これでこそ3社がグループ会社である意味があるというものだ。

 

日産自動車が資本提携する仏ルノーや三菱自動車と電気自動車(EV)の分野で車の基本構造であるプラットホーム(車台)を統合へ。電池なども共通化し、日産の現行車より2割程度安い200万円台前半の価格を目指し、ライバルと戦う。

日経新聞によると、日産自動車は資本提携する仏ルノーや三菱自動車と電気自動車(EV)の分野で車の基本構造であるプラットホーム(車台)を統合するとのこと。

 

電池なども共通化し、日産の現行車より2割程度安い200万円台前半の価格を目指すとのこと。

 

  • 日産自動車は資本提携する仏ルノーや三菱自動車と電気自動車(EV)の分野で車の基本構造であるプラットホーム(車台)を統合する

  • 電池なども共通化し、日産の現行車より2割程度安い200万円台前半の価格を目指す

 

日産・ルノー・三菱自動車でEVのプラットホームが統合されます。つまり、EV技術の共通化に動いたということです。別々に技術開発するのではなく、統合したものを使う。これでこそ、日産、ルノー、三菱自動車が同じグループの会社である意味があるというものでしょう。

 

 

世界各地で自動車への環境規制が強まっている中、EV競争は激しさを増す

私のほうで先月、世界のトヨタがEVに本格参入したという記事を書きました。

 

[遂にトヨタがEV市場に本格参入] トヨタがEV量産へ。環境規制に対応。トヨタはHV、FCVとEVを平行。トヨタ本格参入で、日本でも電気自動車が普及するか

 

これまでEVと一定の距離をおいてきたトヨタですが、遂にEV市場に本格参入するといった話でした。これには、世界各地で自動車への環境規制が強まっているという理由が関わっています。

 

今後EV分野での競争も激化してきそうな中、日産はプラットホーム統合という形で、日産、ルノー、三菱自動車で技術をシェアしてやっていくという姿勢を打ち出した形となります。

 

 

なぜ日産、ルノー、三菱自動車で電気自動車(EV)のプラットフォーム(車台)を統一するのか。プラットフォーム一本化で、値段もトヨタのカローラ上位モデル並みまで引き下げる。

上記日経新聞によると、日産は2010年12月に量産タイプのEVで世界に先駆けて「リーフ」を発売したとのこと。12年にルノーも小型EV「ゾエ」を投入。世界での累計販売台数は計37万台を超えているとのこと。

 

ただ、これまでEVの設計・開発は両社で別々に手掛けていたため、リーフの価格は約280万円からと同クラスのガソリン車に比べ50万円ほど高いとのこと。

 

しかし、18年をメドに日産が発売する次期リーフのプラットホームに一本化するとのこと。3社はモーターやインバーターのほか、EVのコストの4割前後を占めるとされる車載電池の仕様も共通化してトヨタの「カローラ」上位モデル並みの価格まで引き下げる考えとのこと。

 

  • 日産は2010年12月に量産タイプのEVで世界に先駆けて「リーフ」を発売した

  • 12年にルノーも小型EV「ゾエ」を投入。世界での累計販売台数は計37万台を超えている

  • ただ、これまでEVの設計・開発は両社で別々に手掛けていたため、リーフの価格は約280万円からと同クラスのガソリン車に比べ50万円ほど高い

  • 18年をメドに日産が発売する次期リーフのプラットホームに一本化する

  • 3社はモーターやインバーターのほか、EVのコストの4割前後を占めるとされる車載電池の仕様も共通化してトヨタの「カローラ」上位モデル並みの価格まで引き下げる考え

 

まず、リーフですが、これはいわば主力です。量産タイプのEVで世界に先駆けて発売した、ゴーン氏にとっていわば自信作なわけです。しかし、その割には想定したほどの存在感を示せていない。なぜでしょうか。

 

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理由の一つが、テスラの存在です。テスラの登場、そして人気化で、テスラに存在感を持っていかれてしまったというのがあります。テスラはそんなに人気なのでしょうか。

 

上記日経新聞によると、今春、米テスラモーターズが400万円台からの高級小型セダン「モデル3」の予約受け付けを開始すると、1週間で32万台を超える注文を獲得するなど世界的にも日産・ルノーを上回る人気を集めているとのこと。

 

  • 今春、米テスラモーターズが400万円台からの高級小型セダン「モデル3」の予約受け付けを開始すると、1週間で32万台を超える注文を獲得するなど世界的にも日産・ルノーを上回る人気を集めている

 

たったの一週間で32万台。これでは、主力のリーフの存在感も薄れてしまいます。

 

前回のトヨタの記事でも書きましたが、今カリフォルニアへ行ってぶらぶら歩いていると、テスラ車をよく見かけます。昔とはえらい様相が変わりました。

 

日産は、今回、プラットフォームを統一します。これにより、値段が劇的に下がるとしています。カローラの上位モデル並みの値段で電気自動車が買えるようになる。つまり、日産の電気自動車がガソリン車並みの値段にすると。200万円台前半で変えるようにするといってるわけです。

 

この「値段」という要因が、日産にとっては今後、大きな差別化要因となります。

 

 

日産、ルノー、三菱自動車は、EVのプラットホーム統合後も、外観や内装などについては各社が個別に設計を担い、ブランドの独自性は維持。日産は基幹部品も複数の種類を用意し、車種や地域ごとに組み合わせを変える。

上記日経新聞によると、プラットホームの統合後も外観や内装などについては各社が個別に設計を担い、ブランドの独自性は維持するとのこと。

 

日産はモーターや電池などEVの性能を左右する基幹部品については複数の種類を用意し、車種や地域ごとに組み合わせを変えることで消費者の多様なニーズに応える考えとのこと。

 

  • プラットホームの統合後も外観や内装などについては各社が個別に設計を担い、ブランドの独自性は維持する

  • 日産はモーターや電池などEVの性能を左右する基幹部品については複数の種類を用意し、車種や地域ごとに組み合わせを変えることで消費者の多様なニーズに応える考え

 

EV技術の共通化はするものの、ブランドは別々でいきます。ゴーン改革は、EV業界をどう変えるか。今後に要注目です。

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