ワトソン廉価版の登場でワトソンの普及が進むか。

 

日経新聞によると、日本IBMは人工知能(AI)を使うコンピューター「ワトソン」を活用する企業向け情報システムで価格を抑えたタイプの提供を始めるとのこと。

 

  • 日本IBMは人工知能(AI)を使うコンピューター「ワトソン」を活用する企業向け情報システムで価格を抑えたタイプの提供を始める

 

ワトソン廉価版(低価格版)の登場。今回の試みで、これまでは相当費用をかけなければ使えなかったワトソンを導入してみようと考える中堅企業が増えてくる可能性があります。まずはワトソンの仕組みを復習しておきましょう。

 

 

 

ワトソンの仕組みとは

上記日経新聞によると、ワトソンを使うシステムは企業活動で生まれる膨大なデータを学習し、経営効率化の方法を自ら考える仕組みとのこと。

 

  • ワトソンを使うシステムは企業活動で生まれる膨大なデータを学習

  • 経営効率化の方法を自ら考える仕組み

 

 

ワトソンの具体的活用法は。リコーはワトソンと連携した賢い黒板を開発。パナソニックはAI住宅でワトソンを活用。

さて、具体的にワトソンはどのように活用できるのか。それには具体的に企業がどのようにワトソンを活用しているのかを見るのが一番手っ取り早いかと思います。

 

私が最近ワトソン関連で書いた記事でおもしろい記事が2つあります。リコーとパナソニックのワトソン活用です。

 

1つ目がリコー。リコーはワトソンを活用することで、賢い黒板というおもしろいものを開発しました。

リコーがAIで「賢い黒板」。リコーが開発した電子黒板は、忘れた事項を指摘、自動議事録、自動翻訳もついている

 

もう1つの例がパナソニック。パナソニックはAI住宅を世界展開しようとしています。これにはワトソンが欠かせないものとなっています。

パナソニックがIBMと提携し、「AI住宅」を世界展開。つながる住宅があたりまえの時代も近いか

 

これら2社の試みが成功するのかどうかは今後わかりますが、個人的には両社ともおもしろいことにチャレンジしていると思っています。

 

 

スポンサーリンク

廉価版ワトソンの値段は。どれくらい通常のワトソンより安くなるのか。廉価版ワトソン導入期間は。どれくらいワトソン導入期間は短縮されるのか。

上記日経新聞によると、これまで最低でも半年程度だった導入期間を約2カ月に短縮とのこと。1億円以上のケースがあった価格も2千万円からに抑えたとのこと。

 

  • これまで最低でも半年程度だった導入期間を約2カ月に短縮

  • 1億円以上のケースがあった価格も2千万円からに抑えた

 

1億円でなく2千万円から。価格は5分の1です。導入期間が2ヶ月になるというのもいいんじゃないですかね。

 

IBMワトソン クイック・スタート・オファリングとして日本IBMは提案を始める。まずはコールセンター向けから。

上記日経新聞によると、「IBMワトソン クイック・スタート・オファリング」として月内に国内の企業向けに本格的な提案を始めるとのこと。まずコールセンター向けのシステムとして提案するとのこと。

 

  • 「IBMワトソン クイック・スタート・オファリング」

  • 月内に国内の企業向けに本格的な提案を始める

  • まずコールセンター向けのシステムとして提案

 

 

コールセンターではどのようにワトソン低価格バージョンを活用できそうか。ワトソン低価格版は機能が絞られているから安いか。導入企業は予め確認を。

上記日経新聞によると、オペレーターの回答支援や問い合わせへの自動対応、顧客の声やソーシャルメディアの分析といった機能に絞るとのこと。

 

  • オペレーターの回答支援や問い合わせへの自動対応、顧客の声やソーシャルメディアの分析といった機能に絞る

 

1億円が2千万円になるわけですから、ある程度機能が絶対的に必要なものに絞られているから値段を抑えられているというのはあるかと思います。

 

それでも、回答支援や問い合わせへの自動対応など、絶対的に必要とされている機能はついているようです。価格が抑えられた背景には、ノウハウ蓄積というのも理由のひとつのようです。それが下記。

 

 

なぜ日本IBMは低価格バージョンのワトソンを提供するのか。低価格版ワトソンの登場で、企業は導入期間やコストを削減できる。

上記日経新聞によると、決められたことを処理する従来のシステムとは異なり、導入に時間を要していたとのこと。ワトソンを活用する企業が増え、ノウハウ蓄積が進んだことや、あらかじめ機能を絞ったことで導入期間やコストが削減できるようにしたとのこと。

 

  • 決められたことを処理する従来のシステムとは異なり、導入に時間を要していた

  • ワトソンを活用する企業が増え、ノウハウ蓄積が進んだことや、あらかじめ機能を絞ったことで導入期間やコストが削減できるようにした

 

ワトソンの話を聞くことがけっこう増えてきました。出たばかりのときよりもノウハウが蓄積されているのはあるでしょうね。

 

日本IBMはワトソン低価格版の簡易コンサルティングサービスも始める。300万円から。

上記日経新聞によると、導入を希望する企業に対し、期間を1週間に絞った簡易コンサルティングサービスも始めるとのこと。顧客ごとに違う業務課題や業種の特徴を踏まえ、効果などを伝えることで導入につなげるとのこと。料金は300万円からとのこと。

 

  • 導入を希望する企業に対し、期間を1週間に絞った簡易コンサルティングサービスも始める

  • 顧客ごとに違う業務課題や業種の特徴を踏まえ、効果などを伝えることで導入につなげる

  • 料金は300万円から

 

 

日本IBMは今後ワトソン廉価版をどの程度拡大させるつもりか。今後は製造業の設備保守や金融機関の業務にもワトソン低価格版を広げる方針か。

上記日経新聞によると、来春までに100件程度の利用を見込むとのこと。コールセンターだけではなく、製造業の設備保守や金融機関の業務にも今後広げる方針とのこと。

 

  • 来春までに100件程度の利用を見込む

  • コールセンターだけではなく、製造業の設備保守や金融機関の業務にも今後広げる方針

 

今後、導入検討企業がでてくるかと思います。廉価版ということなので、まずは必要なものがしっかりカバーされているのか、どれくらい自社で活用できそうか、費用対効果をしっかり確認するのがよいでしょう。

 

今後、ワトソンが中堅企業にも広がるか。要注目です。

スポンサーリンク