファストリテーリングの柳井会長はまぁいわば天才ですが、ただ、今回の値段の件に関していえば、しまむらに軍配が上がったようです。しまむらの野中正人社長なんかは、この人ももっとメディアに取り上げられて言い方だと思うんですが、インタビュー見ていても、徹底的な消費者目線をする方であり、値上げというのを、特にファストファッションにおいては、どれだけ消費者が好まないかを熟知している方です。

 

 

それでもユニクロは”新たなヒット商品”で、復活する可能性が大いにある

ユニクロってのは、近年、ヒット商品がたくさんありました。価格は割かし低めのヒット商品を生み出す能力がこの会社にはあります。上記日経新聞では、ヒートテック、エアリズムをあげています。そして、これらに続く基幹商品の開発を目指すとのこと。ちなみに、ヒートテックに関しては、強豪も続々販売してきており、今やユニクロより値段が安いものもでてきたとのこと。

  • 大ヒットしたヒートテック、エアリズムに続く基幹商品の開発を目指している

  • 価格と機能で客を再び驚かせることができるのか

  • 発熱・保温の機能を持つ「ヒートテック」のような商品は、競合が続々発売

  • ユニクロより安い商品も

 

正直、こういったユニクロのヒット商品ってのは、安ければいいと考えていたライバルを蹴散らしてきたのは一つの大きな要因です。ただ、こういったものも、結局普及すれば、値段は安くなっていくもの。

 

ユニクロは、ヒートテックのような発想力のあるヒット商品を再び作れば、客足も戻ってくることでしょう。値段に関しても、これぞユニクロっていう値段で勝負していただきたくと思います。

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