この減損額は。。。
今回は、リコーが最大1000億円規模の減損を検討しているという話。
収益トントンと思われたところが一転、いきなり減損するかもしれませんよ、赤字になるかもしれませんよという話題に。
負の遺産の続き。でかい減損になりかもしれません。
リコーはこれで負の遺産処理最終章とすることができるのかどうか。
リコーが北米事業の低迷で数百億円の減損処理を検討
22日の日経新聞によると、リコーが北米事業の低迷で数百億円の減損処理を検討していることが分かったとのこと。
2008年に買収した米事務機販売大手の収益が想定を下回っており、損失額が最大1000億円規模に膨らむ可能性があるとのこと。
減損処理する対象は08年に約1600億円で買収した米国の事務機販売大手アイコンオフィスソリューションズなど。早ければ18年3月期にも処理する方針とのこと。
リコーが北米事業の低迷で数百億円の減損処理を検討していることが分かった
2008年に買収した米事務機販売大手の収益が想定を下回っており、損失額が最大1000億円規模に膨らむ可能性がある
減損処理する対象は08年に約1600億円で買収した米国の事務機販売大手アイコンオフィスソリューションズなど
早ければ18年3月期にも処理する方針
リコーのアイコンオフィスソリューションズなど巨額減損。アイコンオフィスソリューションズといえば、旧経営陣が買収した会社。そういえばペンタックス買収などしたのも当時の経営陣。
今回減損されそうなのは、アイコンオフィスソリューションズなど。
上記にもあったように、アイコンオフィスソリューションズは2008年に買収した会社。
1600億円も出してるわけですが、確かにこの買収で、リコーの知名度、シェアが上がったのは事実。
しかし、M&A後の将来図がうまく描けず、その後、低迷していきます。
シェア獲得のために高い買い物をし、その後の未来がうまく描けないという負の循環です。
そういえば、この3年後の2011年、当時の経営陣は、HOYAからペンタックス事業を買収しています。
こちらだって、当時、もうデジカメ事業が縮小していたのに、買収に踏み切ってるのです。
結局、M&Aしてみたはいいけれども、将来、どんな新しいものを生み出したいのか、目指していくのか、このビジョン作りがうまくできなかった経営陣だったといえます。
上記日経新聞によると、アイコンオフィスソリューションズが顧客基盤を持つ欧米で需要が縮小したとのこと。17年末時点でリコーは買収額から相手の純資産額を差し引いたのれんや無形資産として約3900億円を計上しているとのこと。
同社が顧客基盤を持つ欧米で需要が縮小した
17年末時点でリコーは買収額から相手の純資産額を差し引いたのれんや無形資産として約3900億円を計上している
でかいのれん。
減損していくという、負の遺産処理。
あれだけリストラしても、まだ続く負の遺産処理。
しんどい状況です。
今回で本当に最後の最後にしてもらいたいと思ってる関係者は多いことでしょう。
リコーは18年3月期の連結最終損益はトントンを見込んでいたが、減損損失で最終赤字に転落も。コカ・コーラ販社全株売却益550億円と同時に出ないのも痛い話。
あともう一つの問題。
それが、損益トントンと思われていたところが、減損して赤字になるかもしれないという話。
上記日経新聞によると、リコーは18年3月期の連結最終損益はトントンを見込んでおり、減損損失の計上で最終赤字に転落する可能性があるとのこと。
リコーは18年3月期の連結最終損益はトントンを見込んでおり、減損損失の計上で最終赤字に転落する可能性がある
株主の方からしてみれば、トントンとはいったいなんだったんだと叫びたくなることでしょう。
リコーとしては、監査法人と折り合いがつかなかったのかどうか。
さらに、リコーは21日、コカ・コーラ販社の全株を550億円で売却するという話題を提供しました。
この売却話。
なぜ減損の話と同時に出すことができなかったのか。
減損の話がこのタイミングというのも。。。
いろいろ謎が残ります。
上記日経新聞によると、リコーは主力の事務機事業の低迷で17年から構造改革に着手、海外では最大市場となる北米を中心に5000人以上を削減したとのこと。赤字が続くインド子会社への財務支援も打ち切ったとのこと。保有株式など資産売却も進めているとのこと。
リコーは主力の事務機事業の低迷で17年から構造改革に着手、海外では最大市場となる北米を中心に5000人以上を削減した
赤字が続くインド子会社への財務支援も打ち切った
保有株式など資産売却も進めている
保有株式など資産売却は、上記のコカ・コーラの話もこれにあたります。
これで負の遺産最終章になることはできるのかどうか。
リコーの減損のゆくえは。要注目です。