想定どおりの売り。今後はFC化が進むと思われる。
米マクドナルドが中国事業を中国中信集団(CITIC)と米投資ファンドのカーライル・グループの連合に売却する方針を固める。条件面からCITIC連合が独占交渉権を獲得か。
日経新聞によると、米マクドナルドは中国事業を中国の国有複合企業、中国中信集団(CITIC)と米投資ファンドのカーライル・グループの連合に売却する方針を固めたとのこと。
年明けにも発表する見通しとのこと。複数の投資ファンドが中国企業と組んで名乗りを上げていたが、金額などの条件面から最終的にCITIC連合が独占交渉権を獲得したとのこと。
米マクドナルドは中国事業を中国の国有複合企業、中国中信集団(CITIC)と米投資ファンドのカーライル・グループの連合に売却する方針を固めた
年明けにも発表する見通し
複数の投資ファンドが中国企業と組んで名乗りを上げていたが、金額などの条件面から最終的にCITIC連合が独占交渉権を獲得した
マクドナルドが中国事業を売却します。ご存知の方も多いかと思いますが、これは想定どおりです。
豆知識: マクドナルド中国事業売却交渉は着実に進んでいた。マクドナルドは中国事業売却に際し、モルガンスタンレーを雇っている。
マクロドナルドはマレーシアとシンガポールも店舗の経営権を売却し、FC方式に転換。
さて想定どおりという意味について。
上記の「名乗りを上げていた」という言葉からもわかるとおり、話は既に進んでいました。例えば、ロイターはマクドナルドがモルガンスタンレーを雇って中国事業売却を進めていると以前指摘していました。マクドナルドの中国事業には、いろいろな投資ファンドが群がっていましたね。
さらに、マクドナルドはフランチャイズ店移行計画を進めています。この計画通り、つい先日、マクドナルドはマレーシアとシンガポールの店舗の経営権を売却したばかりです。
上記日経新聞によると、マクドナルドは18年末までに世界の店舗の1割弱をフランチャイズ店に移行する計画を掲げ、シンガポールとマレーシアでも店舗の経営権を売却したとのこと。
18年末までに世界の店舗の1割弱をフランチャイズ店に移行する計画を掲げ、シンガポールとマレーシアでも店舗の経営権を売却した
マクドナルドの中国事業売却での対象は中国と香港に保有する店舗で売却額は20億ドル(約2300億円)を超えるか。
上記日経新聞によると、対象は中国と香港に保有する店舗で売却額は20億ドル(約2300億円)を超えるとみられるとのこと。
対象は中国と香港に保有する店舗で売却額は20億ドル(約2300億円)を超えるとみられる
ちなみに、20億ドルを超えるとしていますが、けっこう多くのファンドが群がってたということから考えても、けっこうこれを上回る可能性があります。
こればっかりは最終的な金額が発表されるのが楽しみなところですね。
なぜマクドナルドは中国事業を売却するのか。なぜマクドナルドはフランチャイズ化を推し進めるのか。マクドナルドは中国でFC化により、中国で成長し、KFCより人気になるか。
マクドナルドは1990年に中国に進出したとのこと。現在は約2200店を展開し約10万人の従業員を抱えているとのこと。
2014年夏に取引先が賞味期限切れの鶏肉を使っていた問題が発覚し、売り上げが大きく減少したとのこと。中国の消費者の所得水準が向上し、最近は地元資本の外食チェーンや外資のカフェチェーンなどに顧客を奪われているとのこと。
中国事業もCITIC連合に売却したうえで、マクドナルドの店舗として営業を続ける公算が大きいとのこと。コストのかかる直営店から外部に運営を任せるフランチャイズ店への切り替えを進めているとのこと。
競争が激化している中国事業の売却で収益基盤を立て直す
マクドナルドは1990年に中国に進出した
現在は約2200店を展開し約10万人の従業員を抱えている
2014年夏に取引先が賞味期限切れの鶏肉を使っていた問題が発覚し、売り上げが大きく減少した
中国の消費者の所得水準が向上し、最近は地元資本の外食チェーンや外資のカフェチェーンなどに顧客を奪われている
中国事業もCITIC連合に売却したうえで、マクドナルドの店舗として営業を続ける公算が大きい
コストのかかる直営店から外部に運営を任せるフランチャイズ店への切り替えを進めている
結局、フランチャイズ化すると、コストがかからなくなるわけです。直営店じゃないのだから、それは当然のこと。
中国ではマクドナルドは伝統的に直営店比率が高いのは有名です。そして、中国ではマクドナルドよりもKFCのプレゼンスの方が高いのも有名な話です。
しかし、今後、FC化が進むと、中国でマクドナルドの店舗数も増えていく可能性がありますね。
今後の中国でのマクドナルド、KFCや地元外食チェーンの攻防にも注目です。