[東京オリンピック関連消費、特需?] 巣ごもり消費、五輪で動く。持ち帰り、宅配、関連グッズなどに注目。割引などで需要喚起できたかも鍵。五輪前は家電が売れる。
東京オリンピック、関連消費あり。
オリンピックが盛り上がっていますが、このコロナ化で、企業業績にも影響がありそうな感じになってきました。本日は、これに関し、7月28日の日経新聞のまとめとコメントしていきます。
東京オリンピックで関連消費。飲食の持ち帰りなど。
上記日経新聞によると、
東京五輪で日本選手の活躍が続き、関連消費が動き始めた。主役は飲食の持ち帰りや宅配など「巣ごもり」観戦向けだ。競技会場には行けなくても自宅で盛り上がろうと観戦グッズも売れている。ツイッターの分析でも、競技が進むにつれ五輪開催を前向きに捉えるムードが高まる様子が表れた。
下記で登場しますが、五輪の最中、今注目されるのは、
・飲食の持ち帰り、もしくはデリバリー。
・関連グッズ
特に持ち帰りに関しては、今回のコロナ化だからこそのものといえます。
ちなみに、これも下記で言及しますが、五輪前に注目されたのが
・家電
五輪開催を前向きに、って点ですけど、なんだかんだいって、みんなお祭り好きじゃないですか。何か演出のあるビックイベントが、しかも東京である。そして、日本のアスリートが歓喜、時には涙する姿。開催が始まれば、心が動かされるのは当然と思います。
東京五輪前には、大型テレビの需要など、関連消費もあった。オリンピックで家電が売れる(テレビ買い替え)。
ところで、今回は五輪真っただ中での消費の話ですが、五輪直前に話題になっていたのは、家電の消費です。
ビックカメラなどで、大型テレビが売れていたという話が出ていました。
オリンピックで家電が売れる(すなわち、テレビ買い替えなどがある)、というのは、オリンピックイヤーになるとよく聞く話です。
リオ五輪の時も、こういった話題は出ていました。16年7月30日の産経新聞では、五輪商戦に明暗 TV・レコーダーは販売好調、とあります。
そうです、まったく同じことの繰り返しです。オリンピックイヤーだからこその需要の話であり、次回のオリンピックでもこの話は登場するでしょうから、覚えておくといいでしょう。
でも、今年はコロナ化だから、家電がより注目されるのもうなずけます。
では、持ち帰り、宅配の話に移ります。
東京五輪での持ち帰り需要、宅配需要。吉野家牛丼の並盛複数個購入で割引、ピザハットのコーラ2本のスポーツ観戦パックなど、このタイミングで需要をさらに喚起できたかにも注目。
上記日経新聞によると、
~ 引用 ~
ロイヤルホールディングスの「ロイヤルホスト」は五輪競技の開始翌日にあたる22日から25日までの4連休に、持ち帰りと宅配の1日あたりの売上高が7月の日曜日の平均を3割上回った。1割減った店内での飲食と対照的に好調だった。
東京五輪は新型コロナの影響から一部の地域を除いて無観客で競技が行われている。大会序盤が4連休と重なったこともあって自宅で観戦する人が多く、飲食店の持ち帰りや宅配サービスなどの利用が急増した。
吉野家は4連休中の売り上げに占める持ち帰り比率が、4連休前の7月の土日平均より5ポイント程度増え、全体の5割を超えた。持ち帰り需要が盛り上がると見て、21日から牛丼の並盛りを複数個購入すると割引するサービスを打ち出していた。
宅配ピザの日本ピザハット(横浜市)は4連休の1日あたりの売上高が、1年間の土日の平均値に比べ3割増えた。「時差で早朝観戦となるケースが多かった2016年のリオデジャネイロ五輪時よりも売上高は多い」(同社)。限定ピザにコーラ2本をサービスする「スポーツ観戦パック」の投入なども好調を後押ししたようだ。
新型コロナに伴う営業の制約で、外食業の業績は厳しい。日本フードサービス協会(東京・港)によると20年の売上高は前年比15%減と調査開始以来の下げ幅となった。足元でも苦境が続いており、五輪は「コロナによる減収を少しでもカバーできるチャンス」(外食大手幹部)だ。
コロナ化、そしてオリンピックの4連休も重なり、持ち帰り、宅配需要が急激に増加。
完全に時代背景にマッチングした需要です。
吉野家のように、牛丼並盛を複数個購入で「割引するサービス」をこのタイミングで打ち出してくるのは、商売としては上手だといえます。ピザハットの限定ピザに「コーラ2本サービス」も、この絶好のタイミングにやってるからこそ、需要をさらに喚起するというものです。
こんな感じで、ただ持ち帰り需要があるといって売るだけではなく、このタイミングに絶妙に合わせて、割引などして、さらにうまく需要を喚起できてるかどうか、こういうところにも注目したいと思っています。
それでは、関連グッズ需要の話に移ります。
東京五輪の関連グッズも需要あり。300億ー400億円の消費があるか。
上記日経新聞によると、
低調だった関連グッズも売れ始めた。大会スポンサーで日本代表選手団のオフィシャルウエアを製作するアシックスでは、4連休中の都内の直営店の客数は前週の倍近くにまでなったという。特に応援Tシャツの売り上げが伸びている。「自国開催の影響の強さを感じている。想定以上に販売が伸びており、リオ五輪と比べものにならない」(同社)としている。
日本選手が活躍する影響が鮮明に出たのがスケートボードだ。男子ストリートで堀米雄斗選手が金メダルを獲得した25日、ムラサキスポーツ(東京・台東)ではスケートボード関連の売上高が前週の日曜日と比べ3割増えた。「五輪出場選手が多く着用していたナイキ製のシューズが人気だった」といい、シューズの売り上げも同2割増となった。
大和総研の神田慶司シニアエコノミストは、国内からの観客を入れた際は宿泊費なども含め関連する個人消費が1300億円になると推計していた。無観客になったことで経済効果は大きく縮むが、それでもチケットの払い戻し金を外食宅配に振り向けるといった動きを通じ、300億~400億円の消費を生むとみている。
スポーツ専門店は、五輪需要があるでしょう。当然のことながら、応援Tシャツ、〇〇選手が来ていたなんとかなど、オリンピックにつながるものが特に売れるでしょう。
また、スポーツ需要そのものも喚起しますから、堀米雄斗選手の活躍で、スケートボードが人気になってきたり、特にメダル獲得選手が出てくる競技の需要は喚起されるでしょう。
五輪需要の動きに、今後も要注目です。