大阪国税局の税務調査。ダイキン勘弁してくれ。

 

ダイキン工業、約7億4千万円の申告漏れ

8月4日にロイターが伝えたところ、空調機器大手のダイキンが、約7億4千万円の申告漏れを大阪国税局より指摘されていたことが4日分かったとのこと。期間は2015年3月期までの2年間とのこと。このうち、約1億2千万円は、仮装・隠蔽を伴う所得隠しと認定されたのこと。

 

  • 空調機器大手「ダイキン工業」(大阪市)が大阪国税局の税務調査

  • 2015年3月期までの2年間

  • 約7億4千万円の申告漏れを指摘

  • 4日、同社への取材で分かった

  • 約1億2千万円は仮装・隠蔽を伴う所得隠しと認定

 

ダイキンというと、今は連結売上高は過去最高になるほど絶好調の会社。そんな絶好調の矢先の話。こういう話題が出てくるのはちょっと残念な話ですね。特に何が残念かというと、隠蔽を伴った所得隠しがあった点。つまり、一部は意図的だったわけです。

 

 

追徴税額は約3億円

上記ロイターによると、重加算税などを含む追徴税額は約3億円とのこと。既に全額を納付したとのこと。

 

  • 重加算税などを含む追徴税額は約3億円

  • 既に全額を納付した

 

 

ダイキンの申告漏れはどのようなものだったのか。そして、どのような所得隠しなどをしていたのか。ダイキンの不適切会計の概要。

毎日新聞をまとめると、主に2つの点にフォーカスする必要があります。

  1. 化学材料を巡る取引。これは所得隠しと認定された模様。
  2. ソフトウェア費用を損金計上するミス

 

1.化学材料を巡る取引。これは所得隠しと認定された模様。

問題とされたのは化学材料を巡る取引とのこと。ダイキン工業は、相場価格よりも高く子会社から買い取り、経費計上していたとされるとのこと。国税局は、この取引が子会社への支援だったとし、相場との差額分は課税対象になる寄付金に当たると判断したとのこと。意図的に所得を圧縮したとして、重加算税の対象になる所得隠しを認定した模様とのこと。

  • 問題とされたのは化学材料を巡る取引

  • ダイキン工業は相場価格よりも高く子会社から買い取り、経費計上

  • 国税局はこの取引が子会社への支援だったとし

  • 相場との差額分は課税対象になる「寄付金」に当たると判断

  • 意図的に所得を圧縮したとして、重加算税の対象になる所得隠しを認定した模様

 

これはおもしろい。必要以上に高く買っていてその分経費計上していた。どこの化学子会社でしょうかね。

 

 

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2.ソフトウェア費用を損金計上するミス

上記毎日新聞によると、固定資産として計上すべきだったソフトウェア費用を損金処理する経理ミスもあり、申告漏れに当たると判断されたとのこと。

  • 固定資産として計上すべきだったソフトウエア費用を損金処理する経理ミス

  • 申告漏れに当たると判断

 

資産計上せず、経費という、クラシカルな話。ただ、こちらはミスとなっています。意図的ではなかったということでしょう。

 

 

ダイキンの見解は

上記毎日新聞によると、見解の相違があったが、国税当局の指示に従った。今後は適正な税務処理に努めるとコメントしたとのこと。

  • 見解の相違があったが、国税当局の指摘に従った

  • 今後は適正な税務処理に努める

 

見解の相違があったということは、納得していないところがあるんでしょうか?

 

 

ダイキンの不適切会計で思い出すのは2009年に発覚した事件

覚えてますかね。2009年に発覚した不適切会計の事件。10年間もの間、利益水増しをしており、約33億円の不正利益が計上されていたとされるあの事件です。これは10年間もの間気づかなかったというけっこうとんでもない事件でした。これが判明したのは、匿名の手紙だったんですよね。

 

あの事件からもうしばらく経ちました。前回は利益の話でしたが、今回は利益の話ではなく、経費の話です。

 

ダイキンの今後の対応に要注目です。いい製品作ってるんだから、こういうぎりぎりの綱渡りをしないでほしいところです。

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